UXUI Design

創業80年の老舗製造業が挑んだ、デザイン思考による組織変革プロジェクト

日本特殊陶業株式会社
OVERVIEW
日本特殊陶業の新規事業立ち上げに初期構想から参画し、UXリサーチを軸としたサービス設計と事業戦略の具体化を支援しました。その一環として、サービスの持続的な成長と社内浸透を目的に、選抜メンバーを対象としたデザイン思考のインストール支援を実施。実務で再現可能な形でUXの思考と姿勢を体感・定着させることを狙いました。
TERM

2020‐2022

ISSUE
高品質なモノづくりを強みとし、これまで世界トップシェア製品を生み出してきた日本特殊陶業。しかし、消費の重心がモノからコトへ移る中、体験価値を起点とした新規事業の創出が急務となっていました。従来の発想様式では顧客視点の価値設計が難しく、実務でUXを扱える人材も不足。こうした背景から、新規事業部門の選抜メンバーに対し、デザイン思考を体感し、根づかせるための実践型研修が計画されました。
SOLUTION
  • 定量調査で市場全体の傾向把握、定性インタビューでターゲットとなるセグメントの特定と絞り込み
  • ペルソナのAs Is カスタマージャーニーマップを作成し、課題の特定とUXコンセプト設計を実施
  • ペルソナ像人物を対象に、サービスコンセプトへの共感調査インタビュー
  • CIS(コンセプトインプレッションシート)、プロトタイプ作成~価値検証
  • 市場規模の算出をし、プロジェクトの方向性や戦略を具体に落とし込み
  • 組織にデザイン思考をインストールするための実践型ワークショップを実施
OUTCOME
研修を経て、参加メンバーがUX思考を“実務で使えるレベル”で習得

01

組織にUX思想を根づかせるために。浸透を見据えたプロセス構築

本プロジェクトでは「単に教える」のではなく、「UX思想を組織に根づかせる」ことをゴールに定め、体感・振り返り・現場適用までを視野に入れたハンズオン型の研修プロセスを設計。
具体的には、UXデザインを理解するだけでなく、実務に落とし込める人材を育成するために、社内から選抜したメンバーを“体現者”として育てるアプローチをとりました。
また、評価設計や研修後の行動変容も考慮し、研修が一過性で終わらない構造を構築。プロセス設計はクライアントと何度も壁打ちを重ねて共創し、目的が変わるたびに構造を見直すことで、状況に応じた最適な設計を追求しました。

02

対面にこだわった実践型デザイン思考ワークショップ

実施段階では、「一人ではできないことがチームならできる」というUXデザインの本質を、実際に“感じてもらう”ことに注力。
そのためオンライン研修が主流となる中でも、あえて対面形式にこだわり、表情・空気感・対話の熱量を通してチーム体験の価値を届けました。
研修内容は、サービス設計に基づくリアルなケースを元に実践形式で構成。参加者からは「過去にないほど活気ある研修だった」「もう一度開催したい」という声が上がり、UXデザインが記憶に残る体験として定着しました。

研修を経て、参加メンバーがUX思考を“実務で使えるレベル”で習得。組織内には、UXを自分ごととして捉える土壌が生まれ、今後の新規事業開発に向けた基盤づくりにもつながっています。

無料相談を申し込む