KNOWLEDGE
KNOWLEDGE

【入門編】UIデザインのおすすめ本6選

UIデザインはデザイナーだけが学ぶものだと思われることが多いですが、サービスの「良い」デザインの見極めができるということは、デザイナー以外にとっても意義のあることなのではないでしょうか。

また、業務上、デザイナーと関わる全ての人がUIデザインについての知識があれば、サービス改善に向けての円滑でスムーズなコミュニケーションに繋がると思います。

今回は、プロジェクトマネージャー、エンジニアなどノンデザイナーの方に向けて、UIデザインを学ぶことのできる本をいくつか紹介していきたいと思います。

UIデザインを学ぶ上で一番始めに読むべき入門書

はじめてのUIデザイン

概要

UIデザインは、独創的なもの、個性的なものを生み出すためのアートではなく、機器をユーザーにとってわかりやすく、使いやすくするためのデザインです。
そのため、UIデザインを考えるには、まず、一定のルールを知る必要があります。
その基本的なUIデザインのルールを網羅できるのがこの本です。
また、本書は、UIデザインの初学者向けに書かれているので、デザインの知識が0の状態でも、UIデザイナーがデザインしていく流れや、どのようなツールを使っているかなど、実際の業務をイメージしやすい本になっています。
UIデザイン、UIデザイナーに関わる際に、知っておくべきことがここまで詳しく網羅されている本は他にないのではないでしょうか。

おすすめポイント

  • 知識が全くない人に向けて丁寧に解説されている
  • アプリやWebの操作性や、コンポーネントの種類、役割が一つ一つが、詳しくまとめられているので、知りたい時、わからなくなった時に辞書代わりに使える
  • UIデザイナーの仕事内容を理解できる

こんな人におすすめ

  • UIデザインに仕事上関わる全ての人

感想

「はじめての」と書かれていたので、UIデザインの右も左も分からない時に、その名の通り「はじめて」手にした本です。
正直、本書は、面白くてスラスラ読めるような本ではありませんでした。
ただ、本書は、教科書のような本なので、抽象的なことや、個人的見解のようなことは書かれていなく、基礎の一つ一つを正しく理解することができます。
デザイナー向けの本ではありますが、UIデザインを学びたい全ての人におすすめしたいです。

UIデザインの基本的な考え方を身に着ける本

UIデザインの教科書

概要

本書も、最初に紹介した「はじめてのUIデザイン」同様、UIデザインの基本的なことを学べる本ではあるのですが、書かれている内容はほとんど違います。
本書は、UIデザインのルールというよりは、UIデザインの概念や、UIデザインにおける「使いやすい」・「わかりやすい」とは一体何なのかを、人間の認知特性などから論理的に学ぶことができます。
簡単に言ってしまえば、UIの基本的な考え方をしっかり丁寧に身に着けるための本です。

おすすめポイント

  • 章ごとにまとめがあるので重要なポイントが身につきやすい

こんな人におすすめ

  • UIデザインを見直したい人
  • UIデザインの考え方を人に説明したい人

感想

「わかりやすい」デザインを解説するにあたって、「わからない」とは何かについて解説されているところなど、デザインを具体的に学ぶというよりは、デバイスの制約や人間の認知特性から基本的なUIの考え方を知ることができます。
私が、UIデザインを考える上で、最も参考になったのが人間の認知特性についての解説です。
iOSのガイドラインなどを読むと、UIデザインにおいて、「一貫性」、「シンプルさ」、「共通概念」が重要であることはわかるのですが、それがなぜ重要なのかまでは理解できません。
そういった基本的なUIデザインのルールを深堀りできるのがこの本です。
また、それぞれの説明に対して具体的なスクリーンショットでの実例が添えられているので、理解しやすく、自社のアプリや、WebサービスのUIデザインを見直すきっかけにもなる本だと思いました。

まさにノンデザイナーにおすすめしたいUIデザインの本

UIデザイン みんなで考え、カイゼンする

概要

WebサービスやアプリのUIを、チームで協業して作り上げ、改善していくための仕組みや手法が解説された本です。 UXUI関係の仕事をする上で、よく使われるワード(プロトタイプなど)の意味を理解することができます。
今回紹介した本は、主にデザイナーに向けて書かれた本が多いのですが、本書については、サービスに関わるチーム全体に向けて書かれた本です。
「良い」デザインを作るにあたって、デザイナーとのコミュニケーションを円滑にするのに最適な本だと言えます。

おすすめポイント

  • イラストや図でわかりやすく説明されている
  • DMMや制作会社などに所属するデザイナーの人達のノウハウを吸収できる
  • 各章ごとに完結しているので、読みたいタイトルごとに読める

こんな人におすすめ

  • UIデザインに業務上関わる全ての人
  • UIデザイナーと一緒に仕事をする人

感想

デザインに関わるチーム全体に向けて書かれた本なので、UIデザインについて何もわからない状態からでも読むことができます。
UIデザインのフローや言語の基本的な意味を知ることができたので勉強になることが多かったです。
各作業の進め方は、会社ごとに違うとは思いますが、実際に行われているスピーディーな開発プロセスを知ることができて、業務にも役立てることができました。

