本記事では、「セブンデックスのデザイナーって、どんな仕事しているの?」というご質問にお答えするため、
実際にご支援しているプロジェクトと、その中でのデザイナーの動き方について紹介していきます。
今回は、トライバルメディアハウス様とのプロジェクト(新規事業開発における伴走支援)について、プロジェクトの流れや実際のリサーチ内容、アウトプットにも触れながらお伝えしていきます。
「セブンデックスの仕事に興味がある」「セブンデックスのデザイナーがどんな仕事をしているのか知りたい」という方は、ぜひ覗いてみてください。
目次
プロジェクト概要
トライバルメディアハウス様の新規事業「MARPS(マープス)」の立ち上げをご支援し、事業構想の初期段階から参画し、サービス設計、プロダクトのUI/UX、仮説検証の仕組み設計、オペレーション設計、マネタイズの検討に至るまで、一貫してご支援しました。
- クライアント:株式会社トライバルメディアハウス様
- ミッション:マーケティング支援に強みを持つトライバルメディアハウス様の新規事業成功に向けて、ユーザー視点とビジネス視点の双方を捉えたサービス構想を設計し、サービスを形にした上で、サービスグロースに向けて伴走してご支援すること
- プロジェクト期間:9ヶ月
- 実施内容
エグゼクティブインタビュー/マーケットリサーチ/UXリサーチ・分析/サービス構想検討/プロダクトデザイン/ロゴ・VI策定/β版検証/グロース設計 ..etc

株式会社トライバルメディアハウス |セブンデックス SEVEN DEX
担当デザイナー

- 名前:山﨑 瑠依 (やまさき るい)
- 職種:デザイナー
- 経歴
新卒で福岡の通販会社でグラフィックデザイナーとして従事。その後、フリーランスデザイナーとして活動しつつ、子供向けの教育事業にも関与。その後、社会人のリカレント教育事業のCDOとして従事。スタートアップの立ち上げ経験から、マーケティングを意識したデザインへの関心を持ち、セブンデックスに入社。セブンデックスではUIデザインに軸を置きながらも、ディレクション・UXデザイン・ブランドデザインまで広く経験し、事業を前進させるデザイナーとして広く活躍している
第1フェーズ:サービス方針検討
デスクリサーチ・エグゼクティブインタビュー
まずは事業の背景と目指すビジョンを明確にするため、経営層へのインタビューと構想整理を実施。 同時に市場や競合を分析し、「既存サービスが提供している価値・できていない価値」を整理していきました。
このフェーズではディレクターが主導しますが、デザイナーも議論に同席し、抽象的な構想を図解化。 全員の理解を可視化することで、チーム全体の認識を揃える動きをしていきました。

UXリサーチ・分析
次に、ターゲット理解を深めるためUXリサーチを実施。 10名ほどにデプスインタビューを行い、発話をKA法で分析して「価値マップ」を作成しました。 リサーチ結果をもとに、競合が満たせていないニーズや潜在インサイトを特定し、サービスが狙うべきペルソナ像を再定義。
デザイナーもインタビュー設計や分析にも関わり、UX観点での解像度を高めていきました。
▼KA法によるインタビュー分析

▼インタビュー結果をもとに、ペルソナを定義

サービス構想設計・機能設計
リサーチ結果をもとに、サービスの構想と主要機能を設計。 「ニーズを満たせるか」「自社の強みを活かせるか」「中長期の構想に繋がるか」「実現可能か」を基準に要件を整理しました。
HMWQ(How Might We Question)を用いてクライアントと共にアイデアを発散。膨大な事業アイデアを出し切った状態で、実現可能性やサービス思想との合致度を踏まえて事業アイデアを選定していきました。
デザイナーとしても、事業案のリサーチや発散・ディスカッションまで、ディレクターと同様に関わっていきました。

第2フェーズ:プロダクトデザイン・サービスデザイン
タスクリスト設計・画面遷移図設計
構想をもとに、実際のサービスへ落とし込むフェーズです。 ユーザーが行うタスクを洗い出し、画面遷移図を設計。機能構造とデータ構造を整理していきました。 業務フローも可視化し、クライアント側と実現可能性をディスカッションしながらアップデートしていきました。

情報設計・ワイヤーフレーム設計
ペルソナやシナリオをもとに、ユーザーが迷わず目的を達成できるよう情報階層と導線を設計。ワイヤーフレームをFigmaで作成し、操作感や流れの自然さをプロトタイプで確認しました。
先方の事業責任者様、開発チームのメンバー、セブンデックスメンバーにてデイリーでコミュニケーションを取りながら、スプリント形式で週次レビューを実施。スピード感をもった進行と合意形成を行いました。
VI・ロゴ策定
サービス名の決定後、ブランドの方向性と一致するビジュアルアイデンティティを短期間で策定していきました。
改めて、サービスとして持って欲しいブランドイメージ・印象を言語化し、提案。議論を重ねながらブラッシュアップを行いました。
ロゴ案の確定後、ガイドラインを作成。最後に、クライアントのプロダクトチームの皆様に、「表現の意図やコンセプト、ルールなどを共有する場」を設けて頂き、今後もサービスとしての表現が一貫して崩れないための説明会を実施しました。

UI設計
策定したVIとワイヤーフレームを元に、デザイントーンを反映し、UIデザインを完成させていきます。プロトタイプベースで操作感や体験の流れに違和感がないかを検証しながら進めていきました。
また、今回のサービスはリアルタイムで行われる講義との接続も重要でした。デジタル上だけでなくサービス全体の体験として違和感がないか・サービス価値を享受できるものになっているか等、第一フェーズで設計したサービス構想や思想との整合性が取れているかも含めて、最終的な体験調整を行なっていきました。
ワイヤーフェーズと同様、開発サイドと密にコミュニケーションを取り、論点の早期解消→アップデートが行われるよう進めていきました。

第3フェーズ:グロース設計・β版検証〜改善
第2フェーズにてβ版が完成後、リリースと改善を行なっていきました。
β版の検証では、トライアルで実施したサービス提供に対して定量・定性の両面から「仮説通りのユーザーが満足しているか」を検証。得られた結果からユーザーに対する仮説をアップデートし、サービスとして解消していく課題の設定・中長期的な機能拡張の進め方検討などを行っていきました。
同時に、ディレクター側では「サービスをグロースさせていくための計画とロードマップ」を策定。 ARRRAモデルというグロースのためのフレームを採用し、定点観測していく指標や拡張していくステップを定めていきました。

また、PJ終盤には集客用オウンドメディアの制作やサムネイルのルール設計など、サービスが“持続的に成長できる状態”になるための基盤づくりと残タスク対応を行い、セブンデックスとしてのご支援は終了となりました。




