KNOWLEDGE
KNOWLEDGE

コーポレートブランディングとは?3社の成功事例を通じて目的や効果を徹底解説!

現代のビジネス環境において、単なる製品やサービスの質だけで競争優位性を築くことは難しいです。企業全体の文化や価値観、社会的意義を体現する「コーポレートブランド」は、顧客や投資家、従業員など、上場企業の場合、ステークホルダーに信頼と共感を与える強い武器となります。

この記事では、コーポレートブランドの基本的な概念から、その構築・運用に不可欠な戦略、そして具体的な成功事例までを詳しく解説します。また、コーポレートブランドを高めることで得られる効果や、効果的なブランディングの進め方についても触れ、企業成長の基盤となるブランド戦略の全貌を解説します。

これを読み終える頃には、コーポレートブランドの重要性とその活用方法について深い理解が得られ、御社のブランド価値向上に向けた新たな一歩を踏み出すヒントが見つかることでしょう。

問い合わせ後、相談会の日程を提案いたします!
自社の課題をプロに壁打ちする!

コーポレートブランド (Corporate Brand) とは?

コーポレートブランドとは、企業全体を象徴するブランドイメージや価値観を指します。単なる製品やサービスにとどまらず、企業そのものの「カルチャー」「パーパス」「信頼性」などを総合的に表現したものです。このコーポレートブランドは、顧客、従業員、投資家、取引先、地域社会など多様なステークホルダーに影響を与え、企業の競争力や成長力を大きく左右します。

コーポレートブランドはなぜ重要か

コーポレートブランドは、企業の基盤であると同時に、その利益にも大きな影響を与える要素です。企業イメージを定着させ、コーポレートブランドを浸透させることで、企業の信頼性や独自性を顧客に訴求することが可能となります。また、これらを外部に発信することで、市場参入時の優位性を確保し、企業の安定性を維持する助けにもなります。安定性、信頼性、独自性は、最終的に企業にとって不可欠な要素となるのです。

例えば、トヨタは広告や製品の一貫性を通じて、「壊れにくい」「長持ちする」といったイメージを顧客に浸透させ、信頼を築いています。この信頼がブランドのリピーターを生み、企業の成長を支えています。

過去にセブンデックスが支援した、ブランディングについては、以下の記事もご覧ください!

コーポレートブランド戦略とは?

コーポレートブランド戦略は、企業がその価値やイメージを市場や社会に伝え、広めるための計画的な取り組みです。この戦略は、単に製品やサービスを売り出すための施策ではなく、企業全体の信頼性や社会的意義をアピールし、ステークホルダーからの支持を獲得することを目的としています。

コーポレートブランド戦略の施策例

  • 明確化なミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
    企業がどのような社会的価値を提供し、どのような未来を目指しているのかを明確にすることが重要です。
    • トヨタの「持続可能な未来を目指す」や、LIFULLの「人々の住生活を豊かにする」という理念など。
  • 統一されたビジュアルアイデンティティ
    ロゴ、スローガン、デザインなど、視覚的な要素に一貫性をもたらすことで、ブランド認知度と信頼感を向上させます。
  • 内部への浸透(インナーブランディング)
    社員一人ひとりが企業ブランドの価値を理解し、それを日常業務に反映できるようにする取り組みが欠かせません。
  • 外部への発信(アウターブランディング)
    広告やSNS、イベントなどを活用して、ブランド価値をターゲットに届けることが求められます。

コーポレートブランディング (Corporate Branding) とは?

コーポレートブランディングは、企業そのものをブランドとして確立し、その価値を高めるための取り組みを指します。製品やサービスの認知を向上させる製品ブランディングとは異なり、企業全体のイメージや理念、信頼性に焦点を当てます。

コーポレートブランディングの特徴

  • 顧客や従業員、投資家など、広範なステークホルダーを対象
    コーポレートブランディングは顧客だけでなく、取引先、地域社会、従業員など、多様な層に影響を与えることを目的とします。
  • 長期的な視点が必要
    ブランド力の向上は短期間では達成できません。長期的な戦略と一貫した努力が不可欠です。
  • 全社的な取り組みが必須
    ブランド価値の向上には、経営陣から現場の社員まで、全員が一体となって取り組むことが求められます。

