今回はセブンデックスのデザイナーに『わたしのバイブル本』というテーマでインタビュー。影響を与えた書籍とともに、その書籍にまつわるエピソードや日々大切にしている考え方も紹介します。
これまでのバックボーンも様々な7名のデザイナーですが、そのバイブルになるような本も様々。
「セブンデックスのデザイナーってどんな人がいるの?」
「セブンデックスのデザイナーのマインドセットを知りたい!」という方におすすめです!
目次
デザインする上で大事なことを気づかせてくれる
『指を置く』 著: 佐藤雅彦 / 齋藤達也
平面グラフィックの上に指が関与すると、どういうことが起きるか。
佐藤雅彦と齋藤達也が「指(身体)とグラフィックデザインの新しい関係」をここ数年探求してきた中で生まれた新しい表現について説いた本。読んで眺めるだけでなく、実際に様々なグラフィックに指を置いてみながら読むとグラフィックとの関係が変わり、新規な表層や感覚を感じられます。
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
安部 裕子
多摩美術大学卒業後、広告制作プロダクションに入社。ビジュアルデザインを軸とし、デザイナーとしてナショナルクライアントをはじめとした様々な案件に携わる。2020年セブンデックスに入社し、クライアントワーク支援や社内のクオリティーマネジメントなど幅広く携わっている。Twitter
『誰のためのデザイン?』 著:D.A ノーマン
認知科学者のノーマンが「人間中心設計」のアプローチを提示した本。アフォーダンスやシグニファイヤなど、人と製品の間の関係性に着目し、UXデザインやプロダクトデザインをする上では必ず読んでおきたい一冊。
デザインという言葉に対し認知・心理学の側面からデザインについて言及している内容となっています。
学生時代に課題図書として半ば強制的に読まされたのが出会いでしたが、当時デザイン学び始めのデザインが表層的な表現だと思っていた自分にとっては画期的で、広い意味で「デザイン」という言葉を捉えるきっかけとなりましたね。
紹介されている中で有名な概念だと、「アフォーダンス」や「シグニファイア」など、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?セブンデックス のPOSTでも解説されていますが、是非まだ読んでいない方は「誰のためのデザイン?」も読んでみることをお勧めします。
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
石橋 力
大学卒業後、ファッションレンタルサービスを展開する株式会社エアークローゼットにて、様々な媒体のデザインワークやチームビルディング等を経験。ユーザー要求とビジネス要求の両立を果たすデザイナーになる、という目標からセブンデックスのVisionに共感し2021年Join。
クリエイターの心に刺さったストーリー
『15秒の奇跡』 作: 喜多嶋隆
CF(コマーシャル・フィルム)ディレクターの主人公が様々な困難を乗り越え、挑み続ける喜多嶋隆のCFシリーズの中の一冊。作者である喜多嶋隆自身も過去にCFディレクターを務めていた経験があり、生々しくも魂のこもったストーリが見どころ。
内容はCM制作のストーリーで、日常の中に隠れた事実・本質をすくい言語化するのがうまく、読んでいてハッとすることが多いです。コピーを読んで鳥肌が立ったことも。
こんな凄いクリエイティブ作りたい!負けたくない!と言う意欲が湧いてきます。
また、アウトローだけど筋が通った主人公の生き方・流儀・仕事の仕方は憧れます。まさに自分の原点であり憧れです。文体が読みやすく、漫画の感覚で読めちゃうのでおすすめです。
余談ですが、この小説に出てくる葉山に一度住んでみたくて大学生の時に1ヵ月ほど家を借りて葉山滞在してました。ある日スーパーで著者の喜多嶋さんに遭遇して、失礼ながら声をかけました(笑)。何故か翌日ドライブに連れて行ってもらったと言うミラクル…!その後も葉山でデザイナーやカメラマンと知り合ったりと人生で大きな影響を与えてくれた本でもあります。
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
松田 真夏
大学卒業後、デザイン事務所、自動運転開発企業、ベンチャー企業でデザイナーとして従事。デザイン思考の可能性を感じCI/VIからUX/UIへと領域を拡大。2019年セブンデックスに入社。生み出すデザインにも人生と言う名の最高に格好いいLIFEを贈る為に日々奮闘。Twitter
『ハイキュー!!』 作:古舘春一
主人公である日向翔陽のバレーボールにささげる高校生活と、その仲間との青春を描いた少年漫画。3度のボレーで攻撃へと“繋ぐ”スポーツ、バレーボル。主人公の日向翔陽はバレーに魅せられた低身長の高校生で、天才高校生セッターの影山飛雄や、個性豊かな仲間たちと共に全国大会を目指す物語。
多くの名言があり、どれもクリエイターとして刺さるものばかりです。
特に「才能は開花させるものセンスは磨くもの」という言葉は、当時美大受験を控えていた私に刺さり、今でも座右の銘です。
全てクリエイターに読んで欲しい、最高の漫画です。
他にも多くの名言があるので、気になった方は是非こちらを読んでみてください!
