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株式会社スヴェンソン

がん治療に寄り添うトータルケアの実現へ。スヴェンソンブランドの包括的なUX改善プロジェクト

がん治療に関わる商品を扱うスヴェンソンにおいて、定性・定量データの両面から顧客体験を徹底分析。ECサイトのユーザビリティ向上とブランド価値の適切な伝達を実現し、サイト訪問からカートまでの導線最適化を図りました。また、病院向けカタログの刷新も実施。さらに、ユーザーの情報探索ニーズに応えるSEOコンテンツの強化を継続的に推進中です。オンライン・オフライン双方での顧客接点を戦略的に構築することで、各接点でのコンバージョン向上を目指しています。

Marketing Growth
UXUI Design
YEAR2024

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OVERVIEW
がん治療に関わる商品を扱うスヴェンソンのデジタル・アナログ両面での顧客接点を最適化。ECサイトのリニューアル、病院向けカタログの制作、そしてSEOコンテンツの継続的な強化を通じて、トータルケアブランドとしての価値訴求向上を実現しました。
TERM
2024年4月 〜 現在
ISSUE
前任の支援会社が2023年10月に実施したECサイトリニューアルの結果を受け、サイト訪問からカートまでの導線最適化によるファネル改善が急務でした。また、治療方針決定時という重要な初期接点での適切な情報提供や、継続的な情報探索ニーズへの対応によるサイト流入数の向上も求められていました。
SOLUTION
・定量・定性データの分析による、ユーザーニーズと課題の特定 ・ECサイトのビジュアル・UI改善 ・ビジュアルデザインと商品撮影を通じた、ブランドの世界観構築 ・病院での初期接点を最適化する、カタログの制作 ・SEOを活用した、継続的な情報提供および流入基盤の構築

定性・定量調査を合わせた分析による、ECサイトの本質的な課題の特定

本プロジェクトは、前任の支援会社が2023年10月に実施したECサイトリニューアルの結果を踏まえ、より実効性の高い改善を目指すところからスタートしました。

まず着手したのが、定量・定性両面からの徹底的な現状分析です。定量調査では過去3ヶ月間のサイトデータを詳細に分析。ファネルごとの離脱率やCVRを把握し、特に改善が必要な導線を特定しました。25~44歳の年齢層がボリュームゾーンであることも判明し、このターゲット層に最適化された導線設計の必要性が明確になりました。

また、PreSta利用者へのインタビューからは、購買における重要な意思決定要因が明らかに。同時に、既存サイトが「年齢層が高い人向け」という印象を与えており、ターゲット層とのミスマッチが生じていることも判明しました。

これらの発見は、後の改善施策に大きく影響を与えることとなります。特に「商品価値の適切な伝達」と「スムーズな購買動線の設計」という二つの軸で、具体的な改善施策を組み立てていくことになりました。

ビジュアルとユーザビリティ、両面からのユーザー体験の刷新

調査結果を受け、ECサイトのリニューアルは「商品価値の適切な伝達」と「購入までの導線最適化」という2つの軸で実施。特に25~44歳の女性ユーザーを意識した、より洗練されたデザインへと刷新しました。

ビジュアル面では、サイト全体のトーンを明るく保ちながら、控えめなゴールドをアクセントに使用。過度に女性的な印象を与えていたピンクの使用を抑え、より自然で上質な印象へと変更しました。また、商品画像は「がんになっても、未来を楽しむことができる」というメッセージを伝えられるよう、等身大の自然な美しさを感じさせる着用写真へと刷新。特に新商品のメイクや服装については、最新のトレンドを反映した写真に更新することで、サイト全体の印象を現代的なものへと一新しています。

ユーザビリティ面では、TOPページからの商品導線を大幅に改善。ファーストビューの段階で様々な商品カテゴリーにアクセスできるよう設計し、ウィッグを含めたトータルケアブランドとしての印象を強化しました。また、「お悩み」の表現をより具体的な言葉に変更し、ユーザーが直感的に必要な商品にたどり着けるよう配慮しています。

商品詳細ページでは、がん患者向けの特長と商品概要をページ上部に簡潔に配置。画像による情報伝達を重視し、品質面での安心感が得られる情報を視覚的に提供することで、不安解消につながる導線を設計しました。さらに、同じ悩みを解決するアイテムを関連商品として表示することで、ユーザーニーズに応じた商品探索をサポートしています。

