「サイトのデザインが古くなってきた」「情報が増えすぎて、ユーザーが目的のページにたどり着けない」「サイトからの問い合わせや採用応募が伸びない」。
こうした課題をきっかけに、サイトリニューアルを検討する企業は少なくありません。
ただし、サイトリニューアルはデザインを新しくするだけの取り組みではありません。目的やターゲットを整理し、掲載する情報、ページ構成、導線、システム、運用方法まで見直す必要があります。
本記事では、サイトリニューアルを進める5つの手順を中心に、実施すべきタイミング、費用・期間の目安、自社でできること、成功させるポイントを解説します。
サイト公開後のお知らせ方法や例文も紹介するため、サイトリニューアルを担当する方は参考にしてください。
サイトリニューアルとは
サイトリニューアルとは、Webサイトの目的や構造、コンテンツ、デザイン、システムなどを見直し、現在の事業やユーザーのニーズに合った状態へ作り直す取り組みです。
単に配色や写真を変えるだけではなく、サイトが担う役割から再検討する点に特徴があります。
たとえば、サイトの目的が「企業情報を伝えること」から「問い合わせを獲得すること」へ変われば、必要なページや導線も変わります。事業内容やブランドの方針が変わった場合は、サイト上のメッセージやデザインも見直さなければなりません。
長く運用しているサイトでは、ページの追加を繰り返した結果、情報の重複や導線の複雑化が起きていることもあります。
サイトリニューアルは、増えた情報を一度整理し、ユーザーにとって分かりやすい状態へ再設計する機会でもあります。
サイトリニューアルを行う主な目的
サイトリニューアルの目的は、企業やサイトの種類によって異なります。
代表的な目的には、次のようなものがあります。
- 問い合わせや資料請求を増やす
- 採用応募を増やす
- 商品やサービスの理解を深める
- ブランドイメージを見直す
- ユーザーの使いやすさを改善する
- SEOやコンテンツ経由の流入を増やす
- サイトの更新作業を効率化する
- セキュリティやシステム上の課題を解消する
目的によって、重視すべきページや必要な機能は変わります。
問い合わせを増やしたいのであれば、サービスの価値や導入事例、料金、問い合わせまでの導線が重要です。採用を強化したい場合は、仕事内容だけでなく、社員や組織の雰囲気が伝わる情報も求められます。
リニューアルを始める前に、今回のプロジェクトで最も解決したい課題を明確にしましょう。
サイトリニューアルが必要なタイミング
サイトリニューアルは、公開から一定の年数が経過しただけで実施するものではありません。
現在のサイトが、事業やユーザーに対して十分に機能しているかを基準に判断しましょう。
ケース1|サイトの目的と事業戦略が合わなくなった
事業内容や経営方針が変わっているにもかかわらず、サイトが以前の状態のままになっている場合は、リニューアルを検討するタイミングです。
新しいサービスを増やした結果、事業の全体像が分かりにくくなったり、注力事業がサイト上で十分に伝わっていなかったりすることがあります。
現在の事業戦略に合わせて、サイトの役割や情報の優先順位を見直す必要があります。
ケース2|ブランドやサービスの見せ方を変えたい
ブランドの価値やターゲットを見直す場合、Webサイトもあわせて変更する必要があります。
新しいメッセージを掲げても、サイトの言葉やデザインが以前のままであれば、ユーザーに一貫した印象を与えられません。
ブランド戦略に合わせて、コンテンツ、写真、コピー、デザイン、ユーザー体験まで見直すことで、新しい方向性を伝えやすくなります。
ケース3|サイト運用を効率化したい
サイトを長く運用していると、新しいページやコンテンツが増え、全体の構造が複雑になりがちです。
似た内容のページが複数存在したり、ページの分類が社内都合で決められていたりすると、ユーザーは欲しい情報を見つけにくくなります。
メニューの変更だけでは解決できない場合は、サイトマップや情報設計から見直しましょう。
ケース4|問い合わせや応募などの成果が落ちている
サイトへのアクセスはあるものの、問い合わせや資料請求、採用応募などにつながっていない場合も、リニューアルを検討する理由になります。
サービスの強みが伝わっていない、比較検討に必要な情報が不足している、フォームまでの導線が分かりにくいなど、複数の原因が考えられます。
ただし、成果が落ちているからといって、すぐにサイト全体を作り直す必要はありません。アクセス解析やユーザーの行動を確認し、部分的な改善で解決できるかを先に検討することも重要です。
ケース5|スマートフォンに対応したい
