KNOWLEDGE
KNOWLEDGE

ブランドカラーとは?意味や目的、決め方をわかりやすく解説!有名ブランドカラーやポイントもご紹介!

お店のロゴや商品パッケージ、Webサイトを見た時に、ふとそのブランドのイメージが浮かんだことはありませんか?例えば「赤」といえば情熱やエネルギー、「青」といえば信頼感や冷静さ。色には、人の感情や行動に影響を与える力があります。だからこそ、どんな色を「ブランドカラー」として選ぶかは、ブランディングにおいて極めて重要です。

この記事では、ブランドカラーとは何か、その選び方や役割、そしてビジネスにもたらす効果について、実例を交えながらわかりやすく解説します。

ブランディングの課題、抱えていませんか?
詳しい支援内容を見る

ブランドカラーとは

ブランドカラーとは、特定の商品やサービス、またはブランド自体を象徴する色であり、ブランディング戦略において非常に重要な役割を担います。色には人の感情に働きかける力があります。実際に、購買行動の60%以上が「色」によって左右されるとも言われており、色が与える印象の大きさは無視できません。

コカ・コーラの赤やスターバックスの緑のように、色を一貫して活用することで、ブランドの印象を強く記憶に残すことができます。だからこそ、ブランドの価値観やターゲットに合った色を戦略的に選ぶことが、ブランド認知や信頼構築に繋がるのです。

ブランドカラーの使用場面

ブランドの印象を残す上で、色はただのデザイン要素ではなく、ブランドの「らしさ」を伝える大切なものです。

では、ブランドカラーはどのような場面で使用されているのでしょうか?代表的な使用場面をご紹介します。

ロゴ、製品パッケージ

ロゴやパッケージに使用することで、視覚的な印象が強まり、ひと目でそのブランドだと認識出来ます。他社との差別化にも繋がり、記憶に残らせる効果があります。

Webサイト、アプリ

Webサイトやアプリに取り入れることで、ブランドの世界観に統一感が出て、ユーザーの記憶にも残りやすくなります。操作性にも安心感を与え、信頼感のあるブランド構築に繋がります。

広告

広告バナーや動画にブランドカラーを使えば、短時間でも「どこのブランドか」が伝わりやすくなります。色の力で印象を与え、認知度のアップに繋げていくことが可能です。

ブランドカラーと混同しがちな「コーポレートカラー」とは?

コーポレートカラーとは企業や団体が自社のイメージを象徴するために定めた代表的な色のことです。コーポレートカラーは企業そのものを象徴し、その企業独自のイメージを伝えるために設定されます。

ブランドカラーとコーポレートカラーの違い

ブランドカラーとコーポレートカラーなんとなく似ていて、違いが分かりにくいという人も多いのではないでしょうか。分かりやすい例としてサントリーを挙げると、コーポレートカラーは淡い青色、ブランドカラーの1つとしてBOSSコーヒーは黒色です。簡単に言うと、「ブランドカラー」=商品やサービスの色、「コーポレートカラー」=会社全体の色のことなのです。

ブランドカラーを決める7つのステップ

1.ブランドアイデンティティの理解と言語化

ブランドカラーを決める前に、まず「私たちは何者で、誰に、どのような価値を届けたいのか」を言葉に落とし込みます。ミッション・ビジョン・バリューなどを紙に書き出し、チーム全員で共有することで色選びの物差しが統一化されます。ブランドのアイデンティティを言語化することで、後のステップで迷った際も「ブランドらしさ」に立ち返れるのが大きな利点です。

ブランドアイデンティティを示す図

2.デザインコンセプトの作成

ブランドアイデンティティを踏まえ、「温かく親しみやすい」「先進的でスマート」といったような具体的なデザインコンセプトを設定します。言い換えれば、「ブランドの人格」を視覚的に翻訳する設計図のようなもの。デザインコンセプトが定まると、ユーザーが受け取る印象にブレがなくなります。

デザインコンセプトの作成について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください!

