DX（デジタルトランスフォーメーション）によって、データの一元管理、データ活用の重要性が高まっています。DXはデータ化が目的ではなく、データを使って何を解決したいのか、目的を明確にすることが大切です。
DXを行いたいけど何から手をつければ良いかわからない。そんな方の為に、企業のDX推進をコンサルティングしている会社の選び方や、おすすめの会社についてまとめました。ぜひ参考になれば幸いです。
この記事を読むと以下のことがわかります。
・DXコンサルティングとは何か？その役割、導入するメリット
・DXコンサルティングを導入する際の注意点、導入すべき企業の特徴
・DXコンサルティング会社の選び方、おすすめのDXコンサルティング会社一覧
目次
DXコンサルティングとは何か
DXコンサルティングとはズバリ、組織のDX推進をサポートするということです。
では、そもそもDXとは何でしょうか。
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略称であり、デジタル技術を活用して企業や組織のビジネスモデル、業務プロセス、組織文化、顧客体験などを根本的に変革し、新たな価値を創出する取り組みのことです。すなわち、この言葉は、単純にAIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を企業や組織に導入することを指すのではなく、それ以上の意味を持ちます。
これを踏まえると、DXコンサルティングとは、企業などの組織がデジタル技術をフル活用して事業、組織体制を抜本的に変えていけるよう支援することを指します。
▼DXについて詳しく知りたい方はこちら
DXコンサルティング会社の役割
DXコンサルティングの役割は、端的に表現すると、DX推進の戦略立案、実行、効果検証、改善の一連の流れをサポートすることです。これらの支援の内容をもう少し具体的に見ていきます。
DX推進のための戦略立案
何をするか: まず、会社がデジタル技術を使ってどんな未来を目指すかを一緒に考えます。夢や目標を明確にして、それを実現するための道筋（ロードマップ）を描きます。
上で述べた通り、DXとは単にデジタル技術を導入することではありません。DXにおいてデジタル技術はただの手段でしかなく、本来の目的はこれらを導入して事業体制や組織体制を改善していくことにあるため、まずは事業、組織の課題の洗い出しから始まり、その後課題解決のために戦略を構築していきます。
技術、ツール選定
どうするか: 目標に合わせて、どのデジタル技術を使うかを選びます。例えば、データをたくさん使って分析したいなら「ビッグデータ」、賢く処理を自動化したいなら「AI（人工知能）」など、目的に合った技術を提案します。
ツールに関しても、電子決済システム、ワークフローシステム、CRM、オンライン会議システムなど種類は無数にあります。この中で最も企業が抱える課題解決に効果のあるツールを提案します。
組織変革
会社の形を変える: 新しい技術をうまく活用するためには、今の会社のやり方や組織の形も見直す必要があります。古いルールを変えて、もっとスムーズに、効率的に仕事ができるようにする支援をします。
組織変革のために、ツールや技術を使用するオペレーションそのものを設計したり、社内に浸透させるためのワークショップを行ったりします。
人材育成
人々を育てる: デジタル技術を使いこなすには、社員がその技術について学び、理解する必要があります。新しいスキルを身につけられるように、学びの場を提供します。
これは上の「組織変革に」通ずるものであり、企業の社員全員がデジタルテクノロジーを効率的に用いられるようにDXコンサルティング会社のノウハウを共有し、社内での浸透を促進させます。
実行支援
実際に動く: 計画を立てたら、その計画を実行に移します。道中で出会うさまざまな課題や問題に対しても、一緒に解決策を見つけ出し、目標達成へ向けてサポートします。
持続可能な変革
続けていく: DX（デジタルトランスフォーメーション）は、一度きりのプロジェクトではなく、ずっと続けていく必要があります。会社全体でこの変化を受け入れ、新しいやり方が根付くようにするための支援をします。
DXコンサルティングを導入するメリット
企業が生き残っていくためには、デジタル化は必須条件とまで言えます。DXコンサルティングを導入することで具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきます。
