全体俯瞰したスケジュール管理からタスク進行管理までのすべてを網羅できるプロジェクト管理ツール。円滑にプロジェクトを進めるためには必須のツールですね。
プロジェクト管理ツールは数多くあり、何を使えば良いか迷ってしまいます。プロジェクトメンバーと一緒に使うため、ツール選定は重要。
ツール選定で悩んでいる方向けに、この記事では実務で使って本当に良いと思ったおすすめのプロジェクト管理ツールを厳選してご紹介します。
目次
プロジェクト管理ツールの選び方
本当はお気に入りのプロジェクト管理ツール1つを見つけたいところですが、プロジェクト状況によって最適なツールは変わります。何をもって決めれば良いか、判断軸をまとめました。
プロジェクト管理の粒度で決める
管理したい粒度から決める方法です。正確に管理したいのか、大体の範囲を管理できれば良いのかで最適解が異なります。プロジェクト、マイルストーン、タスクに対して、どの粒度で管理したいかをイメージしましょう。
- すべて正確に管理:スケジュール、進捗、履歴を管理したい。タスクに対する実装などクロスに紐付けたい
- 進行周りのみ管理:スケジュール、進捗を管理できれば良い
- 大体の進行を管理:進捗管理のみできれば良い/スケジュール管理のみできればよい
スケジュールを管理するならガントチャート機能が必要ですし、進捗管理であればタスク管理機能が必要です。
また、進捗管理のみで良ければ、タスク管理ツールがあるので、そちらの利用も検討できます。
どの範囲まで管理したいかで決める
プロジェクトにおける全行程に対して、ツールでどこまで管理したいかに合わせて選びます。
管理する工程は以下の通りです。
- アイデア
- 要件
- スケジュール
- 開発
- テスト
工程ごとに特化したツールが存在します。アイデアのストックから管理したい場合はカテゴリー/タグ機能の充実、開発管理であればコミット履歴機能などが挙げられます。
1つ注意点を挙げると、管理する要素が多いほど多機能になり学習コストが増えます。管理範囲が明確なのであれば、あえて機能の少ないツールを選ぶことも大切です。
操作性で決める
基本プロジェクト管理ツールは多数の方と共同利用するため、学習コストの観点は大切です。
過去の失敗談なのですが、多機能なプロジェクト管理ツールを優先して選んだ結果、メンバーが入力をためらい、結果的に使わなくなってしまったことがありました…プロジェクトメンバー全員で使うからこそ操作性までこだわらないとですね。
実際にツールを試してみてしっくりくるもの、それを他のメンバーに軽く触ってもらって違和感がないか確認する事をおすすめします。
実際に使って良かったおすすめのプロジェクト管理ツール
ここからは実務を通して良いなと思ったおすすめのプロジェクト管理ツールについてご紹介します。
客観的な意見としてメリット/デメリットも記載しました。
GitHub
プロジェクトマネジメントツールと言えばGitHubと言うくらい有名なツールです。
私自身もGitHubを使ったプロジェクト管理経験が何度かあるのですが、1番好きなツールです。
開発ソース管理に特化していたのですが、プロジェクト機能、カンバン機能がリリースされるなど、プロジェクト管理ツールとして使える状態までアップデートされました。
プロジェクト > マイルストーン > イシュー と、粒度ごとにグルーピングできること、プルリクエストでレビューをもらうなど証跡管理も可能です。
個人的にはどの粒度に対してもリンクを貼ることができ、リンクを貼ればその後の証跡を追える点がおすすめポイントです。
開発視点を入れると、多数プラグインと連携可能なので自動リリースなど開発工数の削減にも繋がります。
プロジェクト管理まで行える、開発特化型のプロジェクト管理ツールです。
細かくプロジェクト管理ができる反面、開発管理はいらないなど限定的な使い方をする場合は機能を持て余してしまいます。
またガントチャート機能がありません。(マイルストーンでこまめに切る設計思想です。)そのため、俯瞰してプロジェクトを追いたい場合は不便に感じます。
ここが良い
- 粒度ごとに適切にグルーピングできる
- プルリクエストでタスクごとのレビューがもらえる
- 横断的にリンクを貼れて、リンク先の証跡も残せる
ここがイマイチ
- 限定的なプロジェクト管理、特に開発管理を行わない場合は機能を持て余す可能性あり
- ガントチャート機能がない
Backlog
Backlogは機能性と操作性を両立したプロジェクト管理ツールです。
Slackなどコミュニケーションツールや、GitHubなど開発管理ツールとの連携が簡単にできます。
プロジェクトの全体進行管理で必要なガントチャート機能もあります。この手のツールでは珍しくデザイン性に優れているのも良いですね!
