見た目が古い、情報が探しにくい、問い合わせが伸びない。そんな状況でサイトリニューアルを検討していませんか?ただ、改修で足りるのか、どこから手をつけるべきかで迷う方も多いはずです。
さらに厄介なのが公開後です。流入が落ちたり成果が伸びなかったりすると、やらなければよかったと感じてしまいます。原因はデザインより、目的・要件の曖昧さや、SEO・運用の後回しにあります。
この記事では、サイトリニューアルの基本から、検討すべきタイミング、進め方、公開後にやることやSEO対策まで一つの流れで整理します。手順は積水ハウスの支援事例を用いて、具体的にイメージできるように解説し、SEO対策はスヴェンソンの支援事例を交えて、リニューアル時に何を守るべきかを解説していきます。
読み終えるころには、サイトリニューアル全体の流れ、SEO対策や要件定義など、リニューアル時のポイントが整理できるはずです。
目次
サイトリニューアルとは?改修と何が違う?
サイトリニューアルとは、見た目だけでなく、情報の並べ方や導線、コンテンツ、運用まで含めて、サイト全体を目的に合わせて作り直すことです。
混同しやすいのが改修です。改修はページ追加やフォーム改善などの部分的な改善で、リニューアルは構造や導線まで見直す全体の見直しです。改修で足りるのにリニューアルするとやりすぎになり、リニューアルが必要なのに改修だけだと課題が残りやすくなります。
だからこそ、目的と課題を整理し、「何をどこまで変えるか」を先に決める必要があります。そのためにも、次章では、リニューアルを検討すべきタイミングを整理し、なぜリニューアルするのかを確認しましょう。
こちらの記事では、サイトリニューアルなど、デザイン制作を得意とするおすすめ会社をまとめております。サイトリニューアルの依頼先を検討されている方はこちらの記事が参考になるはずです。
サイトリニューアルをする5つのタイミング
サイトリニューアルは「古いから」だけで決めると失敗しやすいです。判断の軸は、いまのサイトが事業の目的に対して機能しているか。部分改修で直せる範囲を超えているなら、リニューアルを検討するタイミングです。
1.ブランディング戦略を変更するとき
新しいメッセージや提供価値に変わったのに、サイトの言葉や見せ方が旧来のままだと、認知も信頼も伸びません。ブランドの方針変更は、サイト全体の構造とコンテンツを見直す合図になります。
2.UXUIを向上させたいとき
「欲しい情報にたどり着けない」「導線が分かりにくい」「フォームで離脱する」など、体験のボトルネックが全体に広がっている場合は、ページ単体の改善では限界が出ます。導線と情報設計から見直す必要があります。
3.古いデザインを変えたいとき
見た目が古いだけなら改修で済むこともあります。ただし、デザインの古さが「信頼を損ねる」「情報の優先順位が伝わらない」といった成果に直結しているなら、構造・コンテンツ込みで整理し直す価値があります。
4.サイト運用を効率化したいとき
更新が属人化して遅い、ページ追加に時間がかかる、誤字脱字や情報の古さが放置される。こうした運用課題は、CMSや運用フロー、テンプレート設計の問題です。運用を前提にサイトを作り直すタイミングです。
5.スマートフォン対応にしたいとき
スマホで見づらい、ボタンが押しにくい、表示が遅い。これらが主要ページで起きているなら機会損失になります。レスポンシブ化だけでなく、スマホ前提の情報設計と導線の再設計が必要です。
サイトリニューアルの進め方|事例とともに解説

本章では、サイトリニューアルの手順を、積水ハウスの事例に沿って解説します。あわせて事例も交えながら進めるので、流れを具体的にイメージしやすくなるはずです。
1.目的とゴールを整理する
サイトリニューアルは、最初に「何のために作り直すのか」を決めることが大切です。ここがあいまいだと、「見た目の好み」や「部署ごとの要望」が主役になり、判断の軸がなくなります。だから先に、誰に何を伝え、どんな行動を増やしたいのかを言葉にして、ゴール(KPI)まで置いておきます。
積水ハウスの支援でも、「住宅メーカー」から「住まいを軸に“幸せ”の価値を届ける会社」へ認知を移していく流れがありました。そこで、コーポレートサイトを大事な接点と捉え、ユーザーに合った導線とブランドへの共感を育てることを目的に、トップページのリニューアルを進めました。展示場検索ページも、次の行動につながる体験として改善対象に含めました。