3.色彩心理とキーワードの結びつけ

色ごとに備わる心理的効果ー赤なら情熱、青なら信頼ーといったように、先に策定したデザインコンセプトと照らし合わせていきます。感覚ではなく、ロジックで色を選定できるため、チーム内の好みの衝突を避けやすいのがポイントです。さらに、色彩心理を裏付けとして語れるので、社内外での説得力が一段と上がります。ユーザーも無意識に、そのメッセージを感じ取り、共感や安心感へとつながります。

4.競合&業界の分析

同業他社のウェブサイトやSNSを一覧し、使用しているカラーや明度・彩度の傾向をリストアップしましょう。業界内での「赤=セール」「緑=エコ」などの暗黙のルールを知ることで、差別化すべきか、あえて合わせるかといった判断材料が増えます。この俯瞰的な視点を持つことで、主観的な色選びを防ぎ視覚的に埋もれないブランドを作る助けとなります。結果的にクリック率や想起率の向上にも寄与するのです。

5.カラーパレットの構築

メインカラー1色では訴求力が弱いため、サブカラーとアクセントカラーを組み合わせたパレットを作成します。Web、印刷物、アプリなど複数のチャネルでの使用を想定し、明暗・彩度のバリエーションを用意しておくと運用が楽に。統一感を保ちつつ表現の幅が広がり、季節キャンペーンや新商品のときにも柔軟に対応できます。結果として、ユーザーがどの接点でも「同じブランドだ」と瞬時に認識できます。

色に関する基礎知識や、実際にカラーパレットを作成する際に使用する配色ツールについて詳しく知りたい方は併せてこちらもご覧ください!

6.実用テストとフィードバック

決定したパレットを実際のバナーやLPクリックに当て込み、社内外へのユーザーにテストを行いましょう。アクセス分析でクリック率や滞在時間を計測し、定性的な声と定量データを両論で検証するのがコツ。早期に微調整することで、大規模リニューアル後の手戻りコストを抑えられます。ユーザー視点で磨き込むプロセスこそ、愛着を持たれるカラーを育てることなのです。

7.ブランドガイドラインへの落とし込み

最後に、選定理由・カラーコード・使用比率・NG例までをブランドガイドラインにまとめます。デザイナーだけでなくマーケターや外部パートナーといったように、社内外での「共通辞書」を用意することで、クリエイティブの質と速度が一気に上がります。ガイドラインがあると、新規施策時にも確認コストが減り、一貫性を損なわずに拡張が可能です。結果として、長期にわたって「らしさ」を保ち続けるブランド体験を提供できます

ブランドカラーを決める時のポイント

ブランドカラーを決める際になんとなく好きな色を選ぶのではなく、きちんと意味や印象を考えて選ぶことで、伝えたい価値や世界観がぐっと伝わりやすくなります。ここでは、押さえておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。

●カラーの要件

まず、『そもそも、その色で何を伝えたいのか』を明文化することが大切です。たとえば、「信頼感」「先進性」「温かみ」など、ブランドがユーザーに感じて欲しい価値を3~5語で言語化しておくと、色選定のブレを防げます。要件が決まれば、他の色を選ばない理由がハッキリするので合議がスムーズになります。結果として、社内で誰が見ても納得感のあるカラーリングになり、後工程の修正コストも抑えられます。

●制約との兼ね合い

既存のコーポレートカラーや社内デザインガイドがある場合、それらと衝突しないかを必ずチェックします。たとえばロゴが深緑なら、補色や類似色をどう扱うか事前に整理しておくイメージです。さらに、印刷媒体やモバイルアプリでの表示ルールなど、社内で定めた使用規定をアップデートしておくと運用がラクになります。制約を把握した上で色を決めれば、後々の「使えない」「再現できない」といったトラブルが激減し、制作スピードが上がります。

●競合との差別化

競合サイトや業界イベントのビジュアルを一覧化し、色の傾向を俯瞰しましょう。同系統の色が多い市場であえて真逆のトーンを選ぶと、一瞬でユーザーの記憶に残ります。逆に、実績ある色を押さえて安心感を与える手もあるので「差別化=奇抜」ではない点に注意が必要。いずれにしても意図的に差別化を図ることで、指名検索やSNSでの言及が増えやすくなり、自然とブランド想起率を高められます。

