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ブランディングとは何かを考えてみた

今や、商品やサービスを提供する上で、ブランディングは必須なものになっています。
しかし、ブランディングとは、実際何をするものなのか、どのような考えのもと行われているのか理解している人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、ブランディングの成功事例や、自社が実際に行ってきたブランディングを紹介しながら、自分なりにブランディングとは何かを考えていきたいと思います。

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ブランディングの一般的な定義

ブランディングとは、一般的に、企業の商品やサービスの共通したイメージをユーザーに認識させる手法のことを言うようです。他社との差別化を図り、その企業“らしさ”をを伝えるコミュニケーションの一つとして考えられています。効果的なブランディングは、ユーザーからの信頼に繋がり、長期的な価値形成に繋がります。

それでは一体、ブランディングとは具体的に何をすることなのか、これを説明するのはとても難しいです。
なぜなら、ブランディングというのは、ロゴなどのデザイン、名称、キャッチコピー、品質、体験、ストーリーなど、とても広範な領域に渡るので、これをすればブランディングだ、と言えるものがあるわけではないからです。

そこで、具体的な事例から、ブランディングについて考えていきたいと思います。

ブランディングを成功事例から紐解く

高いブランディング力により成功したと言われるブランドの一つとして、ヘアケアブランドのBOTANIST(ボタニスト)を取り上げたいと思います。

BOTANIST開発当時、ECで売れているシャンプーはスカルプ系のシャンプーだけで、女性用ヘアケアブランドはがら空き状態でした。また、話題になっていたノンシリコンシャンプーの競争により、ヘアケア市場には、アテンションを重視した派手なデザインのパッケージが多くありました。

そこで、BOTANISTは、他社との差別化を図るために、“ボタニカルライフスタイルブランド”という独自の世界観を意識したコンセプトをもとにブランディングが行われました。

instagramなどの“映え”を意識した白と黒のシンプルなパッケージデザインや、SNSを使ったプロモーションは、ファン獲得につながり、話題となりました。その結果、BOTANISTは、激しい競争が繰り広げられているヘアケア部門の中で、ヒット商品となりました。

このように、BOTANISTのブランディング力は、市場や他社を分析し、SNSユーザーなどのターゲットに向けて独自の世界観を発信し続けたことにあるのではないでしょうか。

ブランディングは、ただ、一つのコンセプトを軸に商品やサービスを提供するだけではなく、どうしたら他社との差別化を図り独自の強みをアピールできるか、また、それがターゲットに刺さるのかを考えていくことが重要であると言えます。

ブランディングを実例から考える

ここで、自社がブランディングを行った、POTALUというフライドポテト専門店のブランディングプロセスを紹介したいと思います。

①ブランドの強みを見つける

まずは、サービスや商品を分析し、ブランドの強みを見つけていきます。

POTALUは、狭い店舗での対面販売という制約があったため、工数が少なく、手で食べられるものを提供する必要があったのです。そこで、韓国での市場調査などを行った結果、ニッチなメニューではなく、みんなが好きなフライドポテトを販売することにしました。

フライドポテトブランドの強みを考える上で意識したのは、人に「食べてみたい」と興味を持ってもらうことです。
そのため、一般的にサブメニューと考えられていたフライドポテトをメイン料理として食べられることをPOTALUの強みとしました。

下の画像は、POTALUのビーフシチューという商品です。
他とは違う一つのメイン料理としてのフライドポテト感が伝わると思います。

②勝ち筋を見定めてコンセプトを決定する

次に、市場を分析し、ブランドの強みを生かすためのコンセプトを決定しました。
このコンセプトは、ブランディングの軸となる重要なものです。

POTALUのフライドポテトは、一般的なサブメニューのポテトよりも価格帯が少し高い高級感のあるフライドポテトというコンセプトを元に作られました。
これは、フライドポテトをメイン料理として提供できる強みがあるからこそ実現できたことです。
当時、フライドポテト専門店は少なく、フライドポテトをメイン料理として提供するブランドはなかったため、独自のコンセプトを作り上げることができました。

このように、安いものを高くするや、高いものを安くするというブランディングは、一般的にヒット商品にも使われる手法です。
例えば、森永製菓のPARM(パルム)は、上質感を訴求することで、市販のアイスの中でも高い価格でのヒット商品となりました。

贅沢ではあるけど、痛すぎない価格帯は、競合との差別化を図ることができ、ユーザーに興味を持たれやすい傾向にあります。

③コンセプトを元に戦略を考える

次に、コンセプトをどのように実現できるか戦略を考えていきました。
このコンセプトが正しく実現されないと、ユーザーが思ったイメージの体験価値を得られないなどといった機会損失を生み出してしまいます。

例えば、もし、自分が塾の生徒だとして、先生に見た目がヤンキーみたいな人と、見るからに真面目そうな人がいたら、同じ学力、同じ教え方だとしても真面目そうな先生の方に教わりたいのではないでしょうか。

このように、人間は、非常に印象に左右されやすい生き物です。
ユーザーに、提供する商品やサービスについてどう思ってもらいたいかを考えながら、正しいイメージ形成のための戦略を考えていきます。

POTALUは、一般的にフライドポテトが販売されているような雑多でアメリカンな雰囲気ではなく、高級感のあるフライドポテト店というコンセプトを元に、シンプルでシックな雰囲気を店舗やメニューに反映させていきました。

④ブランドを管理する

ブランディングは、コンセプトを軸に、常に一貫したものであるようにします。
ユーザーに思って欲しいイメージを一貫して発信し続けることが重要です。

下の画像は、POTALU公式のinstagramです。
左が昔の投稿、右がリニューアルしたものになります。
昔の投稿の方は、先ほど述べたPOTALUのシンプルでシックなイメージは思い浮かばないのではないでしょうか。

右の投稿のように、リニューアルしたことによって、POTALUのコンセプトが伝わりやすいものになっていると思います。

このように、コンセプトが伝わるということは、その商品や、サービスの強みがイメージとして伝わるということです。
ここまで一連のプロセスを書いてきましたが、結局は、ブランディングプロセスの一つ一つが、ブランドの強みをユーザーに強くアピールすることに繋がっているのがわかると思います。

ブランディングを考える

上記のことから考えると、ブランディングとは、独自のコンセプトを軸に、その市場で立ち位置を形成していくための戦略なのではないでしょうか。

また、他社との差別化を図り、存在価値を高めていくことや、一貫したコンセプトを発信し続け、サービスや商品の強みを認識してもらうことが、ブランディングにおいて重要であると思います。

ブランディングの方法は様々ですが、自社のサービスや商品の強みをアピールし、市場での価値を高めていきましょう。

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