2.現状サイトの課題を把握する
目的が決まったら、次は「どこでユーザーが止まっているのか」を見つけます。感覚で直すと当たりにくいので、アクセス・流入・離脱などの数字を見ながら、ヒートマップや簡単な評価で「なぜ止まるのか」を確かめます。大事なのは、課題をたくさん集めることではなく、致命的な詰まりを見つけることです。
積水ハウスの支援では、SEO調査やアクセス調査のデータをもとに、顧客ニーズとターゲット候補を整理しました。そのうえでセグメント別の動きを洗い出し、仮説にもとづいてメインターゲットを設定しました。さらに、ヒートマップ分析やユーザーフロー作成などを通じて課題を見つけ、目標数値も置いています。
3.要件定義の方向性を決める
課題が見えたら、次は「何を優先し、どんな体験を作るか」を固めます。ここで全部を良くしようとすると、範囲が広がり、決めるのも遅くなります。逆に、コンセプトと優先順位が固まっていれば、設計もデザインも迷いません。
積水ハウスの支援では、「コミュニケーションを行うWebサイト」というコンセプトを設計しました。そのうえで、サイトが届ける価値を「機能の価値」と「気持ちの価値」に分けて整理しました。こうして役割を分けることで、理想の形をチームで共有しやすくしました。
4.サイト・コンテンツを設計する
方向が決まったら、サイトの中身を組み替えます。サイトは情報が増えるほど、並び方しだいで「どこから読めばいいか分からない」状態になりやすくなります。そこで、残す・まとめる・削るを整理し、迷わず価値にたどり着ける順番に整えます。
積水ハウスの支援では、ユーザーに合った導線を作るために、サイト内コンテンツを棚卸ししました。アクセスデータやヒートマップをもとに仮説案を作り、「伝えたい情報」と「求める情報」が同じ導線上で出会う形へ組み替えました。事業側の都合で分かりにくくなっていた構造を見直した形です。
5.デザイン・制作を進める
設計が整ったら、ようやくデザインと制作です。ここは目立つ工程ですが、成果を出すには「表現」と「使いやすさ」が両立している必要があります。見た目がよくても、探しにくければ成果にはつながりません。
積水ハウスの支援では、実際の住宅展示場を訪れ、世界観を体感するところから入りました。その体験をもとに、余白を活かしたデザインや写真の見せ方で魅力が伝わる形に落とし込みました。あわせて、スマホ前提の設計やグローバルナビの見直しも進めています。
6. テスト・公開・運用へつなげる
最後は、公開をゴールにしないことです。公開前に不安をつぶし、公開後は数字を見ながら改善します。とくに検索、絞り込み、フォームのような離脱しやすい場所は、早めに確認しておく必要があります。
積水ハウスの展示場検索ページでは、UIの複雑さや絞り込みの分かりにくさ、表示の遅さが離脱につながっていました。そこで、絞り込みの最適化と速度改善を軸に案を設計し、展示場をスムーズに探せる体験を目指しました。さらに、情報をしぼり、ボタン文言まで検証しながら使いやすさを整えています。
サイトリニューアルの後にすべき4つのこと
サイトリニューアルは公開がゴールではありません。公開直後は不具合や離脱ポイントが見つかりやすく、ここでの対応が成果を左右します。ベンチマークでも共通しているのは、周知・計測・SEO確認・改善運用までをセットで考えることです。
1.リニューアル告知・ユーザーへの周知を行う
「サイトリニューアルのお知らせ」を用意し、何が変わったかを短く伝えます。あわせて、社内の署名リンクや営業資料、採用媒体など、古いURLが残っていないかもまとめて更新します。
2.アクセス・成果を計測する
公開後すぐに、計測が正しく動いているか確認します。問い合わせや資料請求などのKPIを見て、リニューアル前後で同じ期間を比較できるように公開日を基準にして追うと判断がぶれません。
3.SEOへの影響を確認・調整する
検索流入が落ちていないか、早めに確認します。インデックス状況、404、リダイレクト、サイトマップなどをチェックし、問題があれば即修正します。特に流入の大きいページから優先して見ます。
4.運用・改善を前提にPDCAを回す
公開後のフィードバックと数値をもとに、改善の優先順位をつけて直します。あわせて、更新ルールと担当(誰が何を直すか)を決め、サイトを育てられる状態にします。
サイトリニューアル時のSEO対策|事例とともに解説