プロの知識で正確なナビゲーション
DXコンサルタントはデジタルのエキスパートです。彼らは最新のデジタル技術やトレンドを知り尽くしており、この豊富な知識を活かして、企業が時間を無駄にすることなく、効果的なデジタル戦略を立てられるようサポートします。これにより、企業は試行錯誤を大幅に減らし、より早く目標に到達することができます。
市場での優位性を確立
デジタル化は、ビジネスモデルを刷新し、顧客体験を向上させることで、競争激化する市場での優位性を築く鍵となります。DXコンサルティングは、独自の革新的なアプローチを提供し、他社との差別化を実現します。
効率と生産性の飛躍的向上
適切なデジタル技術の導入は、業務プロセスの自動化や最適化を促進し、企業の効率性と生産性を大幅に向上させます。これは、結果としてコスト削減にも繋がり、企業の利益増加に貢献します。
組織変革へのサポート
デジタルトランスフォーメーションは、技術的な側面だけでなく、組織全体の変革も伴います。DXコンサルタントは、この変革プロセスを支援し、企業文化や従業員の考え方の変化を促進します。
リスク管理の専門家
デジタルプロジェクトはリスクを伴いますが、DXコンサルタントはそのリスクを適切に評価し、管理するための戦略を提供します。これにより、失敗のリスクを最小限に抑えることができます。
持続可能な成長への道
DXコンサルタントは短期的な成功に留まらず、長期的な視点でデジタル戦略を構築します。これにより、企業は持続可能な成長を達成することが可能になります。
イノベーションの推進力
新技術の採用やデジタルによるビジネスモデルの革新を通じて、市場における新たな機会を捉えます。DXコンサルティングは、企業がこれらの機会を最大限に活用するための支援をします。
従業員の能力向上
最後に、デジタル変革を成功に導くためには、従業員一人ひとりのデジタルスキルの向上が欠かせません。DXコンサルティングは、必要な教育やトレーニングを提供し、組織全体のデジタルリテラシーを高めることで、変革を内側から支えます。このプロセスを通じて、従業員は新しい技術を効果的に活用し、イノベーションを推進する能力を身につけることができます。
DXコンサルティングを導入する際の注意点
これから紹介することに注意していないと、いくら支援実績豊富なDXコンサルティングを導入したところで、必ずしもDX推進プロジェクトが成功するとは限りません。DXコンサルティングに依頼するにあたって、依頼する企業側が注意すべき点をまとめました。
経営者を中心に社内全体でコミットする
DXを推進し成功するには、社内、社外を横断し協力する必要があります。社内では部署を横断し、社外のステークホルダーにも協力してもらうために、「なぜDXが必要なのか」「DXを推進するとどのようなメリットがあるのか」などを経営者自ら社内に浸透させていき、企業のメンバー全員で取り組んで行く必要があります。
自社内でDX推進担当者をアサインする
DXコンサルティング会社と自社の社員や社外のステークホルダーとの利害関係を行うのは、自社のDX推進担当者です。そのため、DX担当者にはデジタルの知識だけでなく、社内、社外の人と円滑にコミュニケーションを取れる人が適任です。ただし、DX担当者に全てを任せるのではなく、あくまで社内全体でコミットすることが重要です。
DXコンサル会社に丸投げしない
DXコンサル会社は幅広い支援を行ってくれますが、丸投げしてしまうと、企業の理念やビジョンとの齟齬が生まれてしまうかもしれません。上でも述べた通り、DXはあくまで組織や事業の成長のための手段なので、自社を軸に置き、主体的に進めていかなければなりません。
DXコンサルティングを導入すべき企業の特徴
DXコンサルティングを導入すべき企業にはどのような特徴があるのでしょうか？ここでは、DXコンサルティングが特に役立つと考えられる企業の特徴を、わかりやすく紹介します。
DX人材が不足している企業
DX人材が自社で不足している場合は、外部から導入するのがおすすめです。DXは長期的で大きなプロジェクトになりがちなので、自社で採用を進めようと思うと採用コストがかかります。DXコンサルタントはプロなので、自社採用するよりコストを抑えて優秀な人材を獲得することができます。
業務効率化を図りたい企業