パソコンでは問題なく閲覧できても、スマートフォンでは文字が小さい、ボタンが押しにくい、画像の読み込みに時間がかかるといった問題が起きる場合があります。
画面幅に合わせて表示を変えるだけでなく、スマートフォンで閲覧するユーザーが、どの情報をどの順番で確認するかまで考える必要があります。
主要なページで使いにくさが生じている場合は、スマートフォンを前提とした導線や画面設計へ見直しましょう。
サイトリニューアルの進め方|5つのステップ

サイトリニューアルでは、デザイン制作を始める前に、目的や課題、必要なコンテンツを整理することが重要です。
準備が不十分なまま制作へ進むと、途中で要望が増えたり、完成後に必要なページが不足したりする可能性があります。以下の5つのステップに沿って、設計から公開後の改善まで計画的に進めましょう。
ステップ1.目的・目標とプロジェクト体制を決める
まずは、サイトリニューアルによって解決したい課題と、達成したい目標を明確にします。
「問い合わせを増やしたい」「採用応募を増やしたい」「ブランドの新しい方向性を伝えたい」など、目的によって必要なページやデザイン、機能は変わります。
問い合わせ数や応募数、フォーム到達率など、成果を判断するためのKPIも設定しましょう。
あわせて、プロジェクト責任者、各部門の担当者、最終決裁者を決めます。
公開希望日から逆算してスケジュールを作り、原稿や写真、社内確認を誰が担当するのかまで整理しておくと、制作中の停滞を防ぎやすくなります。
ステップ2.現状サイト・ターゲット・競合を分析する
次に、現在のサイトが抱えている課題と、リニューアル後に向き合うターゲットを整理します。
GA4やGoogle Search Consoleを使い、アクセス数、離脱率、検索キーワード、問い合わせにつながったページなどを確認します。営業担当者や採用担当者へのヒアリングも行い、ユーザーからよく聞かれる質問や、サイト上で伝えきれていない情報を洗い出しましょう。
競合サイトについては、掲載されている情報、サービスの訴求方法、ページ構成、問い合わせまでの導線などを比較します。
競合をまねるのではなく、ユーザーが比較時に必要とする情報と、自社だから伝えられる強みを見つけることが目的です。
ステップ3.必要なページ・機能・サイト構造を設計する
分析した内容をもとに、リニューアルで必要なページや機能を要件として整理します。
問い合わせフォーム、サイト内検索、CMS、多言語対応、外部システムとの連携など、必要な機能を洗い出しましょう。
要望が多い場合は、「公開時に必ず必要」「できれば実装したい」「公開後に追加する」の3段階に分けると、予算やスケジュールを調整しやすくなりますよ。
既存ページは、残す、修正する、統合する、削除する、新しく作るという観点で棚卸しします。そのうえで、ユーザーが必要な情報へたどり着きやすいサイトマップを作成します。
制作会社へ依頼する場合は、目的、課題、必要なページ・機能、予算、希望納期などをRFPにまとめておくと、提案内容や見積もりを比較しやすくなります。
ステップ4.導線設計・デザイン・開発・コンテンツ制作を進める
サイト構造が決まったら、各ページの役割と、問い合わせや応募までの導線を設計します。
まずはワイヤーフレームを作成し、見出し、本文、画像、事例、CTAなどの配置と優先順位を確認します。色や装飾を決める前に、ユーザーが必要な情報を順番に理解できる構成になっているかを関係者間ですり合わせましょう。
構成が固まったら、デザイン、開発、原稿や写真などのコンテンツ制作へ進みます。
デザインではブランドらしさだけでなく、文字の読みやすさやボタンの押しやすさ、スマートフォンでの操作性も確認することが大切です。
制作会社へ依頼している場合でも、事業やサービスに関する事実確認は自社で行います。デザイン完成後の大幅な変更を避けるためにも、ワイヤーフレームの段階で社内の認識をそろえておきましょう。
ステップ5.公開前テストを行い、公開後の運用・改善につなげる
制作が完了したら、表示や動作、SEO設定などを確認してから公開します。
リンク切れ、フォーム送信、スマートフォン表示、計測タグ、タイトルやディスクリプションなどを確認しましょう。URLを変更するページには、旧URLから対応する新URLへのリダイレクトを設定し、既存の検索評価やユーザー導線を引き継ぎます。
公開後は、Webサイトのお知らせやメール、SNSなどを使ってリニューアルを周知します。URLやログイン方法が変わる場合は、既存顧客へ個別に案内することも必要です。
その後は、アクセス数や問い合わせ数、検索順位などを継続して確認します。公開をゴールにせず、ユーザーの行動や反応をもとに、コンテンツや導線を改善していきましょう。
サイトリニューアルは自分でできる?

