大和ハウス工業株式会社が展開する賃貸住宅ライン「D-room」は、長年にわたり多くの人に利用されてきたブランドです。
一方で、事業や顧客接点が広がるにつれて、ブランドの見え方や伝わり方にばらつきが生まれ、改めて「D-roomらしさ」を定義し直す必要がありました。
この記事では、セブンデックスが支援したD-roomのブランド戦略刷新プロジェクトを振り返りながら、大規模ブランドにおけるブランディングの進め方、調査から戦略・デザイン・Webサイト制作へ接続するプロセス、そしてプロジェクトを通じて見えてきた学びを紹介します。
プロジェクトの詳細は、下記実績ページにまとまっていますので、ぜひご覧ください。
目次
1.D-roomが抱えていた課題
D-roomは、大和ハウス工業株式会社が展開する賃貸住宅ラインとして、長年にわたり多くの顧客接点を持ってきたブランドです。
しかし、事業や商品展開が広がる中で、ブランドの伝わり方は少しずつ複雑になっていました。社内では理解されている価値も、顧客から見ると一貫して伝わりにくくなっている状態です。
そのため今回のプロジェクトでは、単に見た目を新しくするのではなく、D-roomが持つ価値や強みを改めて整理し、現代の市場や顧客に伝わる形へ再定義することが求められました。
2.大規模ブランドだからこそ、最初に必要だった「合意形成」
大規模ブランドの刷新では、正しい戦略をつくるだけでなく、関係者が納得して前に進める状態をつくることが重要です。
D-roomのように影響範囲が広いブランドでは、経営・事業・マーケティング・制作など、関わる立場によってブランドに対する期待や捉え方が異なります。
そのため、いきなり制作に入るのではなく、「なぜ今ブランドを見直すのか」「何を変える必要があるのか」を丁寧に揃えるところから始めました。
最初からすべてを一気に進めるのではなく、段階的にプロセスを設計することで、プロジェクト全体の納得感を高めていきました。

3.ブランディングの必要性を調査で確かめる
プロジェクト初期に行ったのは、「そもそもブランディングが必要なのか」を確かめるための調査です。
ブランドの見直しは、感覚的な課題として語られやすい領域です。
「今の見え方を変えたい」
「もっと強みを伝えたい」
と感じていても、それだけでは大規模なプロジェクトを推進する根拠にはなりません。
そこで、ブランド認知や競合との差異を中心に調査を行い、D-roomが市場や顧客からどのように認識されているのかを可視化しました。
その結果、ブランドとして見直すべき余地が明確になり、本格的なブランディングフェーズへ進むための土台ができました。
4.多面的にブランドの向くべき方向性を探る
ブランディングの必要性が見えてきた後は、D-roomが向かうべき方向性をより具体的に探るため、複数の視点から調査を行いました。
入居者への調査では、実際に利用する人がD-roomにどのような価値を感じているのかを確認しました。企業が伝えたい価値と、顧客が感じている価値にはズレが生まれることもあるため、顧客視点での理解は欠かせません。
また、市場・競合調査では、類似するサービスと比較しながら、D-roomがどのような立ち位置を取るべきかを整理しました。
さらに、自社調査を通じて、大和ハウス工業株式会社が積み重ねてきた強みや、D-roomの中にある思想も見つめ直しました。顧客・市場・自社の視点を重ねることで、D-roomらしいブランドの方向性を探っていきました。
5.ブランド戦略とブランドDNAを定義する
調査結果をもとに、次に取り組んだのがブランド戦略とブランドDNAの設計です。
ブランド戦略は、Webサイトやビジュアルをつくる前の判断基準になります。誰に向けて、どのような価値を伝え、競合とどう違いをつくるのかが曖昧なままだと、コピーやデザインの判断も属人的になってしまいます。
今回のプロジェクトでは、ターゲット市場や顧客像、競合との差別化を整理しながら、D-roomが大切にすべき価値観を言語化していきました。
ここで定義したブランドの核は、タグラインやコピー、商品構成、ネーミング、Webサイトなど、後のアウトプットにつながる重要な土台となります。

6.アウトプットへつなぐ
ブランド戦略は、定義して終わりではありません。顧客が実際に触れる接点へ落とし込んで初めて、ブランドとして機能します。
今回のプロジェクトでは、商品構成やネーミングの整理にも踏み込み、D-roomの価値がより伝わりやすい形へ再編していきました。
Webサイトについても、改修を重ねる中で複雑化していた構造を見直し、必要な情報にたどり着きやすい形へ刷新しました。
あわせて、ブランドイメージをビジュアルに落とし込むためのデザインシステムも整備。
今後の展開においても、D-roomらしい見え方を一貫して保てる状態を目指しました。


7.ブランド刷新はここから始まる。
今回のプロジェクトは、D-roomのブランドを根幹から見つめ直す取り組みでした。
調査によって現状を捉え、ブランド戦略とブランドDNAによって方向性を定め、商品構成やネーミング、Webサイト、デザインシステムへと落とし込む。
そのプロセスは、単に見た目を新しくするものではありません。D-roomがこれからも顧客に選ばれ続けるために、ブランドとして何を大切にし、どのように伝えていくのかを再定義するプロセスでした。
ブランディングは、完成物を納品して終わるものではなく、社内外の接点で使われ続けることで少しずつ浸透していくものです。
Webサイトが刷新され、ブランドアセットが整備された後も、D-roomというブランドがどのように使われ、育っていくのか。今回の取り組みは、そのスタートラインとなるプロジェクトでした。
セブンデックスでは、ブランド戦略の策定だけでなく、調査、ブランドDNAの設計、ネーミングやコピー、デザインシステム、Webサイト制作まで、ブランドの根幹からアウトプットまで一貫して支援しています。
ブランドの一貫性が失われている。
事業や商品展開に合わせてブランドを見直したい。
顧客に伝わるWebサイトへ刷新したい。
そのような課題をお持ちの場合は、ぜひ一度ご相談ください。






