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名作キャッチコピー20選|伝えたいイメージも合わせて解説

短いフレーズで、訴求したい商品・サービスを的確に表すキャッチコピー。

キャッチコピーは、生活者の注意を引きつけるための「トリガー」として機能します。つまり、キャッチコピーが魅力的であればあるほど、商品やサービスに対する関心を高めることができます。

本記事では、みなさん1度は耳にしたことがあるであろう、有名なキャッチコピーを厳選して紹介しながら、それぞれのコピーがどのような効果をもたらしているのか解説していきます。

キャッチコピーとは

そもそもキャッチコピーとは、英単語の「catch」と「copy」を組み合わせた和製英語で、日本語にすると「広告文(copy)」で「注意を引くこと(catch)」。つまり、「ユーザーの関心を引くための言葉」です。

生活者はキャッチコピーを見て、どんなブランドなのか(どんなサービスを提供しているのか、それを使うとどんな気持ちになれるのか、など)をイメージします。

このようにキャッチコピーは、ブランド認知の形成において非常に重要な役割を果たします。早速、実例を解説と共に紹介していきます!

面白い・ユーモアなキャッチコピー

思わずふふっと笑ってしまうような、ユーモアのあるキャッチコピーをご紹介します。洗練されたジョークや遊び心が盛り込まれており、一言で商品やサービスのユニークさを強調しています。

一目で義理とわかるチョコ|ブラックサンダー

ブラックサンダー広告

引用:https://blackthunder.jp/

伝えたいイメージ:「義理チョコの代名詞」

手軽に買えるチョコの代表格「ブラックサンダー」のキャンペーンコピー。バレンタインチョコは、本命もあれば義理もある。義理チョコとして渡せる、ブラックサンダーのカジュアルさを上手く表現したコピーです。

聞いて驚くな。実家は意外とやることないぞ。|Netflix

ネットフリックス広告

引用:https://www.netflix.com/jp/

伝えたいイメージ:「暇な時間のお供」

年末に車内広告として出た訴求力のあるコピー。帰省する人に対して、「たしかに!じゃあネットフリックスで映画でも見ようかな」と思わせる。コンテンツの多さが魅力のNetflixだからこそ、家族みんなでも楽しめるのがいいですね。煽りつつも共感を生むコピーです。

やめられない、とまらない|かっぱえびせん カルビー

かっぱえびせん広告

引用:https://www.calbee.co.jp/kappaebisen/sp/

伝えたいイメージ:「商品の中毒性」

キャッチコピーのとおり、「かっぱえびせん」の袋を開けたら、もう食べるのを途中でやめられない、とまらない。1964年に発売されたかっぱえびせんは、その食感、形状、口どけ、味において後を引いて食べ続けたくなるように工夫されているそうです。そんな商品の魅力を活かしたコピーですね。

心を動かす・エモいキャッチコピー

続いて、情緒的な言葉選びで、読者の心に深く響くキャッチコピーをご紹介します。その商品やサービスのストーリーを一文に凝縮して伝え、感動や共感を誘います。

そうだ 京都、行こう。|JR東海

JR東海広告

引用:https://souda-kyoto.jp/

伝えたいイメージ:「新幹線の便利さ、手軽さ」

25年以上続く不朽の名作。
「(JR東海なら)思いつきで、京都に行けますよ」ということを伝えることで、新幹線のイメージ作りに成功しました。日常生活でも頻繁に使われる「そうだ、〇〇」という表現を用いることで、人々の普段の会話の中にも入り込んでいくコピーになっています。

がんばるひとの、がんばらない時間。|ドトールコーヒー

ドトールコーヒー広告

引用:https://www.doutor.co.jp/dcs/

伝えたいイメージ:「安心できる場所・時間」

『日ごろ忙しくがんばっている人たちが、ほんの少しだけほっとできる。そんな”at ease”な場所と時間を提供したい。』そんな企業側の真摯な想いが込められた優しいコピー。
出社前に朝のほっとしたひと時をドトールで過ごす、そんな人々の情景が浮かんできますね。

わたしらしくをあたらしく|LUMINE

LUMINE広告

引用:https://www.lumine.ne.jp/

伝えたいイメージ:「常にわたしをアップデートできる場所」

『今までも、これからも、ルミネが大切に想い続けるお客様との約束事』をコピーとしています。
都会で働く女性をターゲットに、LUMINEが伝えたいメッセージをシンプルで印象的なコピーに落とし込んでいます。色々な人の「わたしらしく」に寄り添えるように、ルミネも日々新しくなっていますね。

