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セブンデックスらしい入社体験を|入社オンボーディングの策定プロセス

こんにちは、セブンデックス人事の神保です。セブンデックスでは入社して3日間、HR管轄で入社オンボーディングを実施しています。入社オンボーディングをアップデートしたこともあり、策定プロセスやコンテンツをご紹介したいと思います。

オンボーディング設計の背景

私が入社した2022年1月時点は、決まったオンボーディングはなく、入社当日の午前中にPCセットアップと組織ルールの説明、午後からは配属の現場で研修、というスタートアップらしい流れでした。

私が入社後も入社初日に代表の「ビジョン研修」という会社や事業理解を深めるためのコンテンツを用意し、2日目以降は配属の現場先の研修、という各部門がそれぞれ考えたことを足しただけになっており、オンボーディング全体としての設計ができていませんでした。

2022年に入社したメンバーたちがすぐにチームに馴染んでくれたおかげで、それこそ入社後の離職はありませんでしたが、今期に入り組織も前期比2倍の拡大を目指す中で、メンバーが増えてもセブンデックスらしい強い組織を作るために、今回入社オンボーディングをアップデートしました。

同時にセブンデックスでは採用において候補者と向き合う「候補者体験」にこだわっており、入社後もメンバーに向き合った「入社体験」もこだわっていく、入社後のエンゲージメントを採用体験からさらに高めるオンボーディングにしなくては、、という思いもありました。

策定プロセス

策定プロセスは、以下の通りです。

  1. 代表、担当の現場メンバーとキックオフ
  2. オンボーディングのゴール設定
  3. 現状のオンボーディングコンテンツの確認
  4. コンテンツの再設計
  5. オンボーディング実施
  6. 入社メンバーへヒアリング、振り返り

今回の策定期間は2週間。かなりタイトスケジュールでしたが、メンバーが間に合わせてコンテンツも準備をしてくれました。

まず最初のキックオフで前提情報として、オンボーディングの役割と機能、領域を整理しました。

オンボーディングの役割/機能は4つ

  • マインドセット(働く上での心構え)
  • ナビゲーション(航海術、イメージでは座学以外で先輩から耳にすること)
  • アナウンスメント(知らないが故の機会損失)
  • ガイダンス(必要な教育や知識)

それを5つの領域「企業」「事業」「組織」「個人」「オペレーション」で網羅させること。

今までのオンボーディングはガイダンスが中心(代表担当のコンテンツはマインドセット要素あり)で、それ以外の3つの要素は抜けており、現場に入ってから随時キャッチアップしている流れでした。確かに入社オンボーディングでそれらをインストールしたら、迷い道することも減るはず。

今までの現場メンバーのフォローアップに感謝しつつ、後述するオンボーディングのゴールを設定し、現状のオンボーディングコンテンツを整理した上で、改めてゴールを達成するためのコンテンツ要素を発散し、コンテンツ内容を整えていきました。

オンボーディングのゴール

肝となるセブンデックスのオンボーディングのゴール状態を以下に設定しました。

  • 相談しやすい環境づくりができている状態
  • 期待値の擦り合わせができるている状態(求められること、現時点でどの程度できてるかどうか分かる)
  • 関係性の初期フェーズができている状態(メンバーの人となりを理解し、対話がしやすい状態)
  • 経営理念を理解し、経営/事業戦略が共有できている状態

特に「関係性の初期フェーズができている状態」は、自分でも盲点でした。今までは、Notion内の自己紹介ページや入社当日のウェルカムランチの設定、他はメンバーが各々で声をかけて、ランチやコミュニケーションを取っていました。

しかしランチの中でも「今何をしているのか」を話しがちで、その人の過去やどのようなことを考えてきたのか、その人の軌跡に触れないと、人となりを理解できないなぁと。(Notionのテキスト上では限界もある)また今までは、いつでもウェルカムな既存メンバーに甘えていましたが、どうしても偏差が起きてしまうので、オンボーディングのコンテンツとして関係性の初期フェーズを構築できるようなコンテンツも新たに取り入れました。

コンテンツ

そして、オンボーディングのゴールを満たすためのコンテンツを以下のように設定しました。

  • 相談しやすい環境づくり
    原則出社のオフラインのオンボーディグ実施、Slack上のコミュニケーションのレスポンス、ライフハックコンテンツ
  • 期待値の擦り合わせ
    (マネージャーより)業務オペレーションコンテンツ、入社翌週より隔週1on1
  • 関係性の初期フェーズの構築
    リレーションワーク、ウェルカムランチ
  • 経営理念を理解し、経営/事業戦略の共有
    (代表より)初日オンボーディングコンテンツ