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
佐久間 美里
多摩美術大学卒業後、DeNAで新規アプリサービスの設計,UIデザインに携わる。2020年にセブンデックスに入社し、アミューズの新規事業UXUIデザインなど、企画段階から、UIデザインまで、様々なフェーズの支援を行っている。Twitter
『 ブルー・ピリオド 』 作:山口つばさ
学校では成績優秀、何でもそつなくこなす主人公が1枚の絵をきっかけに絵を描くようになり、やがて最難関の東京藝大学を目指す青春ストーリー。作者の山口つばさ先生も東京藝大出身で、自身の体験をもとにリアルな「美大受験」が描かれている一冊。
ずっと美術を好きでやって来た人や早くから予備校に通っていた人と戦わなくてはいけない環境が、デザインの知識がない状態でセブンデックスに入社した自分と重なる部分がありました。
自分よりできる人に対して「すごいな」だけではなく、ちゃんと「悔しい」と思える気持ちを大事にできるようになりました。
美術の話だけど、同じクリエイターとして共感&刺激いっぱいの漫画です!
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
季山 花蓮
大学在学中にクリエイティブ制作を通じてデザイナーを志し、2019年セブンデックスに入社。ECサイトのグロースや、コーポレートサイトのコンセプト設計からデザインまでを一気通貫で行うなど、様々なプロジェクトを通してデザイン業務に幅広く携わっている。Twitter
仕事への向き合い方を学んだ
『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』 著:安宅和人
データ分析にかかわるプロフェッショナルたちに広く支持されるのビジネス書で、ロジカルシンキングなど課題解決に必要な思考術を紹介。 『 世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらいだ。 』 と著者が語るように、解決すべき課題を見極める方法について解説している一冊。
本当に取り組むべき課題を見極め、明確に答えを出す方法が書かれています。
具体的な方法論まで踏み込んでいるので、すぐに実践できるのが良いです。
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
三澤 英知
新卒でITメガベンチャー企業に入社し、POとして複数の新規事業立ち上げ・運用に従事。その後、デザイナーにジョブチェンジし、デザインコンサルティング会社、起業を経て、セブンデックスにUIデザイナーとして参画。
『自分で「始めた」女たち』 著:グレースボニー
料理研究家、デザイナー、作家、ミュージシャン、イラストレーター、モデル、ブロガー、家具職人、スタイリスト、キュレーター、コメディアン、TV司会者、俳優、陶芸家、ジャーナリスト…さまざまな仕事で活躍中の112人に聞いた、「好き」を仕事にするための最良のアドバイスを紹介。アメリカでは30万部を記録し、数多くのメディアが絶賛したニューヨークタイムズベストセラー。
制作中、自分の拙さに落ち込むことも多いですが、そんなときに勇気が出る言葉たちにたくさん出会える本です。中でも読んでいて、はっとさせられたのが「あなたが求めているものこそ、あなたを求めている」という言葉。 自分の好きなことをしてるんだから、折角ならこの時間を目一杯楽しもう!という気持ちにさせてくれて、自分の拙ささえも活力になりました。そして進んで自分の拙さを受け入れることでもっとデザイナーとして強くなれるという好循環。
好きなことを仕事にするまでの過程に、その人の考え方や信念を覗けるので、読んでいて段々と前向きに、パワーがみなぎってくる一冊です。パワフルな自分で、仕事に向き合いたい人におすすめの本。
【 この本を紹介してくれたデザイナー 】
西川 元香
立教大学経営学部を卒業後、ミクシィにてtoC向けの美容マッチングサービスminimoのカスタマーサクセスを3年半担当。 その後SESでwebデザイン/DTPを経験し、2020年6月からUIデザイナーとしてセブンデックスに入社。スタートアップのアプリデザインや大手企業のUXUIデザインに携わっている。Twitter
さいごに
今回は、セブンデックスのデザイナーに影響を与えた本を紹介しました!気になる本はありましたでしょうか?少しでもセブンデックスのデザイナーに対する理解が深まれば幸いです。
セブンデックスでは、デザイナーとして一緒に働く仲間を募集しています。
少しでも興味を持っていただけたら、気軽にご応募ください!
デザイナーとして仕事をする中での楽しみのひとつが、自分自身の中に様々な視点を持てること。物事は多面的であると捉え、ひとつの視点・思考に固執しないことは、ものづくりをする上で大切なことだと考えています。
この本での気付きがこの考えに繋がっているのかなと思っています。