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ユーザー体験への理解を深める、8つのユーザーリサーチ手法

ユーザーリサーチとは、文字通り「ユーザーに対する調査」であり、「ユーザーを知り、理解を深めること」を目的として行われます。

UXデザインでは、「ユーザーに対して深く共感し理解すること」が求められ、ユーザー自身が自覚している「顕在化されたニーズ・課題」だけでなく、ユーザー自身も自覚していない「潜在的なニーズ・課題」を(ユーザーでない立場で)把握しなければなりません。

セブンデックスでは、目的に応じて手法を使い分けながらユーザーリサーチを行っています。今回は代表的な8つの手法をご紹介します。

UXデザインにおける8つのユーザーリサーチ手法

デプスインタビュー

インタビュイー(インタビュー対象者)と1対1で行うインタビューです。
「ユーザーのことを知る」という目的に対しては、「直接話を聞く」という最も分かりやすい形を取るため、イメージは湧きやすいのではないでしょうか。

(次の項目で出てくる「フォーカスグループインタビュー」と違い)1人あたりのインタビュー時間を確保できるため、1つのテーマに対して深堀りできたり、インタビュイーの(人前では話づらいような)パーソナルな話題など、より踏み込んだ情報に触れることができるという強みがあります。

実施する際のポイントとしては、1対1であるが故の緊張感もあるため、話しやすい関係性の構築が大切です。

加えて、インタビュイーが自身の課題や要求を言葉で表現できることは少ないため、関係性を構築した上で本音から深層心理を引き出す工夫が必要だったりと、テクニックが求められます。

フォーカスグループインタビュー

上記の「デプスインタビュー」とは違い、4〜6名のグループとモデレーターの座談会形式で実施するインタビューとなります。デプスインタビューでは得られない効果としては、該当のテーマに対して共通性を持った人が集まり考えを共有することで、考えが広がったり深まったりすることです。

一方で、周りのメンバーの意見に流されてしまったり、発言量に偏りが出てしまったりするため、初めのアイスブレイクを通じて、“メンバー間の”関係性構築が重要になります。

テキストマイニング

テキストマイニングとは、文字列に対して行うデータマイニングのことです。自然言語処理の手法を活用して大量のテキストデータを単語や文節に分割することで分析を行い、それらの相関関係や出現頻度によって傾向を導き出します。

ユーザーリサーチにおいては、プロダクトに対するアンケート調査として自由記述をお願いし、それらを解析。単語ごとの関係だけでなく、年齢や性別などのユーザー属性と結びつけた傾向も導き出すことできるのも特徴の一つです。

昨今は、音声データをテキストに変換する技術も発達してきたため、より多くの情報を解析することで精度の高い分析が可能となりました。

アイトラッキングテスト

WEBサイトなどを閲覧しているユーザの視線の動きを見える化するリサーチ手法です。

具体的には、アイトラッカーというツールを使って視線の動きを感知し、「どこで離脱しているか」「どこをよく見ていて、どこを見ていないか」といった情報を把握することができます。

「ヒートマップ」(注視時間をサーモグラフィーのような形で色付けし可視化したもの)や「ゲイズプロット」(注視時間に加えて、視線の流れも可視化したもの)といったアウトプットツールを活用することで、ユーザーの視線の動きが一目瞭然になるため、離脱場所を特定する場合は特に効果的です。

思考発話法

協力してもらうユーザーに課題を与え、実行する際に考えていることを声に出しながらプロダクトを触ってもらい、その思考と行動をもってリサーチする手法です。

プロダクトを触ってもらいながら、
「あれ、購入ボタンってどこにあるんだろう」
「申込みってここからすれば良いのかな?」など、プロダクトを触っている時の思考を全て声に出してもらうことで、ユーザーの行動(手の動き)と、思考(発言)の連動性について知ることができます。
※実行する時は、ユーザーが真剣になり過ぎて、発話するのを忘れてしまわないように注意しなければなりません。

A/Bテスト

A/Bテストとは、バナーやサイトデザインにおいて、AパターンとBパターンの2つのパターンを比較し、「どちらの方が、より結果を出せるか」を測るリサーチ手法です。

(2パターンに限定せず、Cパターン、Dパターンと3パターン以上でテストすることもあります)

例えば、バナーのビジュアルによってクリック数やコンバージョンが変化することはよくあるため、上記のように2パターンの画面を用意して、KPIとしている数値を比較します。

フィールドワーク

ユーザー体験が行われている現場に赴き、実際に自らが体験したり、現地で体験をしているユーザーの動向を観察したりして、ユーザー体験への理解を深める調査手法です。

デスクワークでは知ることができない「現場の空気感や雰囲気」を知り、それらがユーザーの行動に与える影響を知ることで、本質的にユーザー体験への理解を深めることができます。主にオフラインのユーザー体験を伴うユーザーリサーチに適している手法です。

セントラルロケーションテスト(CLT)

リサーチを行う側が事前に用意した会場に、対象者を集めてアンケート調査を行うというリサーチ手法です。

例えば、新商品を試食してみた感想や、プロダクトを触った感想など、感覚的な情報を収集する場合はもちろん、プロダクトに対する記憶レベルを測定するなど、質的・量的なデータ共に収集可能なリサーチ手法となります。

最後に

今回は8つの手法をご紹介しました。ユーザーリサーチは、やみくもに片っ端から試せば良いものではなく、課題や収集したい情報に応じて使い分けたり組み合わせることが大切です。

今回の記事では、各手法の概要のみをお伝えしており、実際に実施する際はもっと深く理解する必要がありますが、適切なリサーチ手法を選択する際の切り口としてご活用いただけますと幸いです。

新卒入社でマイナビに入社し、企画営業としてマイナビ転職や、求人広告販売を担当。全社表彰/社長賞獲得。CX(Candidate Experience)を通して広義のデザインに可能性を感じ、また自分の仕事の領域を広げたいと思い、セブンデックスに入社。現在はPM/UXデザイナーとして様々な案件に携わりつつ、採用人事など幅広く担当している。