電子印鑑GMOサインの共創に向けて。サービスにかける1つの想い。 PARTNER
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電子印鑑GMOサインの共創に向けて。サービスにかける1つの想い。

電子印鑑GMOサインは、GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社(以下GMOグローバルサイン・HD)が提供する電子契約サービスです。セブンデックスは、2020年1月から約1年に渡り、UXUIデザインを担当、リニューアルに携わりました。

様々な困難に立ち向かうため、チームの想いを1つに。リニューアルに携わったGMOグローバルサイン・HD松平さん、田伐さん、セブンデックスPM/UXデザイナーの野村、UIデザイナーの石橋にお話を伺いました。

(2022年4月取材|所属・役職は取材当時の内容です)

「険しい道のりを一緒に歩んでくれるか」覚悟と期待

ー今回サービスをリニューアルするに至った経緯について教えてください

GMO松平さんのインタビューの様子
▲GMOグローバルサイン・HD 松平さん

松平:
当初はUXUI専門チームはなく、田伐を中心とした新規獲得や販促物の制作を行うクリエイティブチーム、サービス画面のUIデザインも含めた開発チームと、役割が分かれた組織体制でした。そのため、サービスの根本部分までデザイナーが関わりづらい環境だったんですよね。
またサービス運用面でも、継ぎ足しでデザインしていた事もあって…仮に体制が整っていたとしても、根本的なユーザー体験設計ができない状態でした。

GMO田伐さんのインタビューの様子
▲GMOグローバルサイン・HD 田伐さん

田伐:
継ぎ足しを行っていた改善フェーズは大体5年間くらいですかね。サービスの特性上利用者層が幅広いので、とにかく期待に答えるため前進することが第一優先でした。機能的には満たされてきましたが、それが最適な形で提供できていた訳ではなく、長い改善フェーズの中で制限が増えてきた状態でした。

そんな状況の中、大きな変化があったのは2020年。グループ全体として電子印鑑GMOサインのUXUIデザインを強化する方針になりまして。会社として「一億総デジタル化」のミッションを掲げているんですが、全員にこの電子署名サービスを使ってもらうために良い体験設計は必然だなと。さらにコロナ禍でたくさんの方に注目頂く中で、「もっと誰もが使いやすいサービスにしないといけない」という声が上がりました。

ー変化をきっかけにプロジェクトを進めるデザインファームの検討を?

松平:
この変化をきっかけに、外部のUXUIデザインファームと一緒にプロジェクトを進めたいと思い、検討をはじめました。実はプロジェクト立ち上げ時にパートナーの選定基準を決めていたんですよね。管理系サービスのリニューアルは難しいですし、険しい道のりになると思っていたので、その過程も一緒に乗り越えられそうかは判断軸でした。「外注して作って終わり」の淡白な進め方は絶対したくないなと。

その中でもセブンデックスさんは真剣にヒアリング頂いて、一案件ではなく真摯に向き合う、共創することにこだわりを持っていて。忖度無くチームとして進む上で理想の状態を描けそうだなと感じ、選ばせて頂きました。

この時の決定に確信を持ったのがキックオフの時なんですが、工程の説明よりも心理的安全性の構築や人となりの理解など、とにかくチームビルディングを大切にしていたんですよね。当社でも社内プロジェクトで実施していたのですが、同じ感覚で社外の方とできて、目線を合わせられた事が良かったです。このチームなら忖度無く言い合えるし絶対に良いものが作れるなと。

インタビューの様子

大きな方針転換。変化に対応し、スピードと質を両立したプロセス

ーここからはどんなプロセスで進めたんですか?

セブンデックス野村のインタビューの様子
▲セブンデックス PM/UXデザイナー 野村

野村:
一億総デジタル化が掲げられている中で、どんなユーザーにも利用してもらう必要があったので、どんな事業方針で行くのかを整理するところから始めました。事業を理解するため、電子印鑑GMOサインを利用中のお客様20社程にヒアリングさせて頂いて、実態を知るところが最初でしたね。

進め方についても、事業方針部分を踏まえながら目の前のリニューアルを行っていく様な、バランスを取っていきました。最終的には「今ある機能をどう最適な手段で届けるか」を軸に、グロースに近い動き方にシフトしました。

田伐:
このタイミングでお互いのプロジェクトに対する考え方が一致してきた感覚を持ちましたね。お互い理想がある中で、「理想を合わせた最善な方法はこれだ」と決められた事は大きかったなと思います。

ー大きな方針転換、どの様に意思決定したんですか?