●実用性

選んだ色がアプリ UI や会議資料のグラフ、バナー広告など多彩なシーンで“喧嘩しないか”をテストするフェーズです。コントラスト比・視認性・モノクロ印刷時の判別など、現実的な使用条件で必ず確認しましょう。ここで問題が出ると、公開後に「見にくい」「読めない」といったユーザー離脱の原因に直結します。実用性テストを通過したカラーは、チャネル横断でも表現ブレが起きにくく、長期的にブランドの信頼資産として機能します。

色が与える効果とは?ブランドの印象を左右する色の心理効果

私たちは日常の中で、無意識に色から多くの情報を受け取っています。
色には、見る人の感情や印象に働きかける「心理的な効果」があります。
ここでは、色がどのように人の心に作用し、ブランドのイメージ形成にどんな影響を与えるのか、その「色彩心理」の視点から紐解いていきます。

赤色|red

●心理的効果

緊張感、活力、行動喚起、注意集中、親密さ、ロマンチシズム、購買意欲促進

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・情熱、興奮、熱狂、挑戦、元気、明るい、力強い、生命、エネルギッシュ

ネガティブ・・・攻撃性、警告、不安、焦り、ストレス、血液や怪我といった痛み

●連想するもの

火&炎、太陽&夕焼け、りんご、いちご、トマト、赤信号・止まれ標識、バラ、紅葉、秋の風景、リーダー、勝負

●相性の良いカラー

赤✕白ー温かみのある誠実さ・シンプル

  • 印象:明るく、清潔感・爽やかさ・シンプル
  • 効果:赤の強さを白が中和し、親しみやすく品のある印象に
  • 活用例:ユニクロ、楽天、紅白饅頭

赤✕黒ー情熱と重厚感・スピード感

  • 印象:力強さ、情熱、大人っぽさ、モダン
  • 効果:高級感やインパクトを強調し、男性的・都会的な印象を演出
  • 活用例:GUCCI、スポーツブランド、車のロゴ

赤✕金ー高級感・華やか・特別

  • 印象:華やかさ、豪華さ、特別感、伝統的
  • 効果:高級ブランドや祝い事にふさわしい品格を与える
  • 活用例:中国の旧正月装飾、ギフトパッケージ、プレミアム商品

赤色は購買意欲を高めたり、即決を促したりといった行動喚起に優れており、ビジネスでは非常に強力な色です。セール表示やCTAボタンなど目立たせたい場面でよく使われています。この強い影響力をどう戦略的に活かすかが重要となります。

青色|blue

●心理的効果

信頼感、誠実さ、冷静さ、落ち着き、知性・論理・専門性、清潔感・衛生的な印象、抑制・食欲減退効果

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・信頼感、清潔感、知性、安心、安全、衛生的

ネガティブ・・・冷たさ、無機質、寂しさ、孤独感、消極性、保守的、

●連想するもの

空、海、水、風、冬の景色、ブルーベリー、ラムネ、プール

●相性の良いカラー

青✕白ー清潔感・誠実・信頼性の王道コンビ

  • 効果:すっきりとした印象。誠実さや安心感、清潔さを伝える。
  • 活用例:医療機関、大学、金融機関、BtoBサービス
  • 代表ブランド:みずほ銀行、ANA、Dropbox

青✕黒ー知性・重厚感・プロフェッショナル

  • 効果:落ち着きと力強さを両立。冷静で精密な印象。
  • 活用例:テック企業、士業、企業パンフレットや資料の表紙
  • 代表ブランド:IBM、Intel、Deloitte(補色に黒系を多用)

青✕緑ー自然・安らぎ・サステナブル

  • 効果:信頼+癒しという感情の組み合わせ。持続可能性や自然との共存を表現できる。
  • 活用例:エネルギー、環境系企業、教育・医療・NPOなど
  • 代表ブランド:LINE WORKS、エコ活動系ブランド

青色信頼感や誠実さを印象付ける色として、金融・IT・医療など「安心感」が重視される業界で広く使われています。落ち着いたトーンは冷静さや知性も連想させ、企業の信頼性や専門性を伝えるのに効果的です。ブランド全体に安定感や堅実さを与えたいときに非常に頼れる色です。