UIデザインを学ぶ前に、デザインを楽しくわかりやすく学べる本

なるほどデザイン

概要

UIデザインは、主にデバイス向けのデザインのことを言いますが、本書は、日常よく目にする雑誌、ポスター、写真などを例として扱っているので、直感的にデザインとは何かを理解しやすい本になっています。
本書をUIデザインを学ぶ上でおすすめする理由は、“デザインが人に与える影響”、それに伴う“デザインの重要性”が楽しく、わかりやすく解説されているという点です。
ノンデザイナーの方が読むにしては、実践的な内容が多いですが、デザイナーが普段どのような思考でデザインをしているのか、その一部分を知ることができるという点でデザインに関わる全ての人に読んでいただきたい本になっています。

おすすめポイント

  • 文字<ビジュアル(写真・イラスト)なので、ほとんど何も考えずにデザインを知れる
  • おしゃれな雑誌のような楽しくわかりやすいビジュアルからデザインを学べる

こんな人におすすめ

  • 本を読むのが苦手な人
  • 楽しく感覚的にデザインを学びたい人

感想

本書は、デザインの専門的なことは書かれておらず、とにかく楽しく、わかりやすくデザインを学ぶことができる本です。
デザイナーではない仕事をしている大学の先輩が、この本をInstagramに面白い本として紹介していたことがあるほど、誰が読んでも理解しやすい内容だと思います。
デザインが人に与える影響を学ぶというとなんだか小難しい感じがしますが、普段私たちが目にするものを例としているので、感覚的に「なるほど」と思えることが多かったです。
また、このような読み方をしている人はあまりいないと思いますが、この本自体が多くのビジュアルを用いながらデザインされているので、本自体のデザインを考察して楽しむこともできたりします。

ビジネス視点で実践的なUIデザインを学ぶ

オブジェクト指向UIデザイン

概要

デザインコンサルティング会社のソシオメディアが出している本なので、ビジネス視点でUIデザインについて学ぶことのできる本になっています。
前半は、オブジェクト指向とは何かという解説から、理論の詳細な説明に入ります。後半は、前半の内容を踏まえたワークアウトになっています。

おすすめポイント

  • 説明が丁寧でわかりやすい
  • 日常よく目にしている物を実例に解説されていて理解しやすい
  • 前半で理論をインプットした後に、後半のワークアウトでインプットした理論の実践ができる

こんな人におすすめ

  • UIデザインの具体的な思考プロセスを知りたい人

感想

デザイナーの間で、UIデザインの本として定番になっているほど、UIデザインにおける重要なことが書かれている本です。
私も、自身の職場に在籍されていたデザイナーの先輩に教えてもらって読みました。
「オブジェクト指向」というとなんだか小難しいイメージがありますが、専門的なことや、学問的なことが書かれているわけではなく、「良い」デザインとは何なのかが、構造化、言語化されている本です。
また、360ページと分厚い本という印象があるのですが、後半がワークアウトになってるので、2日間ほどで完読できます。
ワークアウトの部分では、前半で学んだ理論的なことを実践することができるので、オブジェクト指向の授業を実際に受けているようでした。
本書を読んだ上で、Twitterで #OOUI をハッシュタグ検索すると、実際にワークショップをやっている人達のアウトプットが投稿されていて、とても参考になるのでおすすめです。

UIデザイン改善の実例を知る

2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集

概要

この本は、実際のA/Bテストを経て改善されたデザインが、元のデザインとともに紹介されていて、UIデザインの具体的でリアリティーのある施策を知ることができます。
支持されたデザインがなぜ支持されたのかの考察も書かれているため、実際の改善に活かしやすい本です。
この本は、Webサービスの改善案を学ぶことを目的に書かれた本ではありますが、それだけでなく、UIデザインが商品やサービスの売り上げなど、事業の成長に繋がるということを実感できる本でもあります。

おすすめポイント

  • 「良い」UIデザインの仮説ではなく、実例を知れる

こんな人におすすめ

  • Webサイトの訪問数が自社サービスの売り上げに関わる人

感想

UIデザインを理解している人でも、それを自社のサービスにどのように繋げていけばいいのか具体的な施策を出すのは難しいのではないでしょうか。
サービスを、より多くの人に使ってもらうには、主観的な仮説だけではなく検証をしていく必要がありますが、それには、コストも時間もかかります。
本書は、実際のA/Bテストによる改善案を知れるので、これを参考に自社のサービスの見直しに役立てることができるのではないでしょうか。

おわりに

ここまで、おすすめのUIデザインの本をいくつか紹介してきましたが、どの本も内容がほとんど被らないものになっているので、それぞれの本から新たな知識を吸収することができると思います。

UIデザインを学びたい全ての人におすすめできる本ばかりなので、是非一度手にしてみてはいかがでしょうか。

UIデザインだけではなく、UXデザインのおすすめ本も知りたい方は、こちらで紹介しているので参考にしてみてください。

また、デザインから経営を学べる本についての記事も書いているのでよろしければご覧ください。

UXUIデザイン支援資料

セブンデックスのUXUIデザインプロセスと実績詳細が解説されている資料を無料でダウンロードできます。