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誰でもカンタンに使える!フェルミ推定とは|使い方や例題も解説

マーケティングやグロースハックなど分析を行う際によく聞く「フェルミ推定」。
聞いたことはあるけど、なにをする事なのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
ビジネスの現場でも必要になってくる使うフェルミ推定とはなにか、どんな時に使われるのかご紹介したいと思います。

フェルミ推定とは

フェルミ推定とは、実際に調査すると膨大な工数がかかるような捉えどころのない量を、数少ない情報を元に論理的に推測し、概算を短時間ではじき出すことです。

名前の由来は物理学者でノーベル物理学賞を受賞したエンリコ・フェルミに由来しています。フェルミはこの種の概算を得意としていたので、ネーミングに使われたそうです。

フェルミ推定のプロセス

①前提確認

「何を」「どのくらい」かを事前に定義する必要があります。
例えば、スターバックスの店舗数を求めよ。というお題の場合、日本なのか世界なのか。線引きをどこに置くかによってアプローチ方法が変わってきます。
フェルミ推定をする時に気をつけておきたいポイントです。

②アプローチ設定

ゴールに対する因数分解の仕方についてです。
数字を算出する上で、どの切り口で公式を作るか決めていきます。

③モデル化

曖昧で雑多な情報を扱いやすい形態に変換します。
これにより公式に入れやすくなり、次のフェーズで計算がしやすくなります。

④数値計算

すべての要素の数値が集まれば、後は計算しましょう。

⑤評価

検証ができる場合、自身が算出した数値と現実の数値が近しいか検証しましょう。
振り返りは大切です。

フェルミ推定の例題

例題1:世界に女性は何人いますか?

世界の人口=78億人

約半分くらいかなーということで。
78億÷2=39億人

答え
38.6億人(World Population Prospects 2019(中位推計)による2020年7月1日現在の世界人口)

ほぼ正解ですね。

例題2:スケートリンクでかき氷は何杯作れるか?

まずはスケートリンクの氷の体積を算出します。次に、かき氷1杯の質量。
リンクを1杯で割ると杯数を求めることができます。

今回は縦30m、横60mの長方形で、表面積は1,800㎡のスケートリンクを仮定して考えましょう。(国際規格がこのサイズです)
氷の厚さは薄いとまずいので、10㎝(=0.1m)と想定します。
なので、スケートリンクの体積は1,800㎡×0.1m=180㎥。
氷は1㎤で1gなので、180㎥=180,000,000g(㎤)であるとわかります。

次に、かき氷一杯の質量です。
お祭りのかき氷を思い出してイメージしてみるとかき氷は100gと設定します。

上記の数値で計算すると、スケートリンクで作れるかき氷は
【スケートリンクの氷の体積(180,000,000g)】÷【かき氷1杯の重さ(100g)】=180万杯
というように大まかに数字を算出することができました。

ビジネス現場で使う場面

ビジネスの現場では、次々に意思決定をしなくてはならない場面が多々訪れます。
正確な情報を集めてから意思決定をしていきたい。という方も多いかもしれませんが、フェルミ推定で概算を算出し、仮説を立てて議論を進めていくというスピード感がとても大事になってきます。

まずは初期仮説を元に思考を展開していき、方向性が見えた段階でファクトを加えていくと精度の高い仮設になり、意思決定がしやすくなります。

ここで大事なのは、あれこれ考えて時間を使うことではなく、論を前に進めることです。
例えば、新規事業を作る場面で、市場を選定する時や戦略の打ち手を考える時などにフェルミ推定はよく使われています。

UXデザイナーが身につけるべき理由

 本当はビジネスマンならだれもが身につけた方がいいスキルですが、この章ではUXデザイナーも身に付けるべき理由やシーンを述べていきたいと思います。

シーン①:ターゲット選定

サービスや機能を使ってくれそうなユーザー数がどれくらいいるか算出する時にフェルミ推定を用います。

UXデザイナーは、ユーザー体験を構築するために、どのようなユーザーにいつどんな価値が届けられているかを設計していきます。
どのようなユーザー群を対象とするのか、それらが複数ある場合優先度を付けなくてはいけません。
市場の大きさを担保しながらも、ユーザーを決めていかなくてはならないので、絞りながらもボリュームを担保することが必要です。

いくらユーザー体験だけを追求しても継続しなければビジネスとして成り立たないので、市場やユーザーのボリュームを見極めることは今後デザイナーにも求められる重要なスキルになってきます。

シーン②:モデル化

ユーザー調査で集めたバラバラな情報の中から、ユーザー像や利用シーンを視覚化することです。
調査結果を分析し、抽象化させることで次の展開への足がかりとします。
具体的な情報を抽象化させ、分析し、具体に戻すことで、初めに持っていた情報がとても整理された状態になります。

ユーザーモデリングをする際には、「属性層」「行為層」「価値層」と3つの階層を意識して、分析します。
誰が、どんな行動をすることで、どんな価値を得ているか。をモデル化します。
具体的には、ペルソナ・カスタマージャーニーマップ・KA法を用い、進めます。

知っておくべき指標

※下記は日本の数字です

  • 人口: 1億2,000万人
  • 国土面積: 38万(平方メートル)
  • 平均年収 :409万円
  • 大企業の数 :1万社
  • 中企業の数 :55万社
  • 小企業の数 :325万社
  • 男性の数:6,200万人
  • 女性の数:6,400万人
  • スマホ保有率:67.6%
  • OSシェア割合:iOS49.7%:Android50.2%
  • 年代別人数…データ出所:将来推計人口(厚生労働省社人研)
     10代:1,095万人
     20代:1,233万人
     30代:1,389万人
     40代:1,816万人
     50代以上:8,018万人

おわりに

一度は耳にしたことがあるフェルミ推定。いかがでしたでしょうか?

フェルミ推定は、具体→抽象→具体と頭のスイッチを切り替える思考法のため、
行き当りばったりな会話になってしまう方にはもってこいの練習法です。
大局から考える思考法が身につけば、できるビジネスマンに近づくので、是非ためしてみてください!