黄色|yellow

●心理的効果

明るさ、希望、元気、注意喚起、知的好奇心の刺激、創造性を高める、フレンドリー

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・明るい、希望を感じる、目を引く、社交性

ネガティブ・・・落ち着きの無さ、不安感、警戒心、安っぽさを感じる

●連想するもの

太陽、ひまわり、イチョウ、信号機、応援、バナナ、レモン、チーズ、

●相性の良いカラー

黄✕白ー優しさ・安心感・明るさ

効果:白が黄色の刺激をやわらげ、親しみやすく軽快な印象に。ナチュラルで明るいトーンに仕上がる。
活用例:子ども向けサービス、ナチュラル雑貨、教育系ツール
代表ブランド:こどもちゃれんじ、レモン系食品、サラヤ(ナチュラル系衛生ブランド)

黄✕青ー知的・明快・ポジティブ

効果:補色関係で視認性が高く、メリハリのあるデザインに。若々しく活動的な印象を演出。
活用例:学習系サービス、スポーツチーム、スタートアップLP
代表ブランド:Pokémon、IKEA、スクールTVCM系

黄 × 茶色・ベージューぬくもり・手作り感・安心感

効果:落ち着いたトーンの中にやさしい明るさが加わり、親しみやすく温かみのある雰囲気に。
活用例:ベーカリー、カフェ、手作り雑貨・自然食品
代表ブランド:キユーピー、ポムポムプリン(キャラクター配色)、小さなカフェ系のロゴ

黄色明るさや希望を感じさせる色で、見る人の気分を前向きにし、ブランドに親しみやすさや元気な印象を与えてくれます。赤色と同様に視認性が高いため、セール告知やCTAボタンなど「目立たせたい場面」にもよく使われます。一方で、使いすぎると落ち着きのなさや安っぽさにつながることもあるため、トーンやバランスには注意が必要です。創造性を引き出したい学習系や、気軽な印象を届けたいサービスに特に効果的なカラーです。

緑色|green

●心理的効果

安心感を与える、心を落ち着かせる、調和、健康、自然とのつながり、信頼感、優しさ、ストレス緩和

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・安心、調和、自然、健康、再生、成長、穏やかさ、清潔感

ネガティブ・・・地味、保守的、退屈、静的、弱々しい印象、存在感の薄さ

●連想するもの

森林、草原、新芽、エコ・リサイクル、四葉のクローバー、抹茶、野菜、生命力

●相性の良いカラー

緑✕白ー清潔感・安心・ナチュラル

効果:緑の自然らしさと白の清潔感が調和し、クリーンで誠実な印象に。医療や教育など、信頼感を大切にしたい場面に最適。
活用例:クリニック、サプリメント、教育系サービス
代表ブランド:サラヤ(衛生用品)、LISTERINE(ミント系)、オーガニック歯磨き粉系

緑✕茶ー自然・温もり・信頼感

効果:植物(緑)と大地(土=茶)の組み合わせで、安心感や素朴な温かさを演出。ナチュラル志向や手作り感を表現するのに効果的。
活用例:カフェ、自然食品、環境NPO、地方特産品ブランド
代表ブランド:スターバックス、ナチュラルローソン、無印良品(パッケージ)

緑 × ベージュ/ゴールドー自然な上質感・やわらかい高級感

効果:グリーンの安心感に、金やベージュの華やかさ・品格をプラス。高級オーガニックや丁寧なライフスタイルの世界観に最適。
活用例:ギフト商品、自然派コスメ、上質な日用品
代表ブランド:WELEDA(ヴェレダ)、生活の木、THREE(コスメ)

緑色は自然や生命を連想させることから、安心感や信頼感を与えやすく、見る人の心を落ち着かせる効果があります。ビジネスでは「安全・健康・サステナブル」といった価値を視覚的に伝えるのに適しており、医療や教育、環境関連の分野で特に重宝されています。強すぎず控えめな印象は、ユーザーに圧をかけず、穏やかな関係性を築くのにも効果的です。ナチュラルで誠実なブランドイメージを育てたい企業にとって、緑は非常に頼れるカラーです。