カート導線においては、ゲスト購入と会員登録の選択をよりスムーズにするなど、決済までの過程を最適化。特に新規ユーザーにとって、購入の障壁となる要素を可能な限り取り除くよう努めました。

商品の価値と希望を伝える、写真撮影とディレクション

商品の価値を適切に伝えるため、ウィッグの着用画像と各カテゴリー商品の撮影を実施しました。特にウィッグは、新商品5種類と既存商品2種類の撮影を行い、商品の自然な魅力を引き出すことに注力しています。

撮影では、ウィッグの自然な仕上がりを伝えることを最重視。スタイリストと綿密に連携し、リアルな髪のような自然なヘアスタイリングにこだわりました。また、モデルの表情も重要な要素として捉え、作り込まれた表情ではなく、自然な笑顔が映えるカットを意識的に撮影。がん治療中の方々に、希望を感じていただけるビジュアル表現を目指しました。

スキンケア、頭皮ケア、メイクアップ、下着、爪ケアといったカテゴリー商品の撮影では、従来の「医療商品」としての無機質な印象を払拭。選択肢が限られる中でも、美しさを追求できる商品として魅力を引き出すため、ナチュラルで上質な空気感にこだわった撮影を行いました。

これらの写真は、ECサイトのTOPページや商品詳細ページで効果的に使用。特にウィッグ商品については、サイト全体を通じて重点的に展開しています。また、病院で配布するカタログでも、各カテゴリー商品の写真を扉ページに配置することで、ブランド全体の世界観形成に寄与しています。さらに、SNSでの発信にも活用し、一貫したビジュアルコミュニケーションの実現を図っています。

治療方針決定時の重要な接点、病院配布カタログの刷新

がん治療に関わる商品において、病院での治療方針決定時は、患者様が最も情報を必要とするタイミングです。この重要な初期接点を最適化すべく、A4サイズ46ページに及ぶカタログを制作しました。

カタログの構成は、ウィッグを中心としながらも、頭皮ケアや医療用下着まで、治療に寄り添う多様な商品を網羅。各カテゴリーでは商品紹介に加え、「選び方」や「ケア方法」といった実用的な特集を掲載し、不安や疑問の解消にも配慮しました。また、読者とPreStaスタッフの座談会を設けることで、より身近な視点からの情報提供も実現しています。

デザイン面では、表紙に色鮮やかなブルーを採用し、手に取りやすさを重視。内容面では、Webサイトと世界観を統一した上質なデザインを基調としながら、適度な差し色を効かせることで、閲覧時の心理的な明るさも意識しました。レイアウトは、商品情報を見やすく整理し、シンプルで洗練された印象を追求しています。

2024年11月からの展開では、大規模病院やがんセンターの医療用ウィッグ展示コーナー、併設美容院での設置を予定。さらに、医師を通じた直接配布も計画し、治療方針決定時における確実な情報提供を目指しています。この取り組みを通じ、患者様の不安解消とブランド認知の向上を図ります。

情報探索ニーズに応えサイト流入増加に繋げる、SEOコンテンツの継続的な強化

がんの告知を受けた患者様は、突然の状況の中で様々な不安を抱えながら情報を求めています。そうした探索ニーズに応えるため、ECサイト内のコラムページを通じて、がん治療に関わる商品の知識や選び方などの情報を継続的に発信しています。

コンテンツは月3本のペースで制作を進め、2024年11月時点で約20本を公開。セブンデックスではSEO観点でのキーワード選定から、構成作成、ライターへの執筆ディレクションまでを一貫して担当しています。2ヶ月に一度の定期レポーティングを通じて数値を検証し、より効果的なキーワード選定へと随時最適化を図った結果、オーガニック流入数は支援開始前の3,142(2024年3月)から5,018(2024年10月)へと着実に増加しています。

また、コラムからECサイトの商品ページへの自然な導線を設計することで、情報収集から商品検討へとスムーズに移行できる体験を提供。さらに、会員登録やLINE登録へと誘導が繋がっていくことで、継続的な情報提供とコミュニケーションの基盤構築になると想定しています。

このように、SEOコンテンツを通じて「信頼できる情報を提供するブランド」としての認知形成を図りながら、ECサイトやカタログとも連携した多角的な顧客接点の構築を推進しています。

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