「ロゴデザイン 方法」という検索ワードで検索するユーザーの中には、自社のブランドイメージを高めるためにロゴデザインを外注しようと考えている企業が多いことでしょう。
しかし、ロゴデザインの重要性や外注するメリットを知らずに外注すると、予算を使っても効果的なロゴデザインにならないことがあります。
そこで本記事では、ロゴデザインの重要性についてや外注するメリットについて詳しく解説し、成功するロゴデザインを作るためのポイントや外注する際の注意点についてもご紹介します。
目次
ロゴデザインの基本的な考え方
ロゴとは
ロゴとは、会社名・商品名などの文字を特別にデザインした、ブランドを象徴する記号的存在です。
そして、そのロゴを見た人に対して、理念や内容、品質などを伝えることのできるコミュニケーションツールとして機能します。
例えば、有名なAppleのロゴマーク。これは、
- ロゴを見れば社名が想起できる
- ただのリンゴマークではなく一口欠けた形にすることで、独自性が生まれている
- 「リンゴ=知恵の実」という比喩で、Apple社の理念も抽象的に伝えている
というように、シンプルな想起性で多くの人にAppleという社名を伝えるためのコミュニケーションツールとして機能しつつ、理念や独自性も伝えられるものになっています。
例えば、ユニクロのロゴは社名とシンプルな親しみやすさ、そしてカタカナを使うことで世界に日本クオリティであることを伝えるためのものとして機能しています。
このように、ロゴは「伝えたいこと」を「伝えたい人」に適切に伝わるようなものである必要があります。そのため、ブランドの理念や内容、品質を伝えたい相手のことを具体的に考え、その人たちにとってわかりやすく特徴的でアイコニックな造形にすることで、よりスムーズにその意図を伝えることができます。
ブランディングにおけるロゴの重要性
ロゴはブランディングとも深い関係があります。
前提として、ある程度の機能性を持った商品が世の中に溢れる昨今では、機能的な価値(スマートフォンなら操作が軽い / 画素数が高い / 容量が多い など)だけではブランドに他者との差分を作ることができないと言われています。
そのため、情緒的な価値(それを使うことでどんな気分になれるのか)や自己表現価値(それを使うことでどんな自分になれるのか)といったところまで価値を明確にし、ブランドを通じて得ることができる体験を言語化することで、ようやく「選んでもらう」ことができると言えます。
そんな大ブランド戦争時代の中で、ロゴはブランドが持つ物語を象徴するものとして機能します。
ブランドが抱える想いや、与えることができる体験、語られる物語などを象徴的に表現し、文字よりもわかりやすく想起しやすい形で伝えられます。また、多くのことを語るスペースがなくとも、そのロゴを入れておくことでブランドが伝えたい思いを伝えられるかもしれません。
ロゴデザインの種類
ロゴデザインを細かく見ていくと、ロゴマークが一般的にロゴと言われている部分です。ロゴマークはその中でも、イラストなどでイメージを表すシンボルマークと、サービス名や会社名を文字で表すロゴタイプの二種類に分けられます。
読むことを重視したロゴタイプスタイル
ロゴタイプとは、文字を使ったロゴのことです。その中でも、会社名などをそのまま使ったものと、個々の文字やイニシャルを使ったもののふたつの形態があります。
短くてキャッチーなネーミングなら、デザイン性の高いロゴタイプはそのネーミングをさらに引き立たせることができます。そうして独自性の高いフォントで書かれた秀逸なネーミングは、競争の激しい市場の中でブランドを確立しビジネスを成功させることに役立ちます。
ともすれば専門家ではなくても作れてしまいそうなロゴタイプですが、専門家にお願いすることで以下も考慮されたロゴタイプを作れます。
- ブランドの価値観や文化、個性をフォントで表現する
(例えばですが、レゴのようなフォントを持つ銀行は利用しないのではないでしょうか) - 複数のマーケティングチャネルでスケールアップしやすいようにする
(特に、名刺やweb上の小さなアイコンで読みやすくすることは難しいです) - 市販のフォントの羅列では生み出せない、ブランドの個性や特徴を伝えられる
