株式会社リクルートスタッフィングは、人材派遣領域において、求職者と企業の出会いを支えてきた企業です。
求職中のユーザー、就業中のユーザー、それぞれが必要な情報にアクセスするための接点として、マイページは重要な役割を担っていました。
一方で、マイページ機能の拡張に伴い、多様な情報が一つの場所に集約され、ユーザーが必要な情報にたどり着きづらい状態が生まれていました。
本記事では、セブンデックスが支援したリクルートスタッフィングのマイページ改善プロジェクトを振り返りながら、ユーザー理解を起点に情報導線を見直し、離脱率改善につなげたUI/UXリニューアルのプロセスを紹介します。
プロジェクトの詳細は、下記実績ページにまとまっていますので、ぜひご覧ください。
1. リクルートスタッフィングが抱えていた課題

リクルートスタッフィングのマイページには、求職中・就業中のユーザーに必要なさまざまな情報が集約されていました。
求人情報の確認、就業に関する手続き、各種お知らせなど、ユーザーがサービスを活用するうえで欠かせない接点です。
一方で、機能拡張を重ねる中で、「情報を載せること」に意識が寄り、ユーザーが何を求め、どのように行動しているのかが見えづらくなっていました。
求職中のユーザーと就業中のユーザーでは、マイページを見る目的が異なります。
しかし、その違いが十分に反映されていないことで、よく使う項目が埋もれてしまったり、必要な情報を探すよりも電話で問い合わせた方が早いと判断されたりする状況が生まれていました。
本プロジェクトでは、単に画面を見やすくするのではなく、ユーザーがストレスなく目的を達成できる情報導線を設計することが求められました。
2. まずはユーザー理解から。
UI/UX改善で最初に行ったのは、ユーザーがマイページをどのように使っているのかを理解することです。
画面上の課題は、見た目だけを見ても分かりません。
どの情報を探しているのか。どのタイミングでマイページを開くのか。目的の情報にたどり着くまでに、どこで迷っているのか。
こうした行動や思考を把握するために、求職中・就業中のユーザーに対してオンラインインタビューを実施しました。
インタビューでは、「何のためにマイページを見るのか」「目的にどうたどり着いているのか」を丁寧にヒアリングしました。
数値データだけでは見えにくい、ユーザー自身が感じる重要度や使いづらさを掘り下げることで、改善すべき情報や導線が少しずつ明確になっていきました。
3. 必要な情報を見極める
ユーザーインタビューを通じて見えてきたのは、すべての情報が同じ重要度で見られているわけではないということです。
企業側としては必要だと考えて掲載している情報でも、ユーザーにとっては優先度が低い場合があります。
一方で、ユーザーが頻繁に確認したい情報や、すぐにたどり着きたい情報が、画面の中で埋もれてしまっていることもあります。
UI/UX改善では、情報を増やすことよりも、ユーザーの目的に合わせて情報の見せ方を整理することが重要です。
今回のプロジェクトでは、求職中・就業中それぞれのユーザーが、どの情報をどのタイミングで必要としているのかを整理しました。
そのうえで、削除すべき情報、強調すべき情報、導線を見直すべき情報を見極めていきました。
マイページは、情報を保管する場所ではなく、ユーザーが目的を達成するための接点です。
だからこそ、ユーザーにとっての重要度を基準に、情報構造を見直す必要がありました。
4. ワークショップで優先度を整理する
ユーザーのニーズを整理した後は、クライアントとともにワークショップを実施しました。
UI/UX改善では、ユーザー視点だけでなく、事業視点も欠かせません。
ユーザーにとって重要な情報であっても、実装や運用の負荷、事業上の優先度、関係部署との調整などを踏まえて、どの施策から進めるべきかを判断する必要があります。

ワークショップでは、インタビューから抽出したニーズをもとに、情報の重要度や投資対効果を整理しました。
複数部署を巻き込みながら、「このゴールを達成するには何が必要か」をユーザー視点・事業視点の両面から検討していきました。
このプロセスによって、単なる改善案の羅列ではなく、優先順位を持った施策として整理することができました。
また、関係者間で同じ課題認識を持てたことで、意思決定のスピードも高まりました。
5. 迷わず使えるUIへ
整理した情報構造をもとに、マイページのUIを再設計していきました。
重視したのは、ユーザーが目的の情報に迷わずアクセスできることです。
頻繁に使われるタスクは、すぐに見つけられる位置に配置し、目的に応じて情報の優先度が伝わるように設計しました。
また、求職中・就業中など、ユーザーの状態によって必要な情報が異なるため、それぞれの目的に合わせた導線を意識しました。
UIは、見た目を整えるだけでは不十分です。
ユーザーが次に何をすればよいか分かること。必要な情報に自然にたどり着けること。迷ったときに、すぐに行動を立て直せること。
こうした細かな体験の積み重ねが、マイページ全体の使いやすさにつながります。
今回のリニューアルでは、ユーザーの“迷い”や“詰まり”を取り除くことを目指し、情報配置や導線を見直していきました。
6. 検証しながら改善する
UIを設計した後は、プロトタイプを用いてユーザビリティ検証を行いました。
UI/UX改善では、設計した画面が本当に使いやすいかどうかを、実際のユーザー行動に近い形で確認することが重要です。
プロトタイプ検証では、ユーザーが目的のタスクを達成できるか、どこで迷うのか、どの導線で詰まるのかを確認しました。
その中で見つかった課題は、すぐに改善施策へ反映しました。
一度つくった画面を正解とせず、ユーザーの行動を見ながら改善を重ねていくことで、より目的達成しやすいUIへと磨き込んでいきました。
その結果、リニューアル後はマイページからのユーザー離脱率が15%改善しました。
ユーザーからも、「目的の情報にすぐアクセスできる」「サイトが使いやすくなった」といった声が寄せられ、サービス活用度の向上にもつながりました。
7. UI/UX改善は、ユーザー理解から始まる。
今回のプロジェクトは、リクルートスタッフィングのマイページを、ユーザーがより迷わず使える接点へと再設計する取り組みでした。
求職中・就業中のユーザーへのインタビューを通じて、マイページを見る目的や、情報にたどり着くまでの迷いを把握する。
そのうえで、クライアントとともにワークショップを行い、情報の重要度や施策の優先順位を整理し、UIへ落とし込んでいきました。
UI/UX改善というと、画面の見た目や操作性に目が向きがちです。
もちろん、それらも重要です。しかし本質的には、ユーザーが何を求め、どこで迷い、どの情報があれば目的を達成できるのかを理解することが出発点になります。
情報をただ増やすだけでは、使いやすいサービスにはなりません。
ユーザーの目的に合わせて情報の優先度を整理し、必要な導線を設計し、実際の利用シーンを検証しながら改善していくことが重要です。
今回のプロジェクトでは、ユーザー理解に基づく情報構造と体験設計によって、マイページの離脱率改善につながりました。
セブンデックスでは、UXリサーチ、情報設計、UIデザイン、プロトタイピング、ユーザビリティ検証まで、サービス改善を一気通貫で支援しています。
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