「サイトへのアクセスはあるのに、問い合わせや購入が増えない」「CVRを改善したいが、どこから手をつければよいかわからない」。こうした課題を抱えていても、他社が行った施策をそのまま取り入れるだけでは、成果につながるとは限りません。まずは、ユーザーがどこで迷い、行動をやめているのかを捉えることが大切です。
本記事では、CVR改善に取り組んだ10の事例を紹介します。各事例の課題と取り組みを見ながら、CVRが伸びない原因や改善の進め方、すぐに検討できる施策も解説します。自社サイトで優先して取り組むべきことを考える際に、お役立てください。
CVR改善をする前に抑えておくべき基本知識
CVRとは
CVR(コンバージョン率)とは、サイトを訪れた人のうち、問い合わせや購入、資料ダウンロードなど、あらかじめ設定した行動を完了した人の割合です。たとえば、100人がサイトを訪れ、3人が問い合わせをした場合、CVRは3%になります。
何をコンバージョンとするかは、サイトの目的によって異なります。また、計算に使う訪問者数を「ユーザー数」と「セッション数」のどちらにするかでも数値は変わります。改善前後を比較する際は、コンバージョンの定義と集計方法を揃えることが重要です。
CVRとUXの関係性
UXは、ユーザーがサイトを利用する中で得る体験を指します。探している情報が見つからない、料金やサービス内容がわかりにくい、入力フォームが使いづらい。こうした体験は、問い合わせや購入を検討しているユーザーが途中で離脱する一因になります。
CVRを改善する際は、ボタンの位置や文言だけでなく、ユーザーが情報を探し、比較し、行動を決めるまでの流れを見ることが大切です。どこで迷っているのかを確かめ、必要な情報や操作のしやすさを整えることが、行動につながる体験の改善になります。
UXに関して詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください
CVRとブランディングの関係性
ユーザーがサービスに関心を持っても、「この会社に任せてよいか」という不安が残れば、問い合わせには進みにくくなります。事業の強みや提供価値が伝わっているか、実績に説得力があるか、サイト内の説明に一貫性があるかも、意思決定に関わる要素です。
ブランディングは、見た目を整えることだけではありません。誰にどのような価値を提供するのかを明確にし、各ページで一貫して伝えることも含まれます。CVRを考える際も、導線の使いやすさとあわせて、ユーザーが選ぶ理由と信頼できる根拠を得られるかを確認しましょう。
ブランディングについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください
CVRを向上させる目的
顧客単価の向上
CVRが上がることと、顧客単価が上がることは別です。単価の向上も目指す場合は、購入や問い合わせを増やすだけでなく、上位プランや関連サービスの価値が伝わるかを確認する必要があります。安易な値引きでCVRを上げると、単価が下がることもあるため、売上や利益とあわせて評価しましょう。
質の良いリードを効率良く獲得
BtoBサイトでは、問い合わせ数に加えて、商談につながるリードを獲得できているかが重要です。サービスの対象や支援範囲を明確に伝えることで、相談したい内容と提供できる価値のずれを減らせます。CVRを改善する際は、問い合わせ後の商談化率もあわせて確認しましょう。
LTV・UXの向上
初回の購入や問い合わせを増やすだけでなく、その後も利用を続けてもらえるかを考えることが大切です。サイト上の説明と実際のサービス体験にずれがあると、CVRが上がっても継続利用につながらない可能性があります。期待値を正しく伝え、利用開始までの体験を整えることで、UXやLTVの向上も目指せます。
CVR改善事例10選
ここからは実際にCVR改善したもの、CVR低下の原因を解消したもの、CVR改善を目的に設計したもの、それぞれの事例をご紹介します。