サイトの規模や変更内容によっては、自社でリニューアルを進めることも可能です。
ページ数が少なく、CMSのテンプレートを活用し、既存の構造やURLを大きく変えない場合は、自社でも対応しやすいでしょう。
一方、次のようなリニューアルは専門性が高く、制作会社や支援会社への依頼を検討したほうが無難です。
- ブランドの方向性から見直したい
- ページ数が多く、情報構造が複雑
- 顧客調査やUXリサーチを行いたい
- CMSやサーバーを変更する
- 外部システムとの連携が必要
- SEO流入の多いページが多数ある
- 複数の事業や部門を横断して進める
- 高いセキュリティ要件が求められる
自社で進めるか、すべて外部へ依頼するかの二択ではありません。
目的や課題の整理、社内ヒアリング、既存ページの棚卸し、原稿や写真の準備は自社で行い、情報設計、デザイン、開発、SEO移行などを専門家へ依頼する方法もあります。
サイトリニューアルにかかる費用・期間
サイトリニューアルにかかる費用
サイトリニューアルの費用は、ページ数だけで決まるものではありません。
調査や戦略設計から行うのか、既存のテンプレートを使うのか、写真撮影や原稿制作を依頼するのか、CMSや外部システムを開発するのかによって大きく変わります。
おおまかな目安としては、次のように考えられます。
| リニューアルの規模 | 主な内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 小規模 | 数ページから十数ページ、既存テンプレートを活用 | 50万~150万円程度 |
| 中規模 | 一般的なコーポレートサイト、独自デザイン・CMS構築 | 150万~500万円程度 |
| 大規模 | 調査・戦略設計、複数事業、システム連携を含む | 500万円以上 |
上記はあくまで一般的な目安です。同じページ数でも、設計やコンテンツ制作の範囲によって見積もりは変わります。社内で確保できる時間と品質を踏まえて判断することが重要です。
サイトリニューアルにかかる期間
サイトリニューアルにかかる期間は、サイトの規模や対応範囲によって変わります。
小規模なサイトであれば2~4か月程度、一般的なコーポレートサイトでは4~8か月程度が一つの目安です。調査やブランド戦略、大規模なシステム開発を伴う場合は、1年以上かかることもあります。
期間が延びる主な原因は、制作作業そのものよりも、社内の確認や素材準備であることが少なくありません。スケジュールを遅らせないためには、公開日だけでなく、各工程の締切と担当者を決めることが大切です。
また、すべての機能を公開日にそろえるのではなく、優先度の低いものは公開後に追加する方法もあります。
サイトリニューアルを成功させるポイント
経営・事業課題を起点に目的と優先順位を決める
サイトリニューアルを「デザインを新しくするためのプロジェクト」にしないことが重要です。
「問い合わせを増やしたい」「サービスの違いを分かりやすく伝えたい」「採用候補者に会社の魅力を届けたい」など、解決したい事業課題を明確にしましょう。
目的が決まったら、実装するページや機能にも優先順位をつけます。すべての要望を盛り込もうとすると、予算や期間が膨らむだけでなく、サイトの役割も曖昧になります。
公開時に必ず必要なものと、公開後に追加できるものを分けることで、目的に沿った判断をしやすくなります。
ユーザー調査とデータ分析をもとに設計する
社内の意見だけでサイトを設計すると、企業が伝えたい情報に偏り、ユーザーが本当に知りたい内容が不足することがあります。
GA4やGoogle Search Consoleを使って、流入数、閲覧ページ、離脱、検索キーワードなどを確認しましょう。営業担当者へのヒアリングや、問い合わせ内容、顧客へのインタビューからも、サイトに必要な情報を見つけられます。
SEOを設計段階から考慮する
SEOは、サイトが完成してから追加で対応するものではありません。
既存ページの検索流入や順位を確認したうえで、残すページ、修正するページ、統合するページを判断します。URLを変更する場合は、旧URLから新URLへのリダイレクト設定も必要です。
デザインを優先して検索流入のあるコンテンツを削除すると、リニューアル後にアクセス数が減少する可能性があります。
サイトマップやURL、見出し、内部リンクなどを決める段階からSEOを考慮し、既存サイトの評価をできる限り引き継ぎましょう。
社内体制と公開後の運用方法を決めておく
サイトリニューアルには、マーケティング、営業、採用、広報、情報システムなど、複数の部門が関わることがあります。
