CASE 業務システム

実際にツールを扱う従業員からニーズを抽出し、人間中心設計に基づいて効率化を図ります。

業務システムを開発することで、今までかかっていた業務の工数を削減し、他の業務にあたる人員の確保や、人件費の削減を行うことができます。しかし、この業務システムのUXUIが適切ではない場合、オンボーディングに時間がかかったり、システムの運用上必要なコミュニケーションコストが大きくなるなど、業務効率が落ちてしまいます。そうしたケースを防ぎ、作業効率の最大化を図るため、セブンデックスは実際にツールを扱う従業員から調査を行って課題を抽出し、適切なUIに落とし込みます。

業務システム ケース

解決できる課題

業務システムにて発生する以下の課題を、UXUIデザインで解決します。

  • 従業員の労働生産性を上げたいが、何を改善すればいいのか分からない
  • 現状のシステムが複雑なUIになってしまい、使いづらい
  • 社内のステークホルダーが納得する、業務効率の改善に投資する根拠が欲しい
  • 業務システムの習得コストが高い
  • 業務を効率化する上で優先的に改善すべき要件がわからない
  • 要件定義から開発実装まで、一貫した進捗管理が大変

セブンデックスの強み

従業員のニーズから抽出する要求定義

業務システムの改善を行う際、まずは実際にツールを扱う従業員のニーズ調査から始めます。セブンデックスでは、ただ直接的に課題感をヒアリングするのではなく、エスノグラフィーやユーザーテストを用いて従業員が言語化できない細かな課題を発掘。正しく可視化し、解像度の高い要求定義を作成します。要求定義から要件に落とし込むことで、本当に必要な機能・UIだけを抽出し、本質的な業務効率化を提供します。

既存プロダクトや外部プラグインを組み合わせた開発コストの削減

業務システムのアップデートを行う上で、全て新規で作成しようと考えると、費用・時間的なコストが莫大になってしまいます。世の中には既に便利な既存プロダクトや外部プラグインが数多く存在しているため、既存プロダクトを用いて開発することで、車輪の再発明を防ぎ、開発コスト削減を図ります。セブンデックスではDX支援事業も行っているため、要件に合わせて選定した、既存プロダクトを組み合わせた効率的な開発推進が可能です。

作業効率の定量分析に基づいた、UIの検証・改善

業務システムの改善の主な目的として、従業員の作業効率の改善を置くケースが多いです。しかし、その作業効率の改善評価が「使いやすくなった」などの定性的な意見だけでは、正確な改善だったか測定できません。セブンデックスでは、作業にかかる時間やタスク完了量などから作業効率を定量的に分析し、改善できた課題の差分把握、そして新たな課題の発見まで行います。

プロジェクト進行における3つの要所

開発する機能の正しい優先順位付け

業務システムの改善を行う上で、改善したい課題が数多く出てきます。解決する課題の優先順位によって、従業員の生産性の向上スピード・向上幅は大きく変わるでしょう。課題の優先度を決める要素として、重要度と効果の即効性の2軸を考慮が重要です。ゴールまでのロードマップを敷く際、この2軸を考慮した優先度からスケジューリングすることで、ゴールまでの成果の最大効率を図ります。

各ステークホルダーのオペレーションの可視化

改善を行うにあたって、顧客、現場スタッフ、マネージャーなど各ステークホルダーのオペレーションの全てを網羅的に把握することが必要です。動線を把握できていないと、機能要件に抜け漏れが発生したり、不適切なUI制作に繋がってしまいます。この様なケースを防ぐため、それぞれのステークホルダーへの徹底的なインタビューによる現状理解、そしてサービスプループリント等のフレームワークを用いた全情報を可視化し、サービスの全体感を把握することが重要です。プロセスから課題とその解決策を抽出し、効果的な機能要件・UIに落とし込んでいきます。

経営層と現場スタッフ、それぞれの課題感の把握

業務システムの改善を行う際、現場スタッフの課題感と経営層が考える課題感が違うとケースは往々にして発生します。そのズレに気づかないまま開発を進めてしまうと、一部の関係者のニーズをのみを拾う業務システムが完成し、現場では返って業務効率が悪くなった、などの問題が発生してしまいます。セブンデックスでは課題感のズレを防ぐため、要件定義の前に必ずUXリサーチを通した調査プロセスを実施。実際にツールを扱う現場スタッフから経営層、全ての関係者にとって使いやすい業務システムを完成させ、円滑な業務フローを提供します。

プロジェクトの進め方

1. プロジェクト設計

お客さまと契約を締結した後、まずはプロジェクト設計を行います。設計するにあたっては、お客さまの事業内容やビジネスモデルについて事前リサーチを行い、事業に関するインプットを済ませておきます。その上でプロジェクトに必要なメンバー、プロジェクトのゴール、プロジェクトのスコープ、各社のロール、進行スケジュールなどを双方で確認します。プロジェクトの内容によって柔軟な設計を行い、円滑なプロジェクト進行を目指します。プロジェクト設計が完了したら、キックオフミーティングを設定し、全ての設計内容やスケジュール計画についてご説明致します。キックオフミーティングでは、具体的に以下のようなものをご共有内容の例として挙げられます。

【ご共有内容の例】
プロジェクトチームメンバー、WBSのスケジュール計画、事前リサーチ情報、プロジェクトで使用するツール、プロジェクト定義書

2. ヒューリスティック評価

プロジェクトが開始したら、現状の業務システムの問題を発掘するため、UX専門家によるヒューリスティック評価を行います。それにより、まずは業務システムとして標準的なユーザービリティを確保する上での課題、解決策を洗い出します。ヒューリスティック評価の項目としてはUX専門家の視点をもとに、主に以下の点に沿って評価します。

