"選ばれる会社"となるために必要な、採用活動における「3C分析」とは KNOWLEDGE
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“選ばれる会社”となるために必要な、採用活動における「3C分析」とは

採用チャネルの多様化と、それでも解決されない採用課題

ダイレクトリクルーティング、ミートアップ、リファラル採用、SNS採用など、最近は多様な採用手法が誕生し、候補者との接点を持つための選択肢が大きく広がりました。

「採用媒体」や「人材紹介」をメインで活用していた従来の採用活動と比べて、自社の採用予算や採用職種に合った採用チャネルを活用することができ、より効率的な採用活動を実施できるようになりました。

一方で、多様な採用チャネルを活用している企業であっても、

  • 本当に来てほしいターゲットからの応募が少ない
  • 内定を出しても辞退されてしまう
  • 採用活動の費用対効果が良くない

といった課題を抱える企業はまだまだ多く、チャネルの最適化だけでは解決されない課題に頭を抱えている担当者の方も多いように感じています。

チャネルの最適化よりも重要な、「選ばれる会社」としてのイメージ形成

上記のような課題感を抱える企業の共通点として、「採用したいターゲットから見て”選ばれる会社”の立ち位置になっていない」という課題感があります。

採用チャネルの最適化を行うことで、より自社のターゲットとマッチしたDBの中で候補者獲得の施策を展開することはできますが、求職者の方から見て「入社したい企業」の立ち位置になっていないと、結局最終的に自社が選ばれることはなく、欲しい人材の確保に繋げることはできません。

このような「選ばれる会社」としての立ち位置は(企業のブランド力が影響している部分も大きいため)一朝一夕で形成できるものではありませんが、自社が求めるターゲットから見て「入社したい会社」としての企業像を形成することは、現状のブランド力に関係なく非常に重要なことです。

そのためには、採用ターゲットの思考性や、自社の強みや弱み、競合の獲得戦略、採用マーケットの変化などを網羅的に把握し、多角的な分析を通じて、「選ばれる理想の自社像」を定義する必要があります。

ここでは、「選ばれる会社像」を定義するために必要なリサーチ・分析手法として、「3C分析」の活用方法についてご紹介します。

採用における3C分析とは?

3C分析とは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」という3つの「C」について分析する手法で、事業戦略やマーケティング戦略を策定する際に多く使用されます。

「Customer」の視点で市場や顧客のニーズを掴み、「Competitor」の視点で競合他社の戦略を知り、「Company」の視点で市場や顧客への向き合い方や競合優位性を明確にしていくフレームワークです。

採用においても、この3C視点での分析を行うことで、採用市場における自社の立ち位置や競合優位性を見出すことができるため、以下に採用における3C分析の検討事項についてまとめていきます。

求職者・市場の分析(Customer)

求職者・市場分析では、自社が設定したターゲットの思考や行動、採用市場のトレンド調査・分析などを行っていきます。

求職者・市場分析の検討項目例

求職者・市場のリサーチを行う際、「どのような視点で企業を選ぶか」といった直接的なリサーチだけでなく、「働くことに対する価値観」や「関心のあるテーマ」など、ターゲットの思考・行動傾向に関わる要因を幅広く把握することで、ターゲットの価値観を推察することができます。

例えば、最近は終身雇用の崩壊とともに転職が当たり前の時代となり、副業やフリーランスとしての働き方も、以前と比べて珍しくはなくなりました。

そういった社会情勢を受けて、20代の若者にとっての企業選びは、「一生勤める会社」ではなく、「1社目に勤める会社(20代で勤める会社)」としての軸が強くなり、「安定性」よりも「成長環境」を求めるようになっている傾向にあります。

このように、ターゲットの価値観を形成する外部要因の把握や、時間軸を意識した傾向値の分析(「昔と比べて、最近はこのような傾向にある」等)を行うことで、より精度の高い分析を行うことができます。

競合の分析(Competitor)

競合企業の分析では、ターゲットが転職活動・就職活動を行う際に併願する企業を「採用競合企業」としてピックアップし、それらの企業が持つ強み・弱み、訴求内容などを把握します。

競合分析の検討項目例

採用競合企業の情報を漏れなく把握することは難しいですが、自社へ入社したメンバーへのアンケート・ヒアリング、採用サイトへの口コミなどを通じて情報収集を行い、「自社ではなく採用競合を選ぶ理由」や「自社と競合との差分」を明確にしていきます。

自社の分析(Company)

自社分析では、採用活動における自社の強み・弱みを把握し、前述した候補者・市場調査や競合調査の内容も踏まえた上で、訴求するべき「自社らしさ」を明確にしていきます。

自社分析の検討項目例

自社の社員や経営陣へのインタビューなどで情報を収集し、既存社員の方にとっての「自社である理由」を引き出すことで、採用で訴求するべき自社の強みが見えてきます。

候補者分析などで明らかにした「現状の自社イメージ」に対して、「理想の自社イメージ」を定義し、現状とののギャップを明らかにしていきます。

その上で、候補者に対して「何を・どのように伝えて、その結果どのような会社だと思って欲しいのか」といった獲得戦略を策定していきます。

分析結果は、共有認識の取れる形でまとめ・可視化しておくことが大事

これらの分析を経て考察した内容については、今後の採用戦略を検討する上で核となる大事な情報です。

調査・分析を実施したことに満足してしまいがちですが、「就職(転職)体験の設計」や「採用コンセプトの策定」に繋げるために、考察した情報を下記のような形で整理・可視化しておくことが重要です。

このような形で可視化を行うことで、「誰に」「何を」「どのように伝えるか」という採用活動における訴求軸が明確になり、採用HPやSNSで発信する内容にも一貫性をもたらすことができます。

そうすることで「選ばれる会社」としての印象を形成することができ、ターゲットからの母種団形成や内定辞退率の減少など、あらゆる採用KPIの繋げることが可能です。

採用チャネルの拡大や、フローの見直しなどの「採用手法の改善」に限界を感じた方は、今一度「自社は、候補者から選ばれるか」といった視点を持って、3C分析を活用した採用戦略の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

新卒入社でマイナビに入社し、企画営業としてマイナビ転職や、求人広告販売を担当。全社表彰/社長賞獲得。CX(Candidate Experience)を通して広義のデザインに可能性を感じ、また自分の仕事の領域を広げたいと思い、セブンデックスに入社。現在はPM/UXデザイナーとして様々な案件に携わりつつ、採用人事など幅広く担当している。