大和ハウス工業株式会社が展開する賃貸住宅ブランド「D-ROOM」は、ハウスメーカーならではの品質や技術、住まい手に寄り添った設計力を強みに、多くの方に選ばれてきました。
一方で、デザイン性に優れた物件を多く有しながらも、その価値が市場に十分に伝わりきっていないという課題がありました。
本記事では、セブンデックスが支援した「D-ROOM PREMIUM」立ち上げプロジェクトを振り返りながら、ブランド本来の価値をどのように見つめ直し、言葉・ビジュアル・ブランドサイトへと落とし込んでいったのかを紹介します。
プロジェクトの詳細は、下記実績ページにまとまっていますので、ぜひご覧ください。
1.D-ROOMが抱えていた課題
D-ROOMは、大和ハウス工業株式会社が展開する賃貸住宅ブランドです。
ハウスメーカーとして培ってきた品質や技術、住まい手に寄り添った設計力を強みに、住み心地のよい賃貸住宅として多くの方に選ばれてきました。
一方で、デザイン性に優れた物件を多く有しているにもかかわらず、その価値が市場に十分に知られていない状態がありました。
本来持っている価値と、ユーザーから見たブランドイメージにギャップがある。
この認知と実態の差をどう埋めるかが、今回のプロジェクトの出発点でした。
そこで、D-ROOM全体の価値を市場に正しく届けるために、ブランド全体のフラッグシップとして「D-ROOM PREMIUM」を立ち上げることになりました。

2.市場ニーズを調査する
ブランドの方向性を定めるうえで、まず行ったのは定量・定性調査です。
「デザイン性の高い賃貸住宅」と聞いたとき、ユーザーはどのような価値を求めているのか。
競合他社がステータス性や華やかさを打ち出す中で、D-ROOM PREMIUMはどのような立ち位置を取るべきなのか。
仮説だけでブランドを設計するのではなく、市場ニーズと自社の強みを照らし合わせながら、ブランドの方向性を検証していきました。
調査から見えてきたのは、単なる高級感や非日常感ではなく、自分らしく心地よく過ごせる空間へのニーズです。
見た目の華やかさよりも、自分の感性に合い、長く好きでいられる住まいであること。
そのユーザーインサイトが、D-ROOM PREMIUMのブランド設計における重要な手がかりになりました。
3. ブランドの核を言語化する
調査結果をもとに、次に取り組んだのがバーバルアイデンティティの設計です。
D-ROOM PREMIUMがどのような価値を持つブランドなのか。ユーザーにどのような印象を残したいのか。住まい手にとって、どのような存在であるべきなのか。
こうした問いを整理しながら、ブランドプロポジション、タグライン、ブランドストーリーを言語化していきました。

その中で生まれたのが、タグライン「余韻をあじわう住まい」です。
「余韻」という言葉には、ただ部屋を見るだけではなく、そこに流れる時間や心地よさ、暮らした後に残る感覚まで含まれています。
短い言葉の中に、住まいの空間性や情緒性、長く愛着を持てる価値を込めることを目指しました。
また、この言葉は外向きのコピーであるだけでなく、今後の設計判断や表現開発の羅針盤としても機能するものです。
4. 世界観を視覚化する
言葉で定義したブランドの核は、ビジュアルにも落とし込んでいきました。
D-ROOM PREMIUMは、物件のスペックを並べて伝えるだけのブランドではありません。住まいの世界観に浸り、その空間での暮らしを想像してもらうことが重要です。
そこで、クリエイティブコンセプトとして「Make Story -物語をつくる住まい-」を策定しました。
コンセプトに基づいてムードボードを制作し、カラー、タイポグラフィ、トーン&マナーなど、ブランド全体で一貫した印象をつくるためのビジュアルアイデンティティを設計しています。
ブランドは、言葉だけでも、見た目だけでも成立しません。
伝えたい価値があり、それを表す言葉があり、その言葉を支えるビジュアルがあることで、ユーザーに一貫した印象として届いていきます。

5. ブランドサイトへ落とし込む
最後に、定義したブランドの世界観をブランドサイトへと落とし込んでいきました。
D-ROOM PREMIUMのブランドサイトは、物件を一覧で比較するためのサイトではありません。
住まい手に寄り添いながら、「余韻をあじわう住まい」に自然と気づいてもらうための接点として設計しました。
体験設計の軸にしたのは、実際に住まいを内見するときの心の動きです。
ページを開いた瞬間の期待感から始まり、空間のこだわりに触れ、少しずつ「この住まいで暮らしてみたい」という気持ちが積み重なっていく。
その流れをWeb上で体験できるように、構成や演出、情報の見せ方を設計しました。
また、D-ROOM PREMIUMの世界観を今後も一貫して展開できるよう、Webデザインへ接続したデザインシステムも提供しています。
ブランドサイトの公開は、D-ROOM PREMIUMの価値を市場に届けるための最初の接点となりました。
6.ブランド価値は、伝わってこそ意味を持つ
今回のプロジェクトは、D-ROOMが本来持っている価値を市場に正しく届けるための取り組みでした。
定量・定性調査によって市場ニーズと自社の強みを検証し、ブランドプロポジションやタグライン、ブランドストーリーとして言語化する。
そのうえで、ビジュアルアイデンティティを設計し、ブランドサイトという顧客接点へ落とし込んでいきました。
どれだけ優れた価値を持っていても、それがユーザーに伝わらなければ、ブランドの力として機能しません。
大切なのは、自社が持つ価値を見つめ直し、市場やユーザーのニーズと接続しながら、言葉・ビジュアル・体験へ一貫して落とし込むことです。
セブンデックスでは、ブランド戦略、バーバルアイデンティティ、ビジュアルアイデンティティ、ブランドサイト制作、デザインシステム設計まで一気通貫で支援しています。
自社の価値が市場に正しく伝わっていない。
ブランドの見え方と実態にギャップがある。
ブランドの世界観を、言葉やWebサイトに一貫して落とし込みたい。
そのような課題をお持ちの場合は、ぜひ一度ご相談ください。