CVRを実際に改善した事例
クラシアン|顧客の「選び方」を捉え直し、CVRが改善前の127%に

水まわりの緊急駆けつけサービスで知られるクラシアンは、トイレ交換などのリフォーム領域で課題を抱えていました。SEO対策を目的にサイトをリニューアルした結果、流入数は増えたものの、離脱率が上がり、CVRが大きく低下。顧客が何を基準に業者を選ぶのか、サイト上のどの情報が問い合わせの判断に必要なのかを捉え直す必要がありました。
そこで、Search Consoleで検索キーワード、GA4でページ間の移動や離脱、ヒートマップでコンテンツの閲覧状況を分析。さらに、トイレ交換経験者へのインタビューを通じて、検討のきっかけや比較する際の判断材料を調べました。行動データと実際の顧客の声を組み合わせ、クラシアンを選ぶ理由が伝わるように、サイトの構造とコンテンツを設計しています。
UIでは、ファーストビューで自分に関係のあるサービスだと感じられる見せ方にし、顧客にとって重要な情報を先に提示。次に見るページや問い合わせへの導線も整理し、電話とフォームそれぞれの役割が伝わる配置にしました。その結果、ホームページ全体のCVRはリニューアル前の127%になりました。
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Right-on|課題の優先順位づけと検証を重ね、CVRが300%改善

ライトオンでは、ECサイトの顧客体験を抜本的に見直すと同時に、アパレルの繁忙期に向けてスピード感を持って数値を改善する必要がありました。最初に行ったのは、既存サイトの課題を洗い出すことです。UXの専門家によるヒューリスティック評価で約120項目を抽出し、ユーザーへの影響度と対応工数をもとに優先順位をつけました。
並行して、顧客の属性や購買動機を調査し、セグメントごとのペルソナを作成。経営層へのインタビューも踏まえて、ライトオンがお客様に届けたい価値をコンセプトに落とし込みました。そのコンセプトをもとにECサイトのUIを刷新し、一貫した体験を提供するためのデザインルールも整えています。
公開後も、週次でKPIを確認し、数値が下がった指標に関わるユーザー行動から課題を特定。改善したUIの効果をABテストで確かめるサイクルを繰り返しました。実績記事では、この取り組みによってコンバージョン率が300%改善し、自社EC比率も20%から60%に向上したと報告されています。
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スヴェンソン|ターゲットとの認識のずれを解消し、CVRが向上

スヴェンソンが運営する、がん患者向けアピアランス商品のECサイト「PreSta」では、以前のリニューアルで期待した成果が得られず、特に注力したい25〜44歳のユーザーの離脱が課題になっていました。
まず、ファネル別の離脱率やCVRを分析し、改善が必要な導線を特定。利用者へのインタビューからは、既存サイトが「年齢層が高い人向け」という印象を持たれ、ターゲット層に商品の価値が伝わりにくくなっていたことがわかりました。
この結果を踏まえ、ビジュアルと導線の両面からサイトを刷新。従来のピンクを抑えて控えめなゴールドを取り入れ、ウィッグの自然さや品質が伝わる着用写真を撮影・掲載しました。また、ファーストビューから目的の商品カテゴリーへ進みやすい構造に変更し、患者のニーズに沿ったSEOコンテンツも継続して発信しています。実績記事では、サイトへの流入が増加し、CVRの向上にも寄与しています。
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CVR低下の原因を解消した事例
積水ハウス|展示場を探しにくい検索画面と表示速度を改善

積水ハウスでは、コーポレートサイトのトップページ刷新に加え、展示場検索ページのUXUI改善を支援しました。展示場検索ページでは、絞り込み機能が複雑で、ユーザーが自分に合う展示場を見つけにくい状態でした。ページの表示速度の遅さも離脱率を高める要因となっており、事前来場予約へ進みやすい体験が求められていました。
セブンデックスは、絞り込み機能と表示速度の改善を中心に方針を策定。展示場の魅力を把握しながら必要な情報を探せるよう、画像やテキスト、CTAボタンの見せ方を設計しました。ページ内の情報を厳選して不要な要素を減らし、絞り込み機能も直感的に操作できる形へ見直しています。こうした改善を通じて、自分に合った展示場をスムーズに見つけられる検索体験を実現しました。
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GMOグローバルサイン|契約業務の使いづらさを調べ、操作体験を再設計