(市販のフォントの多くは広く使われ過ぎてしまっており、既存ブランドと同じような印象になってしまいがちです)
見ることを重視したシンボルスタイル
シンボルマークとは、画像やシンボルのみを使用したロゴマークのことです。シンボルマークには、青い鳥の鳴き声のような現実のシンボルでも、スウッシュのような抽象的なものでも、何でも使うことができます。
シンボルマーク単体だけをロゴマークとして持っている会社は少ないです。しかしロゴマークだけで社名を想起させることに成功しているぐらい多くの人に知られているようなブランドの場合、シンボルマークのみで訴求を行なっている事例は多くなります。
抽象的で価値観を表現したシンボルを手に入れるためには、専門家に依頼するとうまくいく可能性が高まります。プロのデザイナーは、あなたの価値や独自のセールスポイントを表現したロゴを制作してくれるでしょう。
特に、認知度が高く、多くの物事を連想させやすい歴史を持つ老舗の企業であれば、抽象的なロゴが開発しやすいです。一方で、新しいビジネスを持ったスタートアップやベンチャー企業の場合は、現実世界のシンボルを有効的に活用したシンボルにすることで、新しい概念を受け入れてもらいやすくなります。
世界観を重視したシンボルとタイプの一体型スタイル
ここまで話したロゴタイプとシンボルマークを組み合わせた一体型スタイルのロゴマークは、多くの会社が使っています。
組み合わせることでビジネスの価値や役割をより詳細に伝えやすくなることはもちろん、どちらの要素を単独で使っても認識されるというのは大きなメリットです。
また、一体型スタイルのロゴマークは、新しい事業やリニューアルしたばかりの事業にとっては、ロゴマークの認知度を高めるのに有効的です。Nike,Disney,コカコーラなど、今となってはシンボルマークだけでもわかりやすいものも、かつてはロゴタイプとの併用で世の中に流通していました。
ロゴデザインの制作手順
前段の整理・調査
ロゴデザインを制作するには、前段の整理がとても重要です。
「そのブランドが描きたい未来はなんなのか」
「ブランドが大切にしている想いは何か」
「どのようなビジネスニーズを狙っていくことでブランドの立ち位置を獲得していくのか」
この様な「ブランドにまつわるものごと」をきちんと明確にした上で、ロゴに込めていく意味を取捨選択していきます。
弊社では「ブランドにまつわるものごと」をブランドの血肉を作るものとして「ブランドDNA」と呼んでおり、下記記事では老舗の水道管開発メーカーのブランドDNAの制作秘話から、それをどのようにビジュアルに落とし込んだのかついて詳しく解説しています。
コンセプト定義
前段を綿密かつ丁寧に紐解いていった上で、「どのような核を持ったロゴを作るのか?」を言語化し、擦り合わせていきます。
ここがブランドの戦略に則ったものになっていない場合、どんなに見た目が良いロゴを作ったとしてもそれは見た目だけのものになってしまい、自社の象徴たるものにはなり得ません。
例えば、メルカリなら「箱から飛び出すワクワク」、クラシルなら「Actionable / Understanding / Moving」といったように、経営者やブランド責任者との対話を通して、ロゴおよびブランドに込めていく核となるコンセプトを定義します。
ロゴデザイン制作
定義したコンセプトをもとに、いざ、ロゴを制作していきます。
このフェーズでは、「コンセプトをより的確に表現できているものは何か?」という視点で数多くの案を制作していきます。その中から、視認性や象徴性、独自性などの様々な観点から案をピックアップし、さらにブラッシュアップを重ねる、といった工程を踏んでいきます。
この工程では、それまでに調査して定義したコンセプトという抽象的な概念を、いかに顧客にとって伝わりやすいコミュニケーションツールの形に落とし込むことができるか?ということが重要であり、デザイナーの腕の見せ所でもあります。
この段階で、商標や著作権、意匠権などといった法律上の問題がないかどうかも確認します。
ビジュアルアイデンティティ制作
最後にビジュアルアイデンティティを制作します。
