CULTURE
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2月の全社会議でみんなに話した「現在とこれから」の発話録

セブンデックス代表の中村です。

弊社では、毎月最後の金曜日にCCIミーティング(全社会議)とLODGE(懇親会)を行っています。

CCIミーティングでは、事業進捗の報告・考察、施策展開の説明、イシューに対するディスカッション、MVPの発表を行い、LODGEでは、運営してくれるみんなが企画を考え、メンバー同士の交流を深める時間としています。

2月のCCIミーティングでは、いつも行っている事業進捗報告と別で、「会社の現在とこれからについて」と「新設した行動指針の発表」を行いました。具体的にどの様な共有を行ったのかご紹介します。

今回は場のリアルを味わってもらいたく、プレゼンテーションの発話内容をそのまま書き起こしました。社内でどのような言葉で何について語られているか、少しでも感じて頂けたら嬉しいです。

(以降、文体が口語体に変わりますこと、ご了承ください。)

セブンデックスの現在とこれからについて

会社とは

ー中村:
今日は、みんなに会社の「今とこれからのこと」を話そうと思う。

まず、会社という組織そのものについて話すんだけど、僕たちは「サービス」を提供して、その対価としてお金をもらう訳なんだよね。

そしてそこで得た利益を使って、さらにサービスを広げたり、高めたりして、よりサービスで提供する価値を大きくして、また得られる対価を大きくしていく。

「プロダクト」とは消費する人が実際に使うもののこと。「プロダクト」がサービスの一部の場合もあれば、「プロダクトがサービスそのもの」の場合もある。

例えば、累積UXの話でいうとプロダクトは一時的UXを指すことが多い。その他はサービス。これはデジタル以外でも同じ。

インテリアショップは実際に売っている家具そのものはプロダクト。来訪する前の広告やお店や接客、アフターフォローはサービス。レストランだと、料理そのものはプロダクト、雰囲気や接客はサービス、総じてサービス。

これはバランスも大事で。例えば「汚いけど美味しい」みたいなお店ってあるよね?確かに美味いんだけど、高級店で同じ味だとして同じように美味しいって思うかな?逆も然り。

サービスは総合戦で、期待値だったりも含めて、針の上で立っているようなバランス感が必要なもの。

会社はそんな針の上でバランスを取っているようなサービスを提供し、対価としてお金をいただく営利組織。

セブンデックスがやるべきこと

では、セブンデックスはどんなサービスを提供している会社なのか?という話なんだけど、
セブンデックスは「サービス構想からデリバリーまで、企業がサービス提供するのに必要なことを設計する。つまり広義のマーケティングをデザインする会社」だと言うことはすでにみんなが知っていることだと思います。

僕たちはこのサービスがシーンを沸き起こす、世界にインパクトを与えるものだと思ってやっているけど、それは、サービスは時代が流れていく中でどんどん小さな針の上で立つことを求められるようになってきたから。

デジタルが経済のシーンを大きく変えた。今はもう「モノ不足の時代」は終わって、むしろ「モノに溢れてる時代」。情報にアクセスするのが簡単になって調べたらすぐ出てくるから模倣も簡単になって、どんどんコモディティ化している。

ひと昔前は、モノが少ないからいわゆる見せ方に違いを生むことで差別化できた。でも今はそれでは足りなくて、サービス範囲全ての体験で差分がないと差別化できないんだよね。

そんな中で局所的なソリューションでどこまでできるか。サービスの全ての体験を作ることは簡単ではない。例えば理想があったとしても、それを叶えられる資源がなければ難しかったりもする。

例えば、Amazonがポジショニングしているところにスタートアップが勝つのはほとんど不可能に近い。
頼んだらすぐ届くことは理想だけど、実現しようと思うと莫大なお金がかかる。なぜなら全国にすぐ届けられるようにするにはそれだけ物流拠点が必要。いくらかかるのか。

カーシェアもそう。僕はカレコカーシェアリングクラブを使っているけど、使用理由が「三井不動産がやってるから」。三井不動産は多くの「駐車場付きのマンション」と「三井のリパーク」の駐車場を持っている。これらを拠点にできるから、いろんなところで車を借りれる。だから借りたいと思った時に借りれる確率が高い感覚がある。UIが多少不便でも使ってしまう。サービスを提供しようと思うなら、そういった資源も重要になってくる。サービスをユーザーに利用してもらえる様に、選ばれる戦略を立てないと成立しない。そして適切な戦略に沿って、適切な訴求をしないといけない。戦略と体験は統合して考えなければいけない。

統合して考えなければいけないのは、プロダクト設計だけじゃなくてコミュニケーションのデリバリーでも同じ。
SAKE HUNDREDを運営しているClearの生駒社長がツイートしていて、確かに思ったことだけど、「クリエイティブ、マーケ手法、言葉遣いでSAKE HUNDREDを意識した日本酒LPをよく見かけるようになったけど、どんどんやればいい。ただ考え抜かれたアウトプットではないものをお客様は見抜く」と言ってて。