電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」の支援では、契約業務全体を見渡し、ユーザーが直感的に操作できるサービスへの刷新に取り組みました。契約には、書類の共有やユーザーの追加など、企業によって異なる使い方があります。紙の契約から電子契約へ移るユーザーも含め、どこに使いづらさがあるのかを捉える必要がありました。
セブンデックスは、大企業からベンチャー企業まで既存顧客にインタビューし、紙と電子それぞれの契約フローを図式化。優先度の高い課題を特定したうえで、ユーザーテストを通じて、操作しづらい箇所やユーザー自身も認識していない煩わしさを検証しました。その結果をもとに、部署間での書類共有やユーザー追加がしやすく、企業規模によって使いやすさが左右されない管理画面を設計しています。
さらに、契約業務のフローをレポートにまとめ、改善の指針として活用できる形にしました。プロジェクトをきっかけに、開発・デザイン・営業・CSがともにサービス改善に取り組むプロダクトチームも発足しています。
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リクルートスタッフィング|必要な情報への導線を見直し、離脱率を15%改善

リクルートスタッフィングのマイページでは、機能の拡張に伴って多様な情報が集まり、よく使う項目が見つけにくくなっていました。求職中と就業中ではマイページを使う目的も異なりますが、その違いが情報の配置に十分反映されておらず、ユーザーが必要な情報へ進めずに離脱することが課題でした。
セブンデックスは、求職中・就業中のユーザー20名以上にインタビューし、マイページを見る目的や、情報を探す際の行動を調査。得られたニーズをもとに、クライアントの複数部署とワークショップを行い、掲載情報と改善施策の優先順位を整理しました。
UIでは、利用頻度の高いタスクを1クリックで完結できる導線や、目的に応じて情報を見つけやすい配置を設計。プロトタイプを使った検証で、ユーザーがタスクを完了できなかった箇所も修正しました。リニューアル後、マイページからの離脱率は15%改善しています。
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Gakken|複雑な購買導線を見直し、送客率が351%向上

Gakkenが運営するECサービス「イエベン」は、豊富なコンテンツを持ちながらも、サイト構造が複雑で、ユーザーが購買に向かう途中で離脱していました。コンテンツの魅力も十分に伝わっておらず、どの情報や機能を、どの順番で届けるべきかを整理する必要がありました。
セブンデックスは、サイトの定量分析とユーザーインタビューを組み合わせて課題を調査。インタビューから得た情報をもとにペルソナとカスタマージャーニーマップを作り、ユーザーの行動に沿って必要な機能と導線を整理しました。さらに、ワークショップでサービス体験を検討し、ユーザーテストの結果を踏まえてUIと情報設計を磨いています。
こうした検証をもとに、コンテンツの追加やボタン設計、ページ遷移を見直した結果、コンバージョンポイントへの遷移率が改善し、送客率は351%向上しました。
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CVR改善を目的に設計した事例
大和ハウス工業|ブランドの価値を整理し、複雑化したサイトを刷新

大和ハウス工業が展開する賃貸住宅「D-room」では、ブランドの理解や発信に社内でばらつきがあり、商品構成やネーミングも複雑になっていました。ブランドの価値を顧客へ一貫して伝えるため、セブンデックスは調査からブランド戦略の策定、Webサイトの制作まで支援しました。
まずブランド認知調査を行い、競合との違いや現状の課題を確認。その後、入居者や社員、市場・競合への調査を重ね、D-roomの価値と市場での立ち位置を整理しました。得られた情報をもとにブランド戦略とブランドDNAを定め、商品ラインナップやネーミングも再編しています。
Webサイトでは、定めた戦略をビジュアルに反映するとともに、改修を重ねて複雑になっていた構造を簡略化しました。ブランドが伝える内容と、その見せ方を一貫させたサイトへ刷新しています。
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青山財産ネットワークス|獲得したい顧客を定め、信頼につながるLPを設計