オンボーディングコンテンツ

オンボーディングのスケジュールは、コンテンツ数から逆算して3日間に設定。入社後は1ヶ月、3ヶ月、半年毎に人事とランチ面談を設定しました。せっかくなので、各日のコンテンツ内容も簡単にご紹介します。

DAY0(入社前)

内定承諾の瞬間から入社体験は始まっている…!ので、入社予定メンバー向けのNotionページを公開しました。入社前の書類等の準備、入社当日の流れ、オンボーディング内容、利用ツール、FAQなどを記載しました。疑問が思いついた時に、すぐに情報を取得して安心できる状態を目指しました。

また入社前に過去上がった質問もまとめることにより、ブラックボックス化も防げることも良かった点でした。

もちろんオンライン上だけの接点だけではなく、全社会の参加やランチ会などもお誘いし、オフラインで定期的に会える場も設定しております。

また今後は全社会に参加できない場合も考慮して、「月刊セブンデックス」のような会社の月次トピックスも発信していきたいと考えています。(【絶賛募集中】求ム…広報担当者

DAY1

初日オンボーディング(会社、事業、経営/事業戦略、組織)

入社初日は、代表とのオンボーディングがメインコンテンツです。経営理念を理解し、経営/事業戦略が共有できている状態を達成するために会社、事業、経営/事業戦略、組織について代表からお話しさせていただき、セブンデックス会社そのものの理解を深めます。

内容も経営哲学・会社の歴史から業界構造やプレイヤー、経営戦略、企業文化、理念体系まで約3時間かけて、広く深く触れていきます。参加したメンバーからも「選考中に聞けなかった創業前や今までの意思決定、代表のことも深く知れて理解が深まった」とポジティブな意見が。

企業文化、理念体系についても対話することで、共感して体現できるように理解を深めます。

代表中村の自己紹介の1ページ目。内容は内定者も楽しみにできるように非公開とさせていただきます…!

また初日最後には、疑問や不安を解消する場として人事面談を設定。

DAY2

組織ルール

2日目は、現場とメンバーに触れることをゴールに、まずは組織ルールや福利厚生、評価制度、会議体やテキストコミュニケーションのポイントを中心にお伝えさせていただきます。前職の環境によって、会議ルールやテキストコミュニケーションも異なる可能性があるので、セブンデックススタイルをここでインストールします。

事業運営戦略

事業運営戦略として、売上目標から達成への動き方、全体像をマネージャーからお伝えします。職種問わず、セブンデックスが顧客から何を期待されて、どのように売上を立てているのか、理解を深めます。

リレーションワーク

関係性の初期フェーズを構築するために、メンバーの価値観に触れられるようなワークを今回から新たに用意しました。他者を理解するだけではなく、自分自身(新メンバー)を理解してもらうことも重要なので、新メンバーの発表時間も設けています。オーディエンスは自由参加ですが、毎回10名近くのメンバーが参加し、毎回発表に対しての質問の嵐です(笑)

場の設計は以下の通り。

▼参加人数
6名(+新メンバー)

▼人員選定
– 過去の選考やオンボーディングで接していないメンバー
– 最初のプロジェクトで一緒になる予定のメンバー

▼構成
3部構成、2~3部は1回60分実施 
1部:入社2日目 新メンバーの発表/質疑応答 30分(オーディエンスは自由参加)
2部:入社2日目 現場メンバー3名の発表/質疑応答 60分
3部:入社4日目 現場メンバー3名の発表/質疑応答 60分
※出社日に合わせて設定

▼ワークシート

ワークシートは「人生の喜怒哀楽」「分岐点である過去と未来」を準備しています。感情の振れ幅を知れると価値観も見えてくるかなと思い、喜怒哀楽をまとめた上で、自分の分岐点、そして未来に繋げられるような内容です。こちらもリバイス予定で、今後はバリューに関連した内容にしていきたいな、と考えています。

新メンバーから「真面目な話以外にも、プライベートな話が聞け、またメンバー同士のコミュニケーションを見てメンバーとの関係性、その人の人柄がわかったので話しかけやすくなると感じた」と、今回限りだけではなく、その次のコミュニケーションに繋がるような感想も。

また現場メンバー同士の発表の場面で、付き合いが長いメンバー同士でも知らなかった情報もあったりと、現場同士の相互理解にも繋がったような副次的効果もありました。

DAY3

オペレーション

最終日は業務のオペレーションの大枠を理解することをゴールとして、「業務オペレーション」「ツールオペレーション」に分けて実施。現場メンバーからプロジェクトプロセス、職責範囲、求められるスキル、過去案件の紹介、各ツールの使い方を説明し、現場業務のイメージを掴んでいきます。