ピースはここにある。|カルピス

カルピス広告

引用:https://www.calpis.info/peaceful/

伝えたいイメージ:「青春、幸せ」

「カルピス」ブランド100周年を記念したキャンペーンのコピー。カルピスのそばにいつもあった「人が人を想う、健やかで、かけがえのない時間や場所」を、これからの未来にもしっかりとつないでいきたい、という想いが込められているそうです。大切なものは特別な場所ではなく、実は少し手を伸ばせば届くところにあるかもしれない。そんなことを思わせてくれるコピーですね。

ソーシャルグッドなキャッチコピー

ここで紹介するのは、社会的な情勢を踏まえた上で良い影響や変化を促すキャッチコピーです。持続可能性や公平性など、現代の課題に対する意識を高める内容が読み手に刺さります。

結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです。|ゼクシィ

ゼクシィ広告

引用:https://zexy.net/

伝えたいイメージ:「結婚したいと思ったら、ゼクシィを」

「ゼクシィ」で特に話題になったキャッチコピーです。このコピーは、「結婚すれば幸せになる」というステレオタイプにとらわれず、結婚しない選択肢も尊重しています。その中で、「でもやっぱり結婚したい」という人の共感を得ることに成功したと思います。

これからの地球のために一肌、脱ぎました。|明治 R-1

R-1広告

引用:https://www.meiji.co.jp/dairies/yogurt/meiji-r1/

伝えたいイメージ:「人も地球も健康にする」

明治プロビオヨーグルトR-1は2009年の発売以来、体調管理を気遣う多くの生活者に支持されてきました。今回新たに登場したラベルレス商品では、地球環境のためにラベルを無くすことを、「一肌脱ぐ」と表現したのが秀逸なコピーです。

自分は、きっと想像以上だ。|POCARI SWEAT

ポカリスウェット広告

引用:https://pocarisweat.jp/

伝えたいイメージ:「若さ、躍動感」

このコピーが打ち出されるまで、「水よりも、ヒトの身体に近い水。」といったCMコピーに代表されるように、商品の機能をメインに訴求していたころで、熱中症対策や風邪の時に飲む、といったイメージが強くなってしまいました。
そこで、ポカリスエットのリブランディングを目的に展開したのがこのコピーです。中高生をメインターゲットにし、ポジティブな気持ちや行動力を刺激するコピーで、若者らしさを表現しています。

商品の魅力を上手に伝えているキャッチコピー

製品やサービスの魅力的な特徴を、上手く一言でまとめているキャッチコピーは多くあります。消費者の興味を引き、思わず買いたくなるような言葉選びが重要です。

ハローしあわせ。|ハーゲンダッツ

ハーゲンダッツ広告

引用:https://www.haagen-dazs.co.jp/

伝えたいイメージ:「ハーゲンダッツを食べた時の感情=幸せ」

自分にご褒美をあげたい時、ハーゲンダッツを買うという方も多いのではないでしょうか?
そんな、「ハーゲンダッツのアイスクリーム=日常の中でちょっとした幸せが感じられるもの」としての価値が、言葉に詰め込まれています。口に含んだ時の幸せな味も、コピーから伝わってきます。

日本を、1枚で。|Suica

Suica広告

引用:https://www.jreast.co.jp/suica/

伝えたいイメージ:「手軽さ、利便性の高さ」

JR東日本が発行するICカード「Suica」のキャッチコピーです。日本全国あらゆる鉄道で使えることに加え、バス利用や買い物にまで使えるSuicaの利便性を一言でわかりやすく伝えているコピーになっています。

言えないことの方が多いから、人は書くのだと思う。|PILOT

PILOT広告

引用:https://www.pilot.co.jp/

伝えたいイメージ:「伝えるために、ペンで文字を書こう。」

「言える」と「言えない」の間には、どんな感情があるのでしょうか。
言いたい。けど、言えない。だから書いて伝えよう。そんなシーンに寄り添ってくれるのがPILOTの商品。共感を生む、素敵なコピーですね。