オレンジ色|orange

●心理的効果

元気を与える、食欲の刺激、社交性を高める、活動意欲を引き出す、開放感、明るさ、親しみやすさ

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・元気、明るさ、社交性、活発さ、温かさ、喜び、行動力

ネガティブ・・・落ち着きの無さ、幼さ、騒がしさ、派手すぎる、緊張感のなさ

●連想するもの

夕焼け、みかん、オレンジ、人参、火、焚き火、ハロウィン

●相性の良いカラー

オレンジ✕黒ーインパクト・力強さ・活発さ

効果:黒の引き締め効果で、オレンジ色の元気さがより際立ち、メリハリのある印象に。
活用例:スポーツブランド、イベント告知、ハロウィン装飾
代表ブランド:ナイキ(特定ライン)、スポーツジムの販促物

オレンジ × 青(補色)ーコントラスト・躍動感・活動的

効果:補色の関係で目を引く配色。オレンジ色の暖かさと青の信頼感が調和し、遊び心と安心感を両立
活用例:スタートアップ、教育サービス、アプリUI
代表ブランド:Firefox、Coursera、オリックス(広告)

橙 × グレーー落ち着き・スマート・都会的

効果:ビビッドな橙をグレーで落ち着かせ、派手すぎず洗練された印象に仕上がる。
活用例:ライフスタイルブランド、UIデザイン、雑誌系ビジュアル
代表ブランド:無印良品(アクセント使い)、北欧雑貨ブランド

オレンジ色は、見る人に元気や親しみを感じさせる色で、ビジネスでは「明るくて話しかけやすい」「活発でエネルギッシュ」といった印象を与えるのに効果的です。飲食や小売、レジャーなどの分野では、食欲を促したり、購買意欲を高めたりする役割も担います。堅すぎず、フレンドリーなブランドイメージを築きたい企業にとっては、ぴったりのカラーです。ただし使いすぎると子どもっぽく見えることもあるので、トーンやバランスには少し注意が必要です。

黒色|black

●心理的効果

高級感を与える、威圧感を感じる、洗練された印象、集中力を高める、重厚感の演出、他色を引き立てる

●ポジティブ&ネガティブなイメージ

ポジティブ・・・高級感、重厚感、権威、信頼性、集中力、落ち着き、スタイリッシュ、力強さ

ネガティブ・・・冷たさ、閉鎖的、暗さ、威圧感による強さ、無機質さ、近寄りにくさ

●連想するもの

夜、黒猫、影、炭、スーツ、喪服、コーヒー、高級車

●相性の良いカラー

黒✕白ーモダン、コントラスト、洗練

効果:シンプルで視認性が高く、ミニマルかつモダンな印象を演出。信頼感と清潔感のバランスも◎。
活用例:テック企業、士業・コンサル、モード系ファッション
代表ブランド:Apple、NIKE(ロゴ)、UNIQLO(ロゴ)

黒✕金ー高級感・重厚感・品格

効果:黒の沈静と金の華やかさが融合し、「ラグジュアリー・特別感・成功」の印象に。格式や富を象徴する配色。
活用例:ハイブランド、ギフト商品、クラフト系酒類、VIP向け販促
代表ブランド:YSL、BLACK NIKKA、GUCCI(パッケージ)

黒 × 赤ー情熱・強さ・覚悟

効果:赤のエネルギーが黒で引き締まり、鋭さ・決意・情熱的な印象に。非常にパワフルな配色。
活用例:スポーツブランド、格闘技イベント、アクション系ゲーム
代表ブランド:Air Jordan(NIKE)、G-SHOCK、アサヒ「スーパードライ」

黒色は、重厚感や高級感を演出できる色であり、ビジネスシーンでは「信頼」「権威」「洗練された印象」を与えるのに非常に効果的です。特に高価格帯の商品や専門性の高いサービスでは、ブランドに格を与える色として活用されています。また、他の色を引き立てる力も強く、ロゴやWebデザインのベースとしても重宝されます。ただし、使い方を誤ると威圧的になったり冷たい印象を与えることもあるため、バランスの取れた配色設計が重要です。

色彩心理✕ブランディングについて詳しく知りたい方はこちらの記事も併せて、ご覧ください!

ブランドカラーの有名な事例と企業一覧|セブンデックスが手掛けたブランドカラーの事例もご紹介!

ここでは、ブランドカラーの有名な例やカラー選定背景、そして私たちセブンデックスが手掛けたブランドカラーの事例をご紹介していきます!