サイトリニューアルを検討する際に不安になりやすいのが、SEOへの悪影響です。リニューアル時のSEO対策について、本章ではスヴェンソンの支援事例に沿って解説いたします。
リニューアルでSEOが落ちる理由
サイトをリニューアルすると、検索からの流入が一時的に落ちることがあります。理由は、検索エンジンが理解していたページの前提が変わるからです。URLの変更やページ統合、内部リンクの見直しだけでなく、見出しや構成が変わることでも検索意図とのズレが起きます。
PreStaでも、一度リニューアルしたものの期待した成果には届いておらず、セブンデックスが再リニューアルを支援することになりました。リニューアルは実施しただけで伸びるものではなく、成果が出ない原因を見つけて、打ち手を組み直す必要があることが分かります。
リニューアル前に行うSEO対策
最初にやるべきなのは、現状の棚卸しです。どのページが流入を支えているのか、どんなキーワードで来ているのか、どのページが問い合わせや購入につながっているのかを整理します。ここを見ないまま進めると、強いページを消したり、必要なページをまとめたりしてしまいます。
PreStaでも、離脱率やCVRなどの数字を見ながら、どこでつまずいているのかを整理していました。あわせて利用者へのヒアリングも行い、注力したい年齢層で離脱が高いことや、サイトの印象が狙いとズレていることを把握していました。
リニューアル時に注意すべきSEO施策
制作に入ったら、「検索で損をしない土台」と「入ってきた人を迷わせない導線」を両方守る必要があります。前者では、リダイレクトや404防止、内部リンクの付け替え、noindex設定の確認などが重要です。後者では、検索から来た人が迷わず必要な情報にたどり着ける設計にすることが欠かせません。
PreStaでは、調査結果をもとに見せ方と導線を組み直し、トップから目的の商品カテゴリへ入りやすい流れを強めていました。さらに着用写真なども整え、検索から来た人が「自分向けだ」と理解しやすい受け皿を作っていました。
リニューアル後に確認すべきSEOチェック
公開後は、まず検索にきちんと出ているかを早めに確認します。Search Consoleでインデックス状況や404などのエラーを見て、主要ページの順位やクリック数の変化を追います。リニューアル直後は変動が出やすいため、急な落ち込みやエラー増だけでもすぐ対応できるようにしておくことが大切です。
そのうえで、SEOは公開後の積み上げで差が出ます。PreStaでは、ニーズに合わせた記事を月3本ペースで公開し、キーワード選定から記事作成まで継続して運用していました。こうした積み上げによって検索流入が伸び、CVR改善にもつながっていきました。
SEOの支援会社に興味のある方はこちらをお読みください。20社の特徴をわかりやすく解説しております。
サイトリニューアルの成功条件と失敗パターン
サイトリニューアルは、手順どおりに進めても「うまくいくケース」と「なぜか伸びないケース」に分かれます。差が出るのは、制作の出来よりも、その前後の設計です。ここでは、よくある成功の型と失敗の型を、同じ軸で整理します。
目的・ゴールが明確か
成功するリニューアルは、最初に「誰に、何を伝え、どんな行動を増やすか」が一文で言えます。だから会議でも迷いにくく、デザインや機能の判断が「目的に合っているか」で揃います。
失敗するリニューアルは、目的が「古いから」「きれいにしたい」で止まり明確でないことが多いです。途中から要望が増えてブレてしまいます。完成しても成果が説明できず、次の改善も決められません。
要件定義が十分か
成功するケースでは、要件定義が十分されていて、やることの範囲が決まっています。必須と希望が分かれ、作るもの・作らないものがはっきりしているので、手戻りが少なく進みます。
失敗するケースでは、要件定義が曖昧で、「いい感じに」「今っぽく」といった言い方が残ったまま進み、途中で解釈が割れて戻ります。結果として、納期もコストもふくらみやすくなります。
要件定義については、次章でくわしく解説していきます。
SEOを初期から設計に組み込めているか
成功するケースは、SEOを「あとで調整するもの」ではなく、最初から前提として扱います。どのページが流入を支えているかを押さえ、変えるところと守るところを分けた上で、設計に入ります。
