株式会社PREVENTは、生活習慣病領域で培ってきた行動変容支援の知見を生かし、従業員の肩こりや腰痛といった不調に向き合う新たなサービスブランドを構想していました。
これまで企業向けの支援を中心に展開してきた一方で、新たなサービスでは、従業員一人ひとりに直接価値を届けることが求められます。そのためには、生活者にも伝わるブランドの提供価値や世界観を定めると同時に、ユーザーニーズに基づいてサービスの具体像をつくり、市場に受け入れられるかを検証する必要がありました。
本プロジェクトでは、ブランドアイデンティティの策定から、ネーミング、ロゴ、サービスサイトなどのクリエイティブ制作までを支援。並行してユーザーインタビューを行い、新規サービスの構想からPoCまでを約4カ月で一気通貫して進めました。
本記事では、構想段階にあった新規事業を、ブランドとサービスの両面からどのように形にしていったのか、そのプロセスをご紹介します。
プロジェクトの詳細は、下記の実績ページでもご覧いただけます。
PREVENTが抱えていた課題
PREVENTは、生活習慣病領域で培ってきた行動変容支援の知見を生かし、従業員の肩こりや腰痛といった不調に向き合う新規サービスを構想していました。この構想をもとに生まれたのが、現在展開されているサービスブランド「サニカラ(SaniQara)」です。
プロジェクトの開始時点では、サービスの方向性は見えていたものの、どのような提供形態や体験、訴求で届ければ、事業として成立し、市場に受け入れられるのかまでは具体化できていませんでした。
また、PREVENTには企業向けサービスの市場開拓に関する知見が蓄積されていた一方で、生活者に向けたマーケティングやブランディング、探索的な新規事業開発を進めるための知見や型は、社内に十分蓄積されていませんでした。
ブランドの方向性を定めながら、新しいサービスの形もつくる。この二つをスタートアップとしてのスピード感を保ちながら、並行して進めることが今回のプロジェクトの出発点でした。

ブランドと事業を同時に設計する
PREVENTはこれまで、生活習慣病領域で企業向けのサービスを中心に展開してきました。しかし、肩こりや腰痛領域で新たなサービスブランドを立ち上げるにあたり、今度は従業員一人ひとりにも直接価値を届ける必要がありました。
そのため、サービスの機能を考えるだけでなく、生活者にも伝わる形で提供価値を表現し、共感を生むブランドの世界観をつくることが求められていました。
同時に、ブランドを広げていくための新規サービス開発も必要でした。「ライトユーザーにも受け入れられる、スケーラビリティのあるサービス」という構想はあったものの、どのようなニーズに、どのような形で応えるのかは、まだ定まりきっていませんでした。
そこで本プロジェクトでは、ブランディングと事業開発を別々に進めるのではなく、ブランドの方向性を定めながらサービスを具体化し、その可能性を検証するところまでを並行して進めていきました。

ブランドの核を言語化する
事業を一つのブランドとして認識してもらうためには、まず「このブランドは何者なのか」を明確にする必要があります。そこで、競合サービスとの違いを整理するデスクリサーチと、経営層へのインタビューを実施しました。
対話を重ねながら、PREVENTが新たなブランドを通じて提供したい価値や、事業に込めた思想、そのブランドらしさを抽出。ブランドの存在意義と目指す未来を言葉にし、ブランドアイデンティティとして整理しました。
これにより、「どのようなブランドで、何のために存在し、どこを目指すのか」が明確になりました。策定したブランドアイデンティティは、プロジェクトに関わるメンバーの共通言語となり、その後のネーミングやビジュアル、サービスを考える際の判断軸として機能しています。
ブランド名をつくる
ブランドアイデンティティを定めた後は、その思想や「らしさ」を一言で表すブランド名の検討に進みました。
ネーミングでは、印象に残るキャッチーさだけでなく、発音のしやすさや適度な長さなど、実際に使い続けるうえでの条件も重視しました。複数の候補を幅広く検討し、競合する名称との重複や商標上のリスクも確認しながら、候補を絞り込んでいきました。
最終的には、機能や条件を満たしていることに加えて、ブランドを運営する人たち自身が愛着を持てるかという視点も踏まえ、ブランド名を決定しました。
世界観を視覚化する
ブランドの思想と名称を定めたうえで、それらをどのような見た目で表現するのかを検討し、ビジュアルアイデンティティを設計しました。
ブランドを象徴するロゴやシンボルに加えて、カラーやフォントなど、さまざまな場面で一貫した世界観を保つためのルールも整備しています。
完成したビジュアルアイデンティティはガイドラインとして体系化し、ブック形式でドキュメントにまとめました。制作物が増えてもブランドの表現がぶれないよう、継続的に活用できる形へと落とし込んでいます。
クリエイティブへ展開する
ブランドアイデンティティとビジュアルアイデンティティは、定めるだけではユーザーに届きません。そこで、策定した方針に沿って、サービスサイトやサービス案内用のPDF資料も一気通貫で制作しました。
ブランドの思想や世界観をそれぞれのクリエイティブに反映することで、ユーザーが実際にブランドと接する場面まで、一貫した表現をつくり上げています。
サービスをつくり、PoCで確かめる
ブランドづくりと並行して、新規サービスの具体化も進めました。まずはユーザーインタビューを実施し、肩こりや腰痛に関してユーザーが抱えている悩みやニーズを明らかにしました。
そこから、策定したブランドアイデンティティに沿いながら、PREVENTが持つアセットを生かせる、スケーラビリティのある複数のサービス案を検討。あわせて競合サービスを調査し、市場の中で差別化できる余地や、サービスとして成立するために必要な条件を整理しました。
さらに、考案したサービスが実際に市場で受け入れられるかを確かめるため、PoCを設計・実施しました。市場の反応から得られた示唆をレポートとしてまとめ、サービス案の妥当性と強度を検証することで、リリースに向けた成功確度を高めています。

ブランドとサービスを同時に形にする
今回のプロジェクトは、構想段階にあった新規事業を、サービスブランド「サニカラ」として具体化していく取り組みでした。
ブランドの存在意義や目指す未来を言語化し、ネーミング、ロゴ、サービスサイトへ展開する。同時に、ユーザーインタビューからニーズを捉え、サービス案を検討し、PoCによってその可能性を確かめる。ブランドづくりと事業開発を並行して進めることで、約4カ月という期間の中で、構想を検証できる形まで落とし込みました。
新規事業では、サービスの内容だけでなく、「何のために存在し、どのような価値を届けるのか」を定めることも欠かせません。ブランドとサービスを同じ思想から設計することで、事業の方向性からユーザーに届く体験まで、一貫した形をつくることができます。
セブンデックスでは、ブランドアイデンティティの策定やネーミング、クリエイティブ制作から、ユーザーリサーチ、サービス構想、PoCまで一気通貫で支援しています。
- 新規事業の構想はあるものの、具体的なサービスの形にできていない。
- ブランドと事業を、どのように結びつければよいか分からない。
- ユーザーの反応を確かめながら、事業の可能性を検証したい。
このような課題をお持ちの場合は、ぜひ一度セブンデックスへご相談ください。