消費者はわずかな機微を感じ取る。同じデザインで価格が100円変わって桁が変わるだけで。言葉遣いが少し違うだけで、その僅かな差分で消費者の体験は変わるんだろうと。その着想の機微に差分を生むのは前段をどれほど理解してきたか、の部分だと思う。デザインの細部ももちろんそう。1mmにこだわることが重要。神は細部に宿る。多くの人が粗く終わらせる所をこだわることが差分になる。内容の差分を生むのは手だけじゃなく、着想の機微があると思うんだよね。だからスタートの時点で違うケースもあるだろうなと。総じてサービスの体験は針の上に乗ったようなバランス感で形成されている。

今、消費者に選ばれるサービスを作っていくには、局所的なソリューションだけでは難しいと思う。例えスコープは局所的だったとしても、大局から見た局所を考えないと、部分最適が全体最適でないケースは多い。それだけ今の時代にサービスを生むのは難しくなった。

時代が変わって、サービスの作り方や難易度も変わった。それなのにマーケティングやデザインの領域はまだ前提を変えずにいる。時代の広がりに合わせて、前提を変えずに、広がり続けているように見えるんだよね。

これは良くないなと。でも日本の周りを見ると、その前提を変えて取り組むことはできていない。前提を変えずに広げるばかり。では海外に目を向けると全然違う。そもそも前提なんて変わってないだろうと思うように、全ての企業がマーケティングを元来そういうモノだと思っている。デザインの会社でもそうで、全部するのが当たり前。事業会社のマーケティング部でさえそう。なぜ日本だけ違うのか、これは日本が遅れているところ。

日本が世界の先進国に遅れている領域があって、そしてその対象は日本の経済を回すマーケティングそのものであり、僕たちの暮らしを埋めるサービスに大きな影響を与えるもの。ではやるしかないと。難しいのは重々わかっているけど、挑戦の難易度が高いほど得られる未来も大きいわけだから仕方がないよね。

実際にこの統合して考えなきゃいけないことに気づいている会社はある。この流れは結構難しいと思ってるし、できたとしても時間が相当かかると思っている。後からケイパビリティを足すのは難しいことなんだよね。それがなぜ難しいかというと、哲学が違うから。それなりに規模のあるところ同士がくっつくと、哲学が違うことで組織にハレーションが起きる。元の会社の思想が強かったり、それに反発したり。結果としては人であり、組織が難しくさせる訳だけど、それは仕方のない話。

だから、統合したマーケティングをやろうと思うと、最初からそのつもりで組織づくりをしなければいけない。最初から局所ではなく、大局で見てサービス全体で統合したマーケティングを考える哲学を形成しておかないといけない。

集中した方がわかりやすくて刺さりやすいけど、そもそも統合するというゲームだから、集中しちゃうとその構想は難しくなってしまう。だから難しくても最初から統合したマーケティングを前提とした組織づくり、その哲学や文化が出来上がった後に、その哲学に惹かれた人たちが入社してくれる。

鶏と卵の話かもしれないけど、「今のところ最初からその前提で組織を作っていかないと成立しない」と思っている。違うとしたら資本があって、名前があって、顧客がいる企業はできているはずだと思う。だからカルチャーマッチの採用が重要。セブンデックスの企業としての哲学のマッチ、事業として「マーケティングは統合して考えるべき、デザインも同じく」という大前提の哲学が合う人を採用していくことが重要。

「統合したマーケティングをやろうとしていること」
「最初からそのつもりで組織を作ろうとしていること」
「トップがプレイヤーのブティックではなく、会社を大きく広げていこうとしていること」
「比較的早くから乗り出し統合したマーケティングにおいて実績があること」
この条件が成立している企業は優位性があると思っている。

実績があること以外は「やろうとしていること」であってまだ意気込みなんだけど、僕らはこの意気込みを他社が実現する前に、実現しなければいけない。

スタートアップとして

もしかしたら僕らを追い抜いて誰か実現してしまうかもしれないし、難しいと思っているけど大企業が実現してしまうかもしれない。

ビジネスはかけっこで競争。だから誰かが実現する前に僕らは急いで実現しなければいけない。

僕たちは、「今分断されているマーケティングを統合してサービスをデザインする会社」をやっていく。

これはとても難しいこと、今の日本では「できる人があんまりいないようなこと。」で僕らは民主化していかなければいけない。

多くの人に提供していくために、この会社のみんなが越境してマーケティングができるような人になっていく。

今誰もできていないことを誰もができるようにならないといけないってすごい難しいこと。でもそれができたら社会に与える影響はとっても大きいと思うし、何より日本の経済の大きな課題だと思っている。その影響が大きいから誰もできないような難しいことに挑戦する。