コーポレートブランドを行う目的・効果

コーポレートブランドは、企業が社会や市場で競争力を維持・向上させるための基盤です。例えば、以下のような目的や効果があります:

競合優位性の確保

コーポレートブランドを浸透させる最大の理由の一つは、競合優位性を確保できる点にあります。製品のブランドが終わっていて、競合などと製品の違いがあまり見つからない時、コーポレートブランドは、顧客に付加価値を提供できるようになるでしょう。

人材の採用と定着

コーポレートブランドは、採用活動や社員の定着にも効果を発揮します。MVVなどのインナーブランディングを通じて、企業の価値観を明確にすることで、求職者に自社の魅力を伝えることが可能です。自社のブランドが安定して浸透していれば、その価値観に共感した人材が集まりやすくなり、採用活動の効率化や社員の定着率向上につながるでしょう。

信頼性の向上

コーポレートブランドを浸透させることにより、社内外で一貫性を保つことができ、企業の信頼性向上に寄与します。アウターブランディング(社外向けのブランド戦略)を通じて企業イメージを顧客やステークホルダーに浸透させることで、企業への信頼を高めることができます。また、コーポレートブランドを体現できている組織や社員の行動は、顧客や投資家など、ステークホルダー全てとの信頼関係を築く基盤となるのです。

コーポレートブランディングの成功事例

セブンデックス

セブンデックスコーポレートサイト

セブンデックスは広報活動やインナーブランディングを積極的に活用して、コーポレートブランディングを成功させました。

SNSやブログの活用

社員の声や企業文化を伝え、透明性と親近感を高めました。加え、社外への発信で、セブンデックスのコーポレートイメージを形成し、認知度の向上もしていくこともできています。noteやオウンドメディアなどを活用し、常に社員の声や自社の文化を共有しています。

固定されたブランドイメージ  

セブンデックスバリューポスター

ロゴや広告デザインを統一し、ブランドの認知度を向上させました。社内には、コーポーレートイメージとMVVを表示しているポスターなどを飾り、企業文化が浸透するようにしています。ポスターを飾ることで、常にリマインダーとして会社全体に価値観が行き渡り、一貫性を保つことができます。

社内イベント開催 

社内では、企業文化を構築するためにワークショップなどのイベントを開催し、社員同士がコーポレートブランドについて共通認識を作り出す機会を提供しています。これにより、社員全体、ひいては会社全体としてのアイデンティティに一貫性が生まれ、組織としての方向性がぶれることなく統一されます。

CyberAgent(サイバーエージェント)

サイバーエージェントロゴ

成長戦略 

サイバーエージェントは、インターネット業界を中心にメディア、広告、ゲーム事業を柱としながら、動画や音楽などエンターテインメント分野にも進出している企業です。「Always Fresh」というブランドコンセプトを掲げ、新しさと創意工夫を追求し、変化の激しい業界で柔軟に進化し続けています。このコンセプトは、社員やプロジェクトが個々の強みを活かしながら成長を続ける「サイバーエージェントらしさ」を体現しています。

コーポレートアイデンティティの刷新

2015年には、未来志向の企業姿勢を示すためにコーポレートアイデンティティ(CI)を刷新しました。新しいロゴでは「C」が企業全体を、「A」がそこから生まれるサービスやプロダクトを象徴しており、無限の可能性を込めています。また、「Ameba」ブランドにはキャラクター「アベマ」を採用し、動画やブログなど多様なサービスに対応する柔軟なデザインを構築しました。

ブランディングプロジェクトでは以下の成果がありました:

  • 名刺やオフィス用品、グッズのデザインを刷新し、企業の世界観を細部にわたって表現。
  • 既成品に頼らず、素材や仕様にまでこだわった独自性の高いデザインを展開。

この取り組みが評価され、2016年には「グッドデザイン賞」を受賞しています。クリエイティブ重視の姿勢は、内外で企業ブランドを強化し、信頼感を高める重要な要素となっています。

サイバーエージェントは、常に新しい価値を生み出し、変化の中で柔軟に進化することで、内外から信頼される企業を目指しています。

参考文献:

LIFULL(ライフル)