関係者が多い場合は、誰が意見を集め、誰が最終判断をするのかを明確にしましょう。決裁者が途中から参加すると、設計やデザインの大幅な手戻りが発生しやすくなります。
あわせて、公開後の更新担当者や確認するKPI、改善を行う頻度も決めておくことが大切です。
サイトは公開した時点で完成するものではありません。問い合わせ数や検索順位、主要ページの閲覧状況を確認しながら、継続的に改善できる体制を整えましょう。
サイトリニューアルのお知らせ方法と例文をご紹介
サイトを公開したら、顧客や取引先、求職者などへリニューアルを知らせます。
リニューアルした事実だけでなく、どのような点が使いやすくなったのかを伝えることで、改めてサイトを閲覧してもらうきっかけになります。
サイトリニューアルを告知するタイミング
サイトの閲覧停止やメンテナンスを伴う場合は、事前に日時と影響範囲を告知します。
公開後のお知らせは、公開当日または動作確認が完了した直後に掲載するのが一般的です。
ログイン方法やURL、サービスの利用方法が変わる場合は、サイト上のお知らせだけでなく、既存顧客へメールなどで個別に案内しましょう。
サイトリニューアルを知らせる方法
主な告知方法は以下のとおりです。
- Webサイトのお知らせ
- メール・メルマガ
- SNS
- プレスリリース
- 営業担当者からの案内
- メール署名
- 採用媒体や外部サービスのプロフィール
告知後は、外部サイトや資料に掲載されている古いURLも更新します。
すぐに変更できない外部リンクがある場合でも、旧URLから新URLへのリダイレクトが設定されていれば、ユーザーを正しいページへ誘導できます。
サイトリニューアルのお知らせに入れる内容
お知らせには、次の情報を簡潔に記載します。
- リニューアルした日
- リニューアルの目的
- 主な変更点
- URL変更の有無
- 利用時の注意点
- 今後の更新方針
変更点を細かくすべて説明する必要はありません。ユーザーに関係する内容を優先して伝えましょう。
サイトリニューアルのお知らせ例文
コーポレートサイトリニューアルのお知らせ
平素より当社のコーポレートサイトをご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、当社の事業やサービスをより分かりやすくお伝えするため、コーポレートサイトをリニューアルいたしました。
今回のリニューアルでは、サイトの構成とデザインを見直し、必要な情報をより探しやすく改善しています。また、スマートフォンからも快適にご覧いただけるよう、表示や操作性を見直しました。
今後も内容の充実を図り、皆さまにとって分かりやすく、使いやすいサイトを目指してまいります。
引き続き、よろしくお願いいたします。
サイトリニューアルの成功事例
積水ハウス|ブランドへの共感と使いやすさを両立したサイトリニューアル

セブンデックスでは、積水ハウス株式会社の戸建住宅サイトリニューアルを支援しました。
リニューアル前は、新しいブランド価値をサイト上で十分に伝えきれていないことに加え、展示場検索ページの使いにくさや表示速度にも課題がありました。
そこで、ユーザー調査やデータ分析を通じて、サイトを訪れる人がどのような情報を求め、どの部分で迷っているかを整理しました。
その結果をもとに、サイト構造や導線、情報の見せ方を見直し、ブランドへの共感と使いやすさを両立するサイトへ刷新しています。
サイトリニューアルでは、企業が伝えたいことを新しいデザインで表現するだけでは十分ではありません。ユーザーが求める情報や行動を理解し、ブランドの価値を実際の閲覧体験へ落とし込むことが重要です。
支援内容の詳細は、こちらの記事でご覧いただけます。
成果につながるサイトリニューアルならセブンデックスへ
サイトリニューアルを成功させるには、デザインを新しくするだけでなく、サイトの目的やターゲット、現状の課題を整理することが重要です。
そのうえで、必要なコンテンツや機能、サイト構造、導線を設計し、公開後の運用や改善まで含めて計画する必要があります。
セブンデックスは、事業課題や顧客理解を起点に、Webサイトの戦略設計、UX/UI、情報設計、コンテンツ、デザイン、公開後の改善までを横断して支援しています。
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サイトリニューアルやUX/UIデザインの支援内容を詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。





