初めての慣れない仕事をする時、必要以上に時間を使ってしまったことはありませんか。この記事では、私が先輩から教わった、右も左も分からない時のタスクの進め方をお話しします。
ジュニアがタスクに予想外の時間がかかってしまう原因
やったことのない仕事をする時、時間がかかってしまうのは、主に以下のような要因ではないでしょうか。
- アウトプットしてみたら、レビューで差し戻しになってしまった。
- どうやって進めたらいいかわからず、プロセスを考えるのに時間がかかってしまった。
- 気がついたら時間が過ぎていた。
これらを全て解決するために、まず最初の15分でレビューを挟みましょう。
最初の15分で準備するべき6項目
では、最初のたった15分で準備すべき基本となるアウトプットをご紹介します。
目的 ゴール (前提) アウトプット プロセス 期限
まずこの6つ(前提がない場合は5つ)をタスクオーナーに確認してください。割り振ったタスクが適切な工数か、アウトプットの品質が目的に合致しているかを判断してもらえます。(前提は、特に考慮するべきことがある場合のみ記入)
例えば、カレーを作るプロジェクトの買い出しプロセスを任されたとすると、最初の15分で目指すアウトプットは以下になります。
目的: できるだけ安く、カレーの材料を揃えること ゴール: カレーを作れる最低限の材料を揃えられている状態 最低限の費用で材料が揃えられている状態 アウトプット: 最低限の材料リスト 買い揃えられた材料 レシートと収支報告表 プロセス: 1. カレーを作れる最低限の材料をリストアップ 2. チラシやWebで、購入手法と費用を調べる 3. 予算内に収まるように購入する 4. 実際に使用した費用を使って再計算し、収支報告表を作成する 期限: 15:00まで
もしこの時点で、目的が実は「特別な日に相応しい豪華なカレーの材料を揃えること」であれば、プロセスそれぞれの目的も変わってくるため、勘違いしたまま進めた場合全てやり直しになってしまいます。必ずそのタスクの目的とゴール状態を確認しましょう。
またそのゴール状態を達成できているかを確認できるアウトプットと、そのアウトプットを作成できるプロセスを確認することで、ゴール状態に必要な質のアウトプットを作成まで迷わずに進められるようにしておきましょう。
最初にアウトプットがどうなるかを具体的にまとめることで、アウトプットの質を事前に評価してもらえます。
この時点でアウトプットやプロセスがどうなるかわからない場合、タスクオーナーに確認をしましょう。タスクオーナーが想定しているアウトプットと、それを作るためのプロセスを示してもらうことで、総合の時間を短縮しましょう。タスクオーナーにアウトプットやプロセスの型を作ってもらうことで、短時間で品質を担保されたアウトプットをジュニアでも作れるようになります。
プロセスを割った上で期限を確認することで、あらためてそれが現実的な期限になっているかを確認しましょう。
自分一人で期限に間に合わせられそうにない場合はチームメンバーに一部手伝ってもらうなど、タスク処理の工夫をすることで乗り越えましょう。
タスク開始前に6項目の確認をするメリット
ここまで、ジュニアの作業工数を減らすために、これらの6項目の確認をすると話をしましたが、これらの確認をするメリットはそれだけではありません。
主に下記3つのメリットがあります。
- 指示内容の正確な伝達
ジュニアに限らず、依頼したタスクが意図通りに伝わらないことがあります。初めて一緒に仕事をするメンバーなど、共通認識ができていない相手に依頼するときはこの項目を意識して伝えると過不足なくタスクを伝えられるでしょう。
- 作業の平準化
目的・プロセス・アウトプットを明確化することで、そのタスクを他のプロジェクトでも活かすことができます。タスクが属人化しなくなることで、より最適化することができます。
体系化してアウトプットが残るため、ナレッジを残しやすくなります。
- 進捗管理
タスク内のプロセスを細かく分割することで、進捗管理が簡単になります。最終的な期限に間に合わせるために、どのタスクをいつまでに終わらせる必要があるのか。そのプロセスは実現できる可能性があるのか。現状どこまで終わっているのかといった、タスク管理が可能になります。
まとめ
目的 ゴール (前提) アウトプット プロセス 期限
タスクの受け渡し・受け取り時にこの6つの項目を確認することのメリットについて、お話をしてきました。
ジュニアの方も、ミドルの方も、ぜひ実践してタスクの効率化をしてみてください!