ブランドカラーの有名な事例から学ぶ!選ばれるブランドカラーとは

クリスチャン・ディオール (Christian Dior)

Diorのブランドカラーである黒と白は、「エレガンス」と「タイムレスさ」を象徴する組み合わせとして確立されました。創業者クリスチャン・ディオールは、1947年のデビューコレクションから洗練された色使いにこだわり、特に黒は女性の魅力を引き立てる色として重視していました。白はその黒を際立たせ、ブランド全体に上品でミニマルな印象を与えています。新しいブランドがカラーを選ぶ際も、このように「自社の価値観」と「時を超える強さ」を表現できる色を見極めることが鍵になります。

セブンイレブン

セブンイレブン企業ロゴ
セブンイレブン店舗画像

セブンイレブンのブランドカラーであるオレンジ・緑・赤は、それぞれ「陽気さ(オレンジ)」「安心・新鮮さ(緑)」「活力・エネルギー(赤)」を意味し、店舗の明るく親しみやすい印象を支えています。これらの色は、1970年代のブランド刷新時に導入され、アメリカ発の印象を残しつつ、日本市場でも日常の便利さを伝えるために選ばれました。特にグリーンは、食品を扱うコンビニにとって「信頼感」を演出する役割が大きく、視認性と記憶への残りやすさも兼ね備えています。ブランドカラーを選ぶ際は、単に見た目の好みではなく、「色が持つメッセージ」と「ブランド体験の方向性」が一致しているかを見極めることが重要です。

無印良品

無印良品のブランドカラーである赤と白は、「無駄をそぎ落とした中にある強さと誠実さ」を表現するために選ばれました。1980年の誕生当初から、余計な装飾を排したシンプルな商品に対し、強い印象を残すために「民芸調の赤」が使われ、白とのコントラストで静かな存在感を放っています。この赤は、華美ではなくどこか素朴で生活に根ざした色合いであり、ブランドの思想そのものを体現しています。新規ブランドが色を選ぶときも、単に目立たせるのではなく、「商品や理念との関係性」を軸に色を設計することで、長く愛される印象づくりができます

セブンデックスが手掛けたブランドカラーの事例をご紹介

株式会社MAKERS✕セブンデックスの事例をご紹介します。Ufitは、株式会社MAKERSが運営するフィットネス&ケアブランドです。私たちセブンデックスは、uFitのブランド価値を再定義し、ECサイトをリニューアル。ブランド認知の拡大と一貫した顧客体験の提供を支援しました。

Ufit(ユーフィット)

デザインコンセプトであった「スポーツと運動によるポジティブさと活力を誰にでも届けられるデザイン」をもとに信頼性や専門性、誠実性などの心理的効果のある青色を使用し、また黒の印象が強いと筋トレ/力強さの印象に寄ってしまうため、
比率を少なくする&柔らかい黒を採用。そしてニュートラルカラーである、グレーを入れることで親しみやすさを表現しました。

uFitの今後のクリエイティブを担うMAKERSデザイナーと一体となり、提案の押し付けではなく綿密なコミュニケーションを通じて、「uFitらしさとは何か」を言語・非言語の両面からすり合わせ、解釈を共通化したうえで進行したプロジェクトになります。

株式会社MAKERS✕セブンデックスのプロジェクト内容について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ブランディングならセブンデックスにおまかせ

戦略的にブランドを作り上げていくことで、ビジネスを効果的に前進させていくことができるブランディングは、非常に重要な役割を果たします。ただ戦略を考えるだけでは不十分で、それを的確に表現し、人に伝えるクリエイティブの制作、そしてブランドカラーの設定を含むビジュアル設計、さらにそれらを長期的に分析・改善していくことが必要です。こうした全工程を一気通貫で担えるデザイン会社は意外と少なく、多くの場合、戦略だけ・表現だけで完結してしまっているのが現状です。

だからこそ、ブランドのアイデンティティから表現までを同じ熱量で取り組んでくれるプロと組むことが、より良いブランドをつくる上で欠かせません。ブランドカラーの設定を含むトータルなブランディングを、一貫してサポートできるセブンデックスに、ぜひご相談ください。

以下の記事では、おすすめのブランディング会社もご紹介しています。ぜひご覧ください。

ブランディング支援資料

セブンデックスのブランド構築プロセスと実績詳細が解説されている資料を無料でダウンロードできます。