現実的に不可能な話とは思っていない。だって日本以外の国では普通のことだから。今遅れている日本にはとっては「そんなことできる訳ないよ」と思うことも、世界で見ると、「それが当たり前だよ」となることもある。常識を買えるために、僕たちは日本のマーケティングに風穴を開ける。あと3年で変えられることではないと思っている。でも3年で兆しを見ることはできるのではないかと。

そんなことできる訳ないと言われることもある。でも難しいことはできない理由にはならない。

スタートアップかどうかって「人々の生活や社会を変えるイノベーションがそこにあるかどうか」なんだよね。だからセブンデックスのことをベンチャーではなくスタートアップって呼ぶ。だって、このミッションを達成していけば、マーケティングに、デザインに、日本にイノベーションが起きると思うから。

民主化して、人々の生活や社会を変えるイノベーションを起こそうとしているからこそ、難しいのは当たり前。

スタートアップは今誰もできないようなことをやろうとする集団。だから難しいことに臆病になってはいけないし、これから先も難しいことしか待っていない。その先にあるイノベーションを取りいくから。

僕たちはサービス提供していく上で、こんな状態を作らなければいけない。

  • 定量、定性の両軸で論拠を持って思考できる。そのために必要な知識と、個人能力を持っている
  • 本質的課題であるイシューを特定し、その課題を解決するアイデアを考えられる
  • “正解”ではなく、ビジネスの成長において“最適”を考えられる
  • “前進する情熱”と“冷静な知能”の両方を持ち合わせ、顧客と伴走できる
  • Brand Strategy, Exeperience Design, Marketing Opsの3領域において局所的にも顧客をリードし、対価に対して満足させられる能力を持っている
  • Brand Strategy, Exeperience Design, Marketing Opsの3領域を接続して考えられる

これは個人で全部できなくてもよくて、チームで顧客に提供できれば良い。

でもチームでも提供できていなければ責任を果たせていない水準。だから、これは顧客と最初に結んでいる約束。

それができることで僕たちは「マーケティングにイノベーションを起こすデザインカンパニー」になることができると思う。

マーケティングでイノベーションを起こして、マーケティングそのものにイノベーションを起こすデザインカンパニー。

事業の成長を描いて、実現方法と実行を考えて、サービスと成長をデザインする。

僕たちは顧客にとって、なにが1番のサービスになるか?選ばれるためには、何かで1番にならないといけない。

僕たちは、状況を捉えて、理想を描きどうやってやるかを考え、成長を1番実現させてくれるサービス、になる。

そのための手段が、“Brand Strategy”, “Exeperience Design”, “Marketing Ops”

3つの手段を活用してバリューを発揮できる領域は沢山ある。その領域全てが僕たちの領域だよね。

最善と現状がわかった上で、最適な実現方法を考え、冷静な知能を持ちながらクライアントと一緒に汗をかける存在になろう。

どうやって実現させるかを考える、突破させられる集団にしよう。

それを実現させるのに、今後具体的になにを進めていくのか。

僕たちは今、スタートアップのフェーズで考えると、PSFのフェーズにいる。つまり「顧客が抱える問題や課題を解決するサービスを提供している状態」

次は「顧客の課題を満足させるサービスを提供し、それが適切な市場に受け入れられる状態」に持ち上げていく。

PMFするためには6つの項目をクリアすることが必要になる。

デザインエージェンシー市場の4,300億円のCAGRは8パーセント、2025年には6,300億円まで伸びていく需要予測で、僕らはその市場にマーケティング市場も取り込んでいける。市場は伸びていく予測で、顧客の継続率や継続期間が比較的長いことを考えると、一定のニーズを獲得できているとも考えている。

僕たちはPMFに向かって、これから

  • 顧客を成功させる再現性をつくること
  • 特定の誰かに依存させずにプロジェクトを遂行することができること
  • 秀でた人を増やし続ける仕組みが機能的に回り始めていること

を達成していく必要がある。これを計画的に進めていきたい。


ここから先はみんなに実際に社内をどのように動かしていくかをお話しました。

具体的な進行については控えさせてもらい、また改めて別の機会で取り上げることができたらと思います。

冒頭でお伝えしたように、今回のコンテンツでは実際に社内でどのような言葉で何について語られているか、に少しでも触れてもらえるといいなと思っています。そして、それで興味関心を持ってくださり、「もう少し話を聞いてみたい」なんて思ってもらえたりすると嬉しい限りです。

最後に

セブンデックスでは、UIデザイナー、PM/UXデザイナー、を募集しています。もっとたくさん私たちのことを知っていただきたいので、もっと話をしてみたいと思って頂けた方は、ぜひ気軽にエントリーをしてください。

ベンチャーで業務経験を積み、大学卒業後に広告営業としてマイナビに入社。24歳で同社事業部最年少でマネージャーを務める。その後メディア開発、アプリの企画開発を経験し2018年にセブンデックスを設立。代表取締役に就任。2019年グッドデザイン賞受賞。