青山財産ネットワークスでは、チェスターグループとの経営統合を機に、認知拡大と新たな顧客接点の創出が求められていました。セブンデックスは経営統合記念セミナーの告知用と、リード獲得用の2つのLPを制作。リード獲得用LPでは、ブランドの品格を保ちながら、相談につながる情報の届け方を設計しました。
制作に先立ち、富裕層向け財産コンサルティング市場の構造と、同社が注力する3つのターゲット属性を調査。各層の課題や理想の状態、競合環境を整理し、優先して獲得すべき顧客層を再定義しました。そのうえで、顧客が課題を認識してから相談・依頼に至るまでの過程を捉え、LPの情報配置とストーリーに落とし込んでいます。
特に、相談先を選ぶ際の判断材料となる権威性は、実際の顧客データから抽出した指標をもとに訴求内容を選定。ファーストビューから各コンテンツまで、同社の実績や専門性、支援の特長が伝わるよう設計しました。顧客が読み進める中で信頼を深め、相談を検討できるLPに仕上げています。
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TIS|サービスを探しやすく、強みが伝わるブランドサイトを構築

TISのビジネスイノベーションユニット(BIU)では、新規事業群の認知向上とリード獲得を目的に、ブランドサイトの構築が求められていました。複数のサービスを掲載するため、訪れたユーザーが必要な情報を見つけやすいことと、BIUならではの魅力が伝わることの両立が重要でした。
セブンデックスは、ターゲットユーザーがサイトで求める情報を整理し、コンテンツに優先順位をつけてワイヤーフレームを作成。メイン機能となる「サービス検索」についても、操作性や導線を検討し、迷わず目的のサービスを探せる構造を設計しました。
あわせて、TISのブランドブックと部門長・社員へのヒアリングをもとに、BIUが目指す方向性を示すキーワードを抽出。メッセージやキービジュアル、サイト全体のトーンに反映しました。情報量の多いサイトでも見やすいよう、色や文字の大きさまで調整し、ブランドへの理解からサービスの検討までを支えるサイトを構築しています。
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CVRを向上させる主な施策|すぐに行えるものも紹介
FVに動画や画像を入れて共感を生む
FV(ファーストビュー)は、ユーザーがページを開いて最初に目にする部分です。ここで「自分に関係のあるサービスだ」と感じてもらえるかは、その先を読み進める判断に関わります。商品やサービスの利用場面が伝わる画像、顧客が抱える課題を具体的に示す動画などを使い、誰のために何を提供するのかを伝えましょう。ただし、画像や動画を入れること自体が目的ではありません。まずは現在のFVを見て、対象者と提供価値がひと目でわかるか確認することから始められます。
CTAの最適化
CTAは、問い合わせや購入など、次の行動へ進むためのボタンや案内です。サービスに関心を持っていても、どこから申し込めばよいかわからなければ、行動にはつながりません。まずはCTAの文言がクリック後の内容と合っているか、スマートフォンでも見つけやすいかを確認しましょう。たとえば、遷移先が相談フォームなら「詳しく見る」より「サービスについて相談する」のほうが、次に何が起こるか伝わります。配置や文言を変えた後は、クリック数だけでなく、その先の完了数まで見て判断します。
EF(エントリーフォーム)の最適化
問い合わせや申し込みを決めた後、最後に離脱が起こりやすいのが入力フォームです。項目が多い、必須と任意の区別がつかない、エラーの理由がわからないといった負担は、送信をためらうきっかけになります。まずは自分でスマートフォンから入力してみて、入力しにくい箇所がないか確かめましょう。そのうえで、今すぐ必要ではない項目を減らす、入力例を示すなどの改善を検討します。ただし、商談に必要な情報まで削らないよう、送信後の対応も踏まえて設計することが大切です。
口コミや評価などユーザーの一次情報を載せる