プロジェクト管理を主軸に、多数ツールとの連携で幅広い管理できるツールです。
GitHubほど自由度の高い連携はできないため、オリジナルで連携して自動化したい場合は親和性が低いかもしれません。
ここが良い
- デザインが馴染みがあって使いやすい
- デフォルトで有名ツールとの連携機能が用意されているので簡単に連携できる
- ガントチャートが便利
ここがイマイチ
- オリジナルで連携するほどの自由度はない
JIRA
JIRAはすべてのプロジェクト管理に対応しているほど多機能なツールです。ガントチャート、カンバンはもちろん、ナレッジマネジメント、開発ワークフローなど、機能は多岐にわたります。
さらに多数サービスとの連携もできるため、拡張性にも優れています。
多機能な分学習コストは高め。初期設定でカスタマイズしないとノイズが多いため、JIRA使用経験者がいないと最初は使いこなすのに苦労するかもしれません。(ここでつまづく人は結構います)
ここが良い
- あらゆる状況のプロジェクト管理が可能。できないことはない
- 連携も豊富
ここがイマイチ
- 最初の学習コストが高い
Redmine
Redmineは自社サーバーインストールタイプのプロジェクト管理ツール。オープンソースのためすべて無料で使えるのが最大の特徴です。
チケット、ガントチャートとプロジェクト管理に必要な機能は揃っているので、導入コスト少なく導入できます。大人数でツールを使用する場合は費用を気にしない分おすすめです。
一方でRedmine自体のアップデートを自分たちでやらなくてはいけないので、運用コストがかかります。
Redmineを使っていた会社の話ですが、バージョンを上げずに使用していたため、どんどん使いづらさが増していったことがありました。
システム管理者が定期的にメンテナンスできる体制の構築が必要になります。
また、デザインが少しレガシーなので最初使うときに使いづらさを感じるかもしれません。
ここが良い
- 無料で使える。特にアカウントが大量に必要な場合はかなりのコスト削減に繋がる
ここがイマイチ
- ツール自体の管理は自分たちで定期的に行う必要がある
- デザインがレガシーで少し使いづらい
Wrike
Wrikeはカジュアルにプロジェクト管理を行えるツールです。複数階層に分けてタスクを管理でき、タスクの表示もリスト、看板、ガントチャートをすぐに切り替えられます。
個人のタスク管理感覚で使えるため、入力側のハードルも非常に低いです。
課金単位が5人ごとなので半端人数の課金効率が悪いのが1番のデメリット。
また、タスク間のリンクには非対応、タグではなくカテゴリーの概念なので、プロジェクトを横断するタスク管理ができません。
ここが良い
- 階層を分けて細かくタスクを管理できる
- リスト、看板、ガントチャートの切り替えが簡単
- 入力ハードルが非常に低い
ここがイマイチ
- 5人単位の課金なので人数以上の費用がかかる場合がある
- タスク間を横断した管理ができない
まとめ
実務経験ベースでのプロジェクト管理ツールについてご紹介しました。
個人的には、カジュアルにプロジェクト管理するならWrike、開発含めてきっちり管理したい場合はGitHubがおすすめです。
Wrikeは入力ハードルが低くプロジェクトを意識することなく管理できるので好きです。
GitHubは開発コードの紐付けまで行えるので、このタスクに対してどんな提案をして、どんな実装をしていつリリースしたか、最後まで追えるところが良いなと思います。
今回の紹介を参考にプロジェクト管理ツール選びの参考になれば幸いです。