失敗するケースは、デザインが固まってからSEOの話が出てきて、公開後に順位が落ちて初めて気づきます。直そうとしても、構造が固まっていて動かしづらく、回復に時間がかかります。
体制・役割分担が整理できているか
成功するリニューアルは、決める人が決まっています。責任者と最終判断者がはっきりしていて、事業・広報・営業・採用・情シスなど、関係者の役割も整理されています。だから「いつ何を決めるか」が進行の中で崩れません。
失敗するケースは、意見は出るのに決める人がいない状態です。途中で偉い人の確認が何度も入り、方針が揺れて戻ります。制作会社に丸投げして、社内調整が後追いになるパターンもここで起きます。
公開後の運用・改善まで設計できているか
成功するケースは、公開をスタートとして見ています。公開前に計測の準備をして、公開後に何を見るか、どの順番で直すかまで決めてあります。だから小さな不具合や離脱も早めに拾えて、成果が安定します。
失敗するケースは、公開した瞬間にプロジェクトが終わります。数字が落ちても気づくのが遅く、原因も追えず、結果として「変えたのに伸びない」で止まってしまいます。
この5つがそろうと、リニューアルは一気に進めやすくなります。次章では、この中でも手戻りを減らし、提案の質まで変える「要件定義」を、RFPの話も含めて整理します。
RFP・企画書の土台となる要件定義
サイトリニューアルで一番手戻りが出るのは、要件が固まらないまま制作に入ってしまうことです。途中から要望が増え、前提が揺れ、ワイヤーやデザインを作り直す。これが納期とコストを押し上げます。要件定義は、その事故を防ぐための土台です。「誰に何を伝え、どんな行動につなげるか」と「何をどこまでやるか」を先に揃えることで、提案の質も上がり、比較もしやすくなります。
なぜ要件定義がRFP・企画書の土台になるのか
企画書・提案書は、社内で「なぜやるか」「何を目指すか」を通すための資料です。RFP(提案依頼書)は、制作会社に「この条件で提案してください」と依頼するための資料です。その共通の前提になるのが要件定義です。要件定義が曖昧だと、社内説明もRFPも具体性を欠き、提案や見積がばらつきます。逆に、要件定義で「何をどこまで作るか」が整理できていれば、企画書・提案書もRFPも明確になります。
要件定義で決めるべき主な項目
まず、目的とゴール(KPI)、ターゲット、現状課題を短く整理します。次に、範囲を決めます。作るページ、残すページ、統合するページ。必要なコンテンツと機能(フォーム、検索、CMSなど)。最後に、制約条件です。予算、スケジュール、体制、レビューや承認フロー。SEOもここに含め、URL方針や移行の考え方を押さえます。
制作会社とズレやすいポイント
ズレやすいのは「目的」と「範囲」です。問い合わせを増やしたいのか、信頼を作りたいのかが揃っていないと、提案の方向がズレます。トップだけか下層も含むのか、移行作業は誰がやるのかなど、線引きが曖昧だと後で揉めます。必須と希望が混ざるのも典型で、優先順位がないと要件が膨らみ続けてしまいます。
制作会社に要件を伝える方法(RFP)
複数社に依頼するなら、要件をRFP(提案依頼書)としてまとめると前提が揃い、提案比較がしやすくなります。背景・目的、課題、スコープ、要件、体制、スケジュール、予算感、評価基準あたりを押さえれば十分です。一方で小規模なら、まず要件の叩き台を作って打ち合わせで固めるほうが早い場合もあります。大事なのは形式より、前提が揃っていることです。
サイトリニューアルならセブンデックスへご相談
ここまで見てきた通り、サイトリニューアルは「作ること」よりも、「目的を固め、要件を揃え、公開後まで育てる設計」をできるかで成果が変わります。とはいえ社内だけで進めると、判断がぶれたり、要望が増えたり、SEOや運用が後回しになったりして、想定より難易度が上がりがちです。
セブンデックスは、調査で課題を言語化し、戦略とコンセプトを設計し、UX/UIとして形にし、公開後はデータを見ながら改善まで支援します。リニューアルの目的整理から、情報設計、デザイン・制作、SEOの前提整理、要件定義やRFP作成まで、一気通貫で伴走可能です。
「改修で足りるのか、リニューアルが必要なのか判断がつかない」「要件が固まらず制作会社にうまく依頼できない」「SEOを落とさずに移行したい」など、検討段階でも構いません。状況を整理するところから一緒に進めましょう。まずはお気軽にご相談ください。