野村:
とにかくコミュニケーションを取りました。ほぼ毎日議論してはすり合わせしてましたね。決めることは多かったのですが、松平さん田伐さんお二人がストレートに物事を仰ってくれたので、理解を深めつつスピード感を持って意思決定できました。

方針転換後からは、ワイヤーを作成してフィードバックをもらって、というアジャイルな進め方に変えました。要件は膨大にあったんですが、地道に1つずつ進めました。
具体的にはデザインのバージョン1を出して、意図を説明して、要件を全てFigjamで共有して、気になる所にコメントを書いて頂いて、それに対して論点を整理して、決まったらデザイン反映して、を繰り返して。量がとにかくあったので、デザイン、フィードバック、反映と、怒涛の様に駆け抜けましたね(笑)。

Figjamでのフィードバックの様子

ーデザインアウトプットもスピードとクオリティの担保が難しそうですね

セブンデックス石橋のインタビューの様子
▲セブンデックス UIデザイナー 石橋

石橋:
デザインの進め方ですが、まずユーザーの役割別に切り分け、論点とアウトプットをシンプルにしました。
次に機能単位ではなく、ある程度まとまったシーンでアウトプット、フィードバックを貰う形にしました。
最初は1機能ずつデザイン、確認して頂いてたのですが、「ある機能が別の機能に紐付いている」の様なケースが多く非効率で。スプリントの形でアウトプットすることで効率化しました。

アウトプットについてはデザインシステムを作って遵守しました。今までデザインシステムがしっかり運用されておらず、改修の度にオリジナルでデザインしていたと聞いていたので、ボタンなど共通デザインをすべてコンポーネント化しまして。デザインシステムのおかげで膨大な画面数にも関わらず品質を担保できました。

デザインシステム一覧

リニューアルをきっかけに変わった、サービスとデザインの関係

ー当プロジェクトを通して、当初の目的は達成できましたか?

GMO松平さんのインタビューの様子②

松平:
ワンチームの感じ。受発注の関係ではない、垣根を超えた形。最初に「こうなったら良いな」と想像していたことが実現できたなと思ってます。

方針転換する際もそうですし、デザインアウトプットを1つ1つ確認する時もですが、話し合いを経て正解を導いていく、コトに集中してるチームになれたなと感じてます。

GMO田伐さんのインタビューの様子②

田伐:
一般的な制作会社だと遠慮だったり、気を使うのかな?と想像してたんです。でも気を使われる状態を望んでなくて、一緒に良いものづくりをしたいと思ってたんですよね。その中で「これは良くない」や、「こうした方が良い」と丁寧に、でもストレートに伝えてくれて。直接向き合ってくれる姿勢には安心しましたし、正直なスタンスを貫いてくれたからこその理想的な関係値を築けました。

ー今回の支援を経て、今後どの様なサービス成長を描いてますか?

松平:
1つはもっとお客様の声を活かそうと思っています。セブンデックスさんのユーザーインタビューを見て、改めて生の声を聞く大切さを実感したんですよね。そこで得た結果はプロダクト改善に活用するだけじゃなくて、Webサイトのコンテンツ制作や、営業、CSの導入支援のメニューにもなるし、商談の事例としても話せるし。
プロダクトを改善して伝えて、それで新しいユーザーを呼べる様な、顧客起点のループを回していきたいと思ってます。

後は、今までセブンデックスさんに支援いただいた所を今後は自分たちがやらないと、という話があって、今年からプロダクトチームが立ち上がったんですよね。開発、デザイン、営業、CS全員でサービス改善するチームなんですが、デザイナーチームも上流から入って開発と密に関わって改善する様になって。セブンデックスさんとの案件をきっかけに変わったサービスへの取り組みをこれからも続けていきたいと思っています。

田伐:
デザイナー目線で色々実現しやすい環境になってきてると本当に感じますね。リニューアルをきっかけに良い流れが作れた、ある意味UXUIデザイン元年と言っても良いような。考え方や取り組み方など、広義のデザイン文化を当社が取り入れられたと思っています。
後はデザインシステムができたので、これからもっと良いサービスにできる様に、システムの運用、浸透をしっかり行って、高いレベルのアウトプットを出し続けられたらと思っています。

インタビューの様子

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