セブンデックスライフハック

セブンデックスでの「処世術」を現場メンバーよりお話しします。イメージは、配属後に先輩社員から都度教えていただく「このケースはこうした方が良いよ」「あの部長はこういうタイプだから、こういうコミュニケーション取った方がスムーズだよ」のような内容。皆さんも過去に教えていただいたことはないでしょうか。

翌日からその組織で使えるライフハックがあったら役に立つのでは、といったナビゲーションの役割が込められています。主にシチュエーションごとのFAQやボードメンバーのトリセツをお伝えしています。個人的には一番盛り上がりそうだなぁと思います(笑)

そして、これにて3日間のオンボーディングが終了!

そしてDAY4以降は、各職種ごとの現場オンボーディングに入ります。現場オンボーディング内容は、現場メンバーから別途記事でまとめてもらおうと思います。


ちなみにChatGPTにオンボーディングのコンテンツを聞いてみたところ、ほぼほぼセブンデックスで実施したコンテンツが上がっていました…!

入社オンボーディングでは、新入社員がスムーズに職場に適応し、仕事に集中できるようにするために、以下のようなコンテンツが求められます。

  1. 【企業理念やビジョンの説明】新入社員には、企業の理念やビジョンを理解してもらうことが大切です。この理解があることで、自分が働く会社の方向性を知り、その目標に向かって行動することができます。
  2. 【役職や業務内容の説明】新入社員は、自分が担当する業務内容や役割を理解することが必要です。具体的にどのような業務を担当するか、どのようなスキルが必要か、どのような成果が求められるかを説明することで、業務に対する理解が深まります。
  3. 【会社のルールや制度の説明】会社には、様々なルールや制度が存在します。新入社員には、これらを理解してもらうことが大切です。勤怠管理や報告制度など、仕事に関わるルールだけでなく、人事評価や昇進制度など、キャリアアップに関わる制度についても説明することが求められます。
  4. 【社内の人間関係や文化の説明】会社には、独自の文化や社風が存在します。新入社員には、社内の人間関係やコミュニケーションの方法、上司や同僚との関わり方など、社内文化を理解することが必要です。
  5. 【研修やOJTの実施】 新入社員には、業務内容や会社のルールなどを理解してもらうために、研修やOJTを実施することが求められます。研修は、座学による理論的な学習や、実際に業務を体験することでの実践的な学習などがあります。OJTは、先輩社員や上司と一緒に業務を行いながら学習することです。

振り返り

現時点で新メンバーの体験として良いリアクションを受け取っているので、全体の設計の振り返りは70点くらいかなと感じています。まだ走り出したばかりなので、この入社オンボーディングを経て、メンバーがプロジェクトでどのように活躍していくかによって、またリバイスしていきたいと考えています。

そして全てのオンボーディングは一貫して、一方通行ではなく、新メンバーと向き合い、対話することを大事にしています。コンテンツ内容はもちろん、会議室の席の配置まで、オンボーディング一つ一つの体験設計までこだわっていることも、ひと対ひとに向き合うセブンデックスらしさだなと。

今回のオンボーディングに参加した新メンバーからも以下フィードバックをもらいました。まさにセブンデックスにバリューであるAll Starなフィードバック。これからの活躍が楽しみです。

オンボーディングを通して、想像以上にやっていることの範囲が広いことや、アウトプットの質、忙しい中でもさまざまな社内施策に取り組んでいるのを知って、他社が簡単に真似できるものではないと強く感じました。

組織や事業課題の共有をもらいましたが、これらの課題を乗り切ればできればかなりの競合優位性になると思いましたし、ワクワクしました。

目指すところに少しでも早く、みんなで辿り着けるよう、自分も頑張りたいと改めて思いました。

まとめ

候補者さまから「入社オンボーディングはどのようにやっていますか?」と面談で質問をいただくことも多いので、今回の記事でも入社後3日間の流れがイメージできたら幸いです。

そしてこのオンボーディング設計に携わってくれた現場メンバーが短い期間で、One Teamでオンボーディングのコンテンツの準備を進めてくれました。とにかく感謝です。

最後に、セブンデックスでは絶賛採用活動をしていますので、ご興味を持っていただけたら以下よりご連絡お待ちしております!(ぜひセブンデックスの採用を体験いただきたいです!)カジュアルにお話ししましょう。

インターネット写真サービス企業に新卒入社、営業・ディレクションに従事。その後ベンチャー企業にて採用サービスの新規事業立ち上げを経験。2022年1月にセブンデックスに一人目の人事として入社。採用、組織開発を担当。