ライフルロゴ

LIFULLの新しいスタート

LIFULLは、社名を「NEXT」から「LIFULL」へ変更したことを契機に、企業の方向性と価値観を見直し、コーポレートブランディングを刷新しました。この社名変更は単なる名称変更にとどまらず、「生活をもっと満たす」という理念を基に、新たなスタートを切る象徴的な一歩でした。企業のミッションを広く社会に訴求し、戦略的に変革を進めた結果、LIFULLはその新しいビジョンを明確に示すことができました。

社会的貢献への取り組み 

LIFULLは、空き家活用プロジェクトを中心に、空き家問題や地域活性化などの社会的課題に取り組んでいます。この活動を通じて、単なるビジネスの利益追求にとどまらず、地域社会に新たな価値を創出し、社会全体への貢献を目指しています。こうした取り組みにより、企業としての社会的責任を果たしながら、地域社会とのつながりを深めることに成功しています。

社員と共有するブランド理念 

LIFULLは、社員一人ひとりがブランド理念を深く理解し、日々の業務を通じてその理念を体現できるよう、組織文化の構築に注力しています。具体的には、以下のような取り組みを実施しています:

  • 研修やワークショップを通じた理念の浸透
  • 社員同士の意識共有の場の設置
  • 業務へのブランド理念の自然な反映を促す仕組みの構築

こうした取り組みにより、社員全体で統一感のある行動を取る環境が整い、LIFULLのアイデンティティが内外にわかりやすく示されています。

理念の実現と企業文化の醸成

LIFULLの取り組みは、単なる理念の掲示にとどまらず、実際の業務や社会活動に反映されています。これにより、「生活をもっと満たす」という理念を内外で体現する企業文化を醸成し、企業としての存在価値を明確に示しています。

参考文献:

コーポレートブランディングの進め方と成功させるポイント

  • ブランド理念の整理と明確化
    【ポイント】
    自社のミッション、ビジョン、バリューを再定義し、全社員が理解できる形で明文化します。
  • ビジュアルアイデンティティの刷新
    【ポイント】
    必要に応じて、ロゴやスローガンを変更し、企業の新しい価値観や方向性を明確にします。
  • インナーブランディングの実施
    【ポイント】
    従業員がブランド価値を理解し、それを日常業務に反映できるよう、研修や教育プログラムを実施します。加えてMVVの浸透をさせましょう。
  • 外部向けの発信強化
    【ポイント】
    広告やSNS、PRイベントを通じて、ブランド価値を市場や社会に向けて発信します。
  • 効果測定と改善
    【ポイント】
    ブランド施策の成果を定期的に分析し、必要に応じて戦略を改善します。

セブンデックスのウェビナー:『戦略的ブランドはどのように生み出されるのか』

『戦略的ブランドはどのように生み出されるのか』(動画セミナー)
動画はこちら

こちらの動画セミナーでは、セブンデックスの代表取締役:中村が経営、事業におけるブランドに重要性とその思考プロセスについて解説します。

ブランディングを進める際に重要なポイントを、「勝ち筋」、「コンセプト」、「表現」の3つに分けて解説しています。豊富なブランディング支援の中で培われたノウハウをもとに、ブランディングという抽象度の高い内容を具体的に解説しています。ぜひご覧ください。

コーポレートブランディング支援ならセブンデックス

セブンデックスマガジン

弊社セブンデックスは、マーケティング×デザインに特化した「企業に寄り添い、事業成長にコミットするデザインコンサルティングファーム」です。企業ブランディングにも強みを持っています。

UXUI / ブランディング / マーケティングを主戦場としており、顧客体験からコミュニケーションまで一気通貫でデザインし、多角的な視点から企業価値の向上と事業成長を支援致します。

サービスやブランドの戦略部分からともに考え、デザインの分野を主軸に伴走してくれるのが特徴です。また、UXUIを主戦場にしつつも、飲食店の店舗デザインやパッケージデザインなどオフラインのプロダクトデザインも行うなど、幅広い分野の実績をもつ会社です。

コーポレートブランディングの支援をお求めの方は是非セブンデックスへお問合せください!

ブランディング支援資料

セブンデックスのブランド構築プロセスと実績詳細が解説されている資料を無料でダウンロードできます。