  1. システム状態の視認性
  2. システムと現実世界の一致
  3. ユーザーの主導権と自由
  4. 一貫性と標準
  5. エラーの予防
  6. 覚えなくてもわかるデザイン
  7. 使用の柔軟性と効率性
  8. 最小限で無駄のないデザイン
  9. ユーザー自身で認識、診断、回復ができる
  10. ヘルプとマニュアルの設置

3. デプスインタビュー

ユーザビリティの課題点を洗い出せたら、現状何に課題を感じていて、何が生産性を下げる要因になっているのか、ステークホルダーのペインをインタビューで発掘していきます。具体的な質問と抽象的な質問を交互に挟むことで、無意識の行動を言語化させ、潜在的なペインを深堀りし、仮説を立案します。

その仮説をユーザーテストを用いて検証。ユーザーテストでは、ユーザーに操作しながら感じた事を発話してもらいます。記録した発話や行動を元に「なぜそう思ったのか」「なぜその行動を取ったのか」など、問題について明らかにすることが大切です。このように仮説立案と検証のプロセスをまわし、解像度高く関係者の行動・心理を理解していきます。

4. 改善施策立案

発掘した課題をもとに、改善施策の立案を行います。ダブルダイアモンドのフレームワークに従って、以下のステップのように発散と収束フェーズを繰り返すことで効果的な改善策の立案を行います。

  1. 探索:解決すべき課題に対する根本的な問題を発見するため、問題をリストアップする「発散」
  2. 定義:探索段階でリストアップされた問題のうち、解決すべき問題を絞り込む「収束」
  3. 展開:定義段階でリストアップされた問題に対して、解決策をリストアップする「発散」
  4. 提供:展開段階でリストアップされた解決策を絞り込んで提案する「収束」

改善策の立案はセブンデックスのチーム内でアイデアを練ってご提案しますが、状況によってはお客さまのご要望に合わせて、合同でアイディエーションワークショップを行う場合もあります。

5. 要件定義

改善施策のご提案を行った後は、その改善案を要件定義に落とし込みます。要件定義フェーズでは、業務システムを利用するステークホルダーの属性をカテゴライズし、それぞれの課題の達成に必要な要求を整理。要求をもとに要件定義に落とし込むことで、漏れのないMECEな要件を洗い出します。要件はただ羅列するのではなく、作業効率の見積もりや各要件の優先度、重要度も合わせることで、すぐに効果を出せる機能の手順を割り出せます。

6. 情報設計

要件から最適な情報設計を組み、適切なUI設計を行う土台を作ります。はじめにUI動線を整理するためにUIモデル図を作成。この時、タスク中心ではなく、オブジェクト中心の情報配置を意識することで、利用者のタスクプロセスをスムーズにします。例えば、従業員が「顧客データの入力」というタスクを行う際に「データ入力ボタン」を押して「入力モード」になってから顧客を選ぶ設計だと、タスク完了までのクリック数が増えるだけでなく、作業体験が不自然なものになってしまい、従業員を混乱させてしまいます。各ステークホルダーにとって作業体験が良くなるよう意識し、要件の意図を考えながらUIモデル図、サイトマップ、ワイヤーフレームに落とし込みます。

7. プロトタイピング

情報をワイヤーフレームに落とし込んだら、プロトタイプを作成し、再度ユーザーテストを行います。UIを作成して実際にユーザーに使ってもらうと、適切なUIではなかったなど、UI作り直しの手戻りが発生します。こうした事態を防ぐためにプロトタイプを使ったユーザーテストで情報設計の適切性を確認。タスク完了率やタスク達成時間を計測し、定量的に改善できているか、改善幅を測りながら、改善点を繰り返し、UIデザインへと繋げていきます。

8. UI制作

プロトタイプによるユーザーテストも完了したら、それをもとにUI制作を行います。UI制作において、UIの質はもちろん、UXリサーチを使って定義した各ステークホルダーにとって、使いやすいUIかが重要です。そのため、セブンデックスはUXリサーチなどのターゲット策定の戦略部分から、UIデザイン、開発まで見据えたデザインシステムの作成まで、一貫した支援を行い、最適なUIデザインを提供します。

9. ご納品

業務システムのUIデザインは、納品後にも開発作業などのアップデートが続きます。さらにUXデザインプロセスに用いたサービスブループリントやデプスインタビューの結果なども、プロジェクト終了後にアップデートを繰り返す上で有用なアウトプットとなるでしょう。これらの途中成果物や今後の運用に必要な資料・情報も納品物としてお客さまに提供しています。具体的には以下のようなものが納品物の例として挙げられます。

【納品物の例】
UI制作物、デザインシステム、サービスブループリント、デプスインタビュー資料、作業効率レポート

プロジェクト終了後も、本プロジェクトを通して気づいたスコープ外の課題についての改善施策もご提案させていただく事があります。セブンデックスは、ただ本プロジェクトの成果だけを提出するのではなく、サービス、企業としての価値向上に本質的に必要なものは何かを考えます。納品後も、他に発生した、もしくは抱えている課題があれば、継続的に支援することも可能です。

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上流の調査分析、ユーザー定義、UIデザインまで、提供できるUXデザインプロセスが多いからこそ、企業のあらゆる課題を解決できます。デザインプロセスをそのまま行うのではなく会社に合わせて最適なプロセスを組み提供するため、自社課題に合わせたオリジナルの最適解を提案しています。