業務プロセスが複雑で非効率的である企業は、DXコンサルティングを導入することで、業務の自動化やプロセスの最適化を実現し、効率性を大幅に向上させることができます。これにより、コスト削減と生産性の向上を同時に達成することが可能になります。
市場での競争が激しい中、データを利活用したい企業
社会は複雑化し、人々のニーズも多様化しているのに加えて企業の数も増えている中で、企業が市場で生存し続けるのが難しくなっています。このような社会状況の中で、大量のデータを収集し適切に処理することで、企業は消費者のニーズに最適な商材を提供することができるようになります。
変革を求めている企業
業績が停滞している、または成長のペースが鈍化している企業は、デジタルトランスフォーメーションを通じて、新たな成長機会を探求することが重要です。DXコンサルティングは、これらの企業が未利用の潜在能力を引き出し、ビジネスの再活性化を図るための戦略を提供します。
イノベーションを目指している企業
新しい技術やサービスの開発に積極的な企業は、DXコンサルティングを活用して、イノベーションのプロセスを加速させることができます。コンサルティングにより提供される最新のデジタル技術やトレンドの知識は、新たなビジネスモデルや製品の創出に不可欠です。
デジタルスキルの向上を図りたい企業
デジタル技術を効果的に活用するためには、従業員のスキルセットを向上させる必要があります。DXコンサルティングは、必要な教育プログラムの提供やスキル開発の支援を行い、従業員がデジタル変革の主体となるための準備を整えます。
DXコンサルティング会社の選び方、選ぶポイント
上の項目を見て、自社がDXコンサルティングを導入すべきだと考えた方は、以下の観点でDXコンサルティング会社を選ぶといいかもしれません。
得意としている領域で選ぶ
DXにも多くの種類があり、それに伴ってDXコンサルティング会社の強みや扱う範囲、サービスも異なります。自社の課題に最適にマッチする領域に強みを持つコンサルティング会社を選びましょう。
自社の希望に近い支援実績を持つ企業を選ぶ
DXコンサルティング会社の得意としている領域が自社のニーズにマッチしているかを見るには支援実績を確認してみましょう。コンサルティング会社の強みが自社のニーズにマッチしていても、支援実績を見てみると過去の顧客と自社では会社の規模感が大きく異なっている場合もあるかもしれません。自社と同じかそれ以上の規模のDX推進プロジェクトを支援したことがあるかを見てみるといいでしょう。
DXを推進するコンサルティング会社一覧！大手企業から中小企業まで幅広く紹介
DX推進を支援しているコンサルティング会社を10社紹介します。大手企業から中小企業まで対応できるよう、様々な規模のDXコンサルティング会社をご紹介します。
株式会社セブンデックス
株式会社セブンデックスは「企業に寄り添い、事業成長にコミットするデザインコンサルティングファーム」。8つのサービスを組み合わせて企業課題の最適解を出している会社です。
DX領域では、Salesforce、PardotなどのSFA/MAツールの活用支援を通した、組織開発までを行っています。UXデザインの課題解決プロセスを応用した進め方で、企業の経営課題に対してどの様にデータを使って解決すべきか、解決の指標はどうするか、現場がKPIを理解しながら仮説検証できる様になるにはどうすればよいか、組織に寄り添いながら進めています。
うるる、ネクストビートなど、300名規模までの組織に対して、スピード感を持った支援を行っています。うるる、ネクストビートの詳しい支援内容はこちらをご覧ください。
株式会社エル・ティー・エス
株式会社エル・ティー・エスは、デジタル時代の経営・事業・組織運営を支援するベストパートナーとして、「非連続的成長」のデザイン、「デジタルビジネス」の構築、及び「豊かな社会」の形成基盤の創出をサービスとして提供しています。これらのサービスを通じて、クライアントのビジネスアジリティの獲得や強化をサポートし、デジタル化の推進ではなく協創のパートナーとして支えています。
株式会社ウィルゲート
株式会社ウィルゲートは、一人ひとりが「will」を実現に向けて前向きに挑戦できる社会の実現を目指しています。マーケティングを中心とした、どの様にデータを使ってグロースさせるか支援しており、マーケティングコンサルティングの知見を活かした、データドリブンの組織構築までを得意としています。
株式会社KIYONO
