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“一緒に良くしていく”デザインフィードバック

セブンデックスには、それぞれに違った強みを持つUIデザイナーが在籍しています。その中で、広告プロダクションでデザイナーを7年ほど経験した筆者は、ビジュアルデザインのクオリティ管理担当としてデザインチェック及びデザインフィードバックを業務のひとつとして行っています。

そこで、私がどのような心持ちで、どんな点を見てアウトプットへのフィードバックを行っているのか、セブンデックスのオウンドメディア『SEVEN DEX POST』(このサイト)のアイキャッチを例に挙げながら紹介していきたいと思います。

アイキャッチのフィードバック 3つのポイント

SEVEN DEX POSTのアイキャッチは、各記事の内容に合わせてUIデザイナーがひとつひとつ制作をしており、必ずクオリティチェックを通してから公開をしています。これまでを振り返りながら、必ず見る点とよく指摘する箇所をいくつか挙げてみます。

①ビジュアルの良し悪しの前に大切なこと

デザインが斬新であることも、モダンでオシャレであることも、とても大切なことだと思っています。ですが、その前にまず大切なことが、情報が「見えること、読めること、正しいこと」。いわゆる「視認性、可読性、判読性」です。

主に以下の点を確認します。

  • タイトル自体がきちんと内容に沿っているかどうか(当該の記事には目を通しておきます)
  • テキストサイズは読みやすいものが選ばれているかどうか
  • テキストカラーは背景とのコントラスト比が十分なものが選ばれているかどうか
  • テキストに強調箇所がある場合に、強調する箇所が適切かどうか、かつ記事の内容に合っているかどうか
  • イラストや写真等の素材を使用する場合は、表現しようとしていることが伝わるかどうか、かつ記事の内容に沿っているかどうか

適切な「視認性、可読性、判読性」を確保するデザインを制作するには、まずはデザインを制作する対象となる記事をきちんと読み、理解することが鍵になります。

②デザインガイドラインに沿っているかどうか

SEVEN DEX POSTには、セブンデックスのV.I.をベースにしたデザインガイドラインがあります。それに沿っているかどうかを確認します。

記事の内容が多様で数も多く、作業するデザイナーも複数人いるため、縛りすぎないガイドラインで自由度は高めに設定していますが、一定のセブンデックスらしさは担保するようにしています。

③完成までのプロセスを遡る

アウトプットに対して「これはなんでこうなったんですか?」と尋ねることがありますが、問い詰めているわけではありません……!

「なんだか言いたいことが伝わってこないな」と感じるアウトプットに対して、デザイナーにロジックや完成までの思考プロセスを聞いてみると、表現したいことや要素の見せ方の整理ができておらず、回答が有耶無耶であることが多いように感じます。「なんだかよく分からないな」という気持ちで作られたものは、見る人も「よく分からないな」と思うはずです。

前述のとおり、まず初めにデザインを制作する対象となる記事の内容をきちんと理解することが大切です。その上で、このアイキャッチは記事のどこを切り口にして、見てもらえるであろう数秒の間にアイキャッチのどこを見て理解してもらい、さらに読んでみたくさせるのか、を頭の中なりで整理しておきます。この工程をスキップしてしまうと、なかなか完成までの筋道が見えてこなかったり、失敗した伝言ゲームのようなアウトプットになってしまう可能性が高くなると思います。

“一緒に良くしていく”デザインフィードバック

ビジュアルデザインの手法はなかなか体系化しづらく、私自身も先輩デザイナーの見様見真似で手を動かしながらデザインを覚えてきました。しかし、スピードや成長速度が求められ、ひとつひとつの機会が大切になってくるのがセブンデックス。

そこで、私の頭の中で行われていることをひとつひとつ分解し、それをシミュレートしていくような、デザイナーと“一緒に良くしていく”ような感覚で、完成までのサポートをするデザインフィードバックをしています。

UIデザイナー
多摩美術大学卒業後、広告制作プロダクションに入社。ビジュアルデザインを軸とし、デザイナーとしてナショナルクライアントをはじめとした様々な案件に携わる。2020年セブンデックスに入社し、クライアントワーク支援や社内のクオリティーマネジメントなど幅広く携わっている。