企業側の説明だけでは、利用後のイメージを持ちにくいことがあります。実際の利用者による口コミや評価、導入企業の声は、検討中のユーザーが判断するための材料になります。掲載する際は、「満足した」という感想だけでなく、利用前の課題や選んだ理由、利用後の変化が伝わる内容を選びましょう。まずは、すでに公開許可を得ているお客様の声を、関連するサービスページから見つけられるようにする方法があります。出典や掲載条件を確認し、実際の発言を正確に伝えることも重要です。
サイトなどのUIUXを改善する
サイトの見た目が整っていても、知りたい情報にたどり着けなければ、ユーザーは比較や問い合わせに進めません。たとえば、料金を確認する場所が見つからない、サービスの違いがわからない、スマートフォンでは文字が読みにくいといった状態です。まずはアクセスの多いページをスマートフォンで開き、ユーザーの目線で目的の情報を探してみましょう。行動データも確認しながら、情報の並び順や導線を見直します。ページ単体だけでなく、流入から申し込みまでの体験を通して考えることが大切です。
CVRが減少する主な原因とは
完了までの導線が長い
問い合わせをしたいと思っても、フォームにたどり着くまでに複数のページを行き来しなければならないと、その途中で離脱する可能性があります。特に、サービス内容を確認したページから次の行動へ進む方法が見つからない場合、ユーザーは改めてメニューを探す必要があります。まずは主要な流入ページから申し込み完了までを実際にたどり、不要な画面遷移や戻り操作がないか確認しましょう。各ページで自然に次の行動を選べる導線が必要です。
訴求とユーザーニーズがズレている
広告や検索結果を見てページを訪れたユーザーは、そこで期待した情報を探します。たとえば「料金を知りたい」と思って訪れたのに、サービスの理念ばかりが続き、料金の目安が見つからなければ、検討を進めにくくなります。流入元で伝えている内容と、ページの見出しや掲載情報が一致しているか確認しましょう。問い合わせ数だけを見るのではなく、どのページに、どのような関心を持つユーザーが訪れているのかを捉えることが改善の出発点です。
ページの読み込み(PSI)やデバイスのUIが悪い
ページの表示に時間がかかったり、スマートフォンで文字やボタンが見づらかったりすると、内容を読む前に離脱されることがあります。まずは実機でページを開き、画像の表示、文字の読みやすさ、ボタンの押しやすさを確認しましょう。表示速度の課題を調べる際は、PageSpeed Insights(PSI)も参考になります。ただし、スコアだけで判断せず、ユーザーが実際に使う環境で何が負担になっているかを見て、優先する改善箇所を決めることが大切です。
フローやフォームが分かりにくい
フォームまで到達していても、何を入力すればよいかわからない、送信まで何段階あるかわからない状態では、途中で手が止まります。必須項目の表示や入力例、エラーが出た際の案内がわかりやすいかを確認しましょう。また、送信後に担当者から連絡が来るのか、資料を受け取れるのかといった流れも、事前に伝えておくと判断しやすくなります。フォームの離脱が多い場合は、入力項目の数だけでなく、申し込み前後の見通しまで含めて見直すことが重要です。
CVR改善の5つの手順
コンバージョンと目標を明確にする
最初に、何をコンバージョンとするかを決めます。問い合わせ、資料ダウンロード、購入など、サイトの目的によって対象となる行動は異なります。次に、現在のCVRを確認し、いつまでにどの程度の改善を目指すかを設定しましょう。このとき、問い合わせ件数だけを追うのではなく、商談化率や売上など、事業上の成果につながっているかも確認できるようにしておくことが大切です。目標と集計方法を揃えることで、施策の結果を判断しやすくなります。
データからボトルネックを特定する
目標が決まったら、ユーザーがどの段階で離脱しているかを調べます。たとえば、サービスページは読まれているのにCTAがクリックされていないのか、フォームには進んでいるのに送信が完了していないのかでは、取り組むべき課題が変わります。ページごとの閲覧状況やCTAのクリック、フォームの到達・完了状況を確認しましょう。流入元やデバイス別にも見ると、一部のユーザーに集中している問題を見つけやすくなります。まずは離脱が起きている場所を絞り込むことが重要です。