ビジュアルアイデンティティはV.I.とも呼ばれ、ブランド全体のビジュアル表現を統一するための指針であり、ルールでもあります。
ロゴだけを制作して欲しいと考えていた人であれば、「なぜそこまで決める?」と思われるかもしれません。
しかし、このビジュアルアイデンティティを制作しないと、何か新しいクリエイティブを作るたびに製作者がロゴやコンセプトから各々の解釈を自由に走らせてしまうことになりかねません。そうすると、せっかく様々な想いや戦略を込めて制作したロゴは一緒でも、顧客が感じる印象はバラバラ…なんてことも。
たとえばスターバックスコーヒーは、そうしたバラバラな印象を避けるために、自社のブランドアイデンティティを定め、Web上に公開して誰でも見られるようにしています。こうした活動の積み重ねにより「スタバらしさ」が形成され、「ちょっと休憩したいから雰囲気も良いしスタバに行こう」という想起につながっているのです。
ロゴ制作は専門家に任せよう
ここまでロゴ制作のプロセスについて解説しましたが、実のところ、Web上に溢れている既存テンプレートを少しいじることで、個人でも表層的なロゴ制作は可能です。
しかし、専門家にロゴ制作を依頼することで、以下の大きなメリットを得られます。
- ブランドに込められた想いや理念といった抽象的なものを、具体的なロゴマークに落とし込める
- ブランドの背景を把握する能力や、高い造形力で、競合と差別化したロゴマークを製作できる
- どんな媒体に載せても一貫性が保たれるようなロゴマークを製作することで、幅広いマーケティングチャネルでの露出における一貫したブランドイメージを保てる
- ブランディングの観点を持ったネーミングもできる会社では、より効果的に伝わりやすいネーミングから考えてもらえる
- ロゴだけではなく、ブランド全体のビジュアル表現を統一するための指針(V.I.|ビジュアルアイデンティティ)を制作できる会社もあり、より効果的なブランディングに繋げられる
会社の選び方
会社によっても、得意分野やできる範囲は様々です。そのため、簡単にで良いので以下の内容に対してどのような希望を持っているかをまとめておくと、会社を選びやすくなります。
- 得意なドメイン
- 予算
- どこまでやって欲しいのか などなど
会社事例
株式会社セブンデックス
株式会社セブンデックスは、ブランディング・UXUIデザイン・マーケティング・DXと、幅広い支援を行う、デザイン&マーケティングカンパニーです。幅広いドメインでの実績と知識を持ち、老舗からスタートアップまで様々な企業のビジネス成長をロゴやブランディングの観点から支援を行っています。
また、ブランドの魅せ方やつくりかたについて戦略的に考えることにも長けており、ロゴ制作に限らず、企業理念の体系化やブランドネームの作成、ブランド全体のビジュアル表現を統一するための指針(V.I.|ビジュアルアイデンティティ)の制作なども行えます。
- 得意なドメイン
製造業からサービス業、ITなど様々な業種に対応 - 予算
100万円〜(詳細な金額は案件によっても異なります。金額の詳細が知りたい方はお見積りいたしますので、お問い合わせください) - 何ができるのか
ロゴ制作に限らない、抜本的なブランド改革
まとめ
ロゴは理念や内容、品質などを伝えることのできる大切なコミュニケーションツールです。
ロゴを作るだけで上手な差別化は難しいですが、ブランドの裏に隠れている数多くの情報を紐解きながらロゴへと落とし込むことができれば、それは会社にとってとても大切な財産となります。
しかし、社内だけでそれを行おうとしても、リソースの観点や暗黙知となってしまった情報の多さから難しいのも事実。
「自社のブランドをもっとお客様に効果的に見せていきたいけれど、その方法がわからない」
「ロゴデザインを一新することで、今までの古いイメージを払拭したい」
「新しい会社のイメージを打ち出していくにあたって、ブランド戦略に長けた専門家に相談したい」
そんなお悩みがあれば、ぜひセブンデックスに相談してください。
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