乾杯をもっとおいしく。|サッポロビール

サッポロビール広告

引用:https://www.sapporobeer.jp/

伝えたいイメージ:「乾杯のシーンにサッポロビールを」

短いフレーズの中に、サッポロビールという会社のことが詰まったコピー。
「会社がどんなコトを生活者に届けたいのか」が伝わると同時に、ビールという言葉を出さなくとも、「乾杯」という一言で看板商品のビールをイメージさせるのが秀逸です。

お、ねだん以上。|ニトリ

ニトリ広告

引用:https://www.nitori.co.jp/

伝えたいイメージ:「品質の高さ」

会話調のため、思わず口ずさんでしまいそうなコピー。CMでお馴染みの人も多いと思います。「お、値段以上」の言葉通り、価格以上の価値を提供している、というニトリの特徴を端的に表したコピーになっていますね。

企業名に絡めたキャッチコピー

企業名をうまく利用して、ブランドのイメージや価値を伝えます。リズム感のあるフレーズで、企業名が記憶に残ります。

マイペースに、マイペアーズ|Pairs

ペアーズ広告

引用:https://www.pairs.lv/

伝えたいイメージ:「自分らしさを大切にする恋愛」

pairsのキャンペーンコピー。『誰もがありのままの姿でいながら、自分のペースで恋愛できることを応援し、かけがえのない人との出会いを生み出す』というPairsの描く姿を表しているコピーになっています。
恋愛に対して色々な価値観をもつ6人の男女が写っている広告と合わさることで、コピーもより効果的になりますね。

どうする?GOする!|GO株式会社

Go株式会社広告

引用:https://go.mo-t.com/

伝えたいイメージ:「困ったらGOを使おう」

業界No.1配車アプリとなった「GO」。移動時間がない、終電を逃してしまった、そんな「どうしよう」といったシチュエーションにGOを思い出してもらう。シンプルでありながら、ターゲットとなる人々のニーズをうまく掴んだキャッチコピーです。

インテル入ってる|Intel

インテル広告

引用:https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html

伝えたいイメージ:「インテル製品の存在」

Intelが作っているCPUは、パソコンからサーバー、医療機器まで様々なものに組み込まれています。この事実をキャッチコピーにすることで、自社の製品の重要性をアピールできます。「てる」で韻を踏むことで、覚えてもらいやすく記憶にも残りやすいですね。

英語のキャッチコピー

最後に、英語のキャッチコピーをご紹介します。英語のキャッチコピーは国境を越えて共感を呼び、グローバルにメッセージを届けます。

Just Do It.|Nike

ナイキ広告

引用:https://www.nike.com/jp/

伝えたいイメージ:「チャレンジ精神、前に進む」

世界的人気を誇るナイキの企業スローガン。広告を準備する過程で日本のコピーライターがJust Do It. の的確な訳を考えていたら、創業者のフィル・ナイトに本社の社長室に呼び出され「<Just Do It.>を翻訳するな!」と叱責を受けたそうです。この1フレーズに、ナイキの哲学が詰まっています。

NO MUSIC, NO LIFE.|タワーレコード

タワーレコード広告

引用:https://tower.jp/company/

伝えたいイメージ:「音楽への愛情」

タワーレコードの企業メッセージ「NO MUSIC, NO LIFE.」2022年で、コピー誕生から25周年を迎えました。「音楽無しじゃ生きていけない」「音楽がない人生なんて(ありえない)」というメッセージが、時代を超えて音楽を愛するすべての人の心を掴み続けています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事では、名作キャッチコピーを20個紹介しながら、その言葉に込められた想いや訴求ポイントを深掘りしました。名作コピーを見ていると、短い言葉の中に「伝えたいこと」が明確に組み込まれていることが分かります。惹かれるコピーを見かけた時、「なぜそれに心が動いたのか」を言語化してみることも、良いコピーを知る・作るには効果的でしょう。


キャッチコピーの作り方に関しては、以下の記事で制作プロセスからテクニックまで詳しく紹介していますので、こちらも併せて是非ご覧ください。

キャッチコピー制作含む、ブランディングについてお悩みの際は、ぜひセブンデックスにご相談ください。

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マーケティングカンパニーの長期インターンシップで、クライアントのSEO記事企画、CRO施策、プロジェクトマネージャーを経験。ブランディングを学ぶ中で、戦略、デザイン、マーケティングが一貫した事業内容に関心を持ち、インターンとして入社。上智大学外国語学部英語学科在籍。