ユーザーが離脱する原因を明らかにする
離脱が多い場所を見つけても、データだけでその理由までは判断できません。たとえばCTAのクリックが少ない場合でも、ボタンが見つからないのか、サービスの価値が伝わっていないのかで、必要な改善は異なります。該当ページをユーザーの目線で操作し、表示内容や導線を確認しましょう。可能であれば、ユーザーへのヒアリングや営業担当者に寄せられる質問も手がかりになります。得られた情報をもとに、離脱の原因について検証できる仮説を立てます。
改善施策に優先順位をつけて実行する
原因の仮説が立ったら、改善による影響の大きさ、実行にかかる時間、根拠の確かさを踏まえて施策に優先順位をつけます。たとえば、フォーム到達者の多くが送信前に離脱しているなら、別のページを大きく作り直す前に、フォームの入力負担を確認するほうがよいでしょう。実行する際は、変更内容と期待する効果を記録しておきます。一度に多くの箇所を変えると、何が結果に影響したのか判断しにくくなるため、課題を絞って取り組みます。
効果を検証して改善を繰り返す
施策を実行した後は、事前に決めた指標で結果を確認します。CTAを変えたならクリック数だけでなく、問い合わせ完了まで増えたかを見ることが大切です。比較する際は、計測方法や対象期間を揃え、流入数や流入元の変化にも注意しましょう。期待した結果が出なかった場合も、施策が無意味だったとすぐに決めず、立てた仮説や変更内容を振り返ります。結果から次に確かめることを決め、改善を重ねていくことがCVR向上につながります。
CVR改善のためのツール
GA4
GA4は、サイト内でユーザーがどのページを見て、どの行動を取ったかを確認できるアクセス解析ツールです。問い合わせ完了などを計測しておけば、流入元やデバイスごとの成果を比較できます。また、ファネル探索では、サービスページの閲覧からフォーム送信まで、どの段階で離脱が多いかを調べられます。まずは「どこでCVRが下がっているのか」を絞り込むために使いましょう。分析の前に、対象となる行動が正しく計測されているか確認することも大切です。
Microsoft Clarity
Microsoft Clarityは、ユーザーのサイト上での行動を確認できるツールです。ヒートマップではクリックされた場所やスクロールされた範囲を、セッション録画ではページ内での操作の様子を見られます。GA4で離脱の多いページが見つかったら、Clarityで「ボタンが見られているか」「途中で操作に迷っていないか」を確かめると、改善の仮説を立てやすくなります。ただし、一部の操作だけで全ユーザーの理由を決めつけず、複数の記録を見て傾向を確認しましょう。
PageSpeed Insights
PageSpeed Insightsは、ページの表示速度や操作時の反応などを、モバイルとパソコンそれぞれで確認できるツールです。実際のユーザーの利用データが取得できる場合は、その結果と、計測環境での診断結果を確認できます。表示の遅さが疑われるページを調べ、画像や読み込み処理など、見直す箇所を探す際に役立ちます。ただし、スコアが低いことだけでCVR低下の原因とは判断できません。実機での使いづらさやGA4の離脱状況とあわせて確認しましょう。
CVR改善は、ユーザーが迷う理由を見つけることから
CVRが伸びない原因は、サイトによって異なります。必要な情報が見つからない場合もあれば、サービスの価値が伝わっていない場合もあります。大切なのは、数値から離脱が起きている場所を捉え、ユーザーの行動や声からその理由を確かめることです。
セブンデックスは、顧客調査やデータ分析をもとに課題を特定し、情報設計、コンテンツ、UI・UXの改善まで支援しています。「アクセスはあるのに問い合わせにつながらない」「どこを改善すべきかわからない」という場合は、まずはご相談ください。