株式会社KIYONOは、データ×AI×マルチチャネルマーケティング支援事業を行っている会社です。マーケティングオートメーション、CRMコンサルティング、広告運用、カスタマーデータプラットフォーム、およびECソリューションを提供しています。特に、デジタルマーケティングをコストパフォーマンス良く適切に行うために、データを活用したサービスを中心に展開しており、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。
株式会社ROUTE06
株式会社ROUTE06は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するパートナーとして、顧客企業のビジネスモデル変革をサポートします。彼らの提供するプラットフォームサービス「Plain」は、B2B及びB2Cの商取引をデジタル化し、事業の垂直立ち上げやサービス改善に貢献しています。プロフェッショナルサービスを通じて、プロダクトマネージャー、デザイナー、ソフトウェアエンジニアが実践的なアジャイル開発を提供し、デジタルプラットフォーム事業の立ち上げをサポートすることで、顧客企業の提供価値最適化に努めています【20†source】。
株式会社INDUSTRIAL-X
株式会社INDUSTRIAL-Xは、企業や自治体向けにDX（デジタルトランスフォーメーション）推進サービスを提供する会社です。主に、DX推進に必要なツールの選定や導入をサポートする「Resource Cloud」というDXソリューションプラットフォームを提供しています。また、DXの導入や推進に向けた人材育成・研修、人材採用を支援するサービスや、DXを利用したESG経営支援、各分野でのBPOサービスも展開しています。
株式会社Hi-STORY
Hi-STORYはフリーランス向け案件紹介サービス「O-EN」を運営している会社です。自社サービスで多数のフリーランスを抱えているため、企業の課題に合わせたプロフェッショナルをアサインしています。この会社は、プロダクト開発のパートナーとして、企画から成長までをサポートする伴走型のサービスを提供しています。その主な事業内容には、「受託開発」、「CTO START」（開発内製化支援）、及び「社内GPT」（ChatGPTをSlackに安全に導入するサービス）があります。特に、情報流出リスクを低減しながら、ノウハウの共有や経費精算を簡素化する解決策を提供しています。
株式会社 Smallit
株式会社smallitは、デジタルトランスフォーメーション（DX）の支援に特化したコンサルティング会社です。主に中小企業やスタートアップを対象に、ITソリューションの提供やビジネスプロセスの最適化を通じて、企業のデジタル化を促進するサービスを展開しています。彼らのサービスは、クラウドサービスの導入支援、業務効率化のためのシステム開発、データ分析といったデジタル技術を利用したビジネス改善策に焦点を当てています。株式会社smallitは、顧客企業のデジタル変革を通じて、競争力の強化や新たなビジネス機会の創出を支援することを目的としています。
株式会社DNTI
株式会社DNTIは、「企業の推進力となり得るパートナーシップの実現」を目指しており、主にDXを専門としているコンサルティング会社です。DXに関しては、「DX構想、プランニングサービス」と「DX設計・デリバリーサービス」を2軸としています。ワークショップ形式やコンサルティング形式でDX構想立案から始まり、DX推進のための人材やノウハウ提供、アプリ開発など、DXの戦略構築から実行、効果検証までワンストップで対応してくれます。
株式会社モンスターラボ
株式会社モンスターラボは、テクノロジー領域から顧客のDX推進を支援します。「世界の集合知とテクノロジーで変革を実行するパートナー」として、世界中の拠点から顧客の課題解決に最適なメンバーがアサインされます。「ビジネス」「デザイン」「テクノロジー」の3つの軸からコンサルティングを行い、クライアントのDX、ひいてはそれによる事業成長を成功させます。
まとめ
いかがでしたでしょうか？自社だけでDXを推進していくのは中々容易ではありません。DXコンサルティングを導入する際の注意点や、依頼する会社の選び方などを解説し、DXコンサルティング会社を10社紹介しました。こちらの記事が、DXコンサルティング導入